特殊物件のメリット・デメリットは?(ペット可物件など)

特殊物件のメリット・デメリットは?(ペット可物件など)

世の中には、特殊物件と言われる物件があります。

 

特殊物件と言われても、ピンとくる人はいないかもしれません。どういう物件かと言うと、要するに、ペット可物件や、楽器可物件ということです。

 

本来、ペットや楽器は、近隣とのトラブルや、騒音問題など、トラブルの要因になりやすいことから、避けられてきたものではありました。

 

しかし、ペット好き、楽器好きな人は多くいます。こういった物件を、オーナー側として、所有するメリット、デメリットについて紹介します。今回は、ペット可物件に絞って紹介をしたいと思います。

 

伸び続けるペット市場!ペット可物件のニーズは高い?

まず始めに、ペット市場全体の話からはじめたいと思います。

 

現在、日本にペットはどれくらいいるかと言うと、犬、猫ともに、約1000万匹がペットとして買われていると言われています。しかも、少子化の流れを受けて、ペットにお金をかける割合は、年々増えています。市場規模は、1兆5000億円にも達する見込みとなっています。

 

これだけのニーズがあるため、ペット可物件も、ニーズとしては継続して存在します。今は、ペットの飼育を認める、「ペット可マンション」の他に、ペット用の設備が充実した、「ペット共生マンション」や、ペットがいる人しか入居できない「ペット専用マンション」のようなものも存在しています。

 

一人暮らしであっても、ペットを飼いたいという人は多くいます。一方、首都圏をはじめとして、ペット可物件の供給は制限されており、今後も、ペット可物件のニーズは高いと言えるでしょう。

 

ペット可物件のメリットは?

では、実際、ペット可物件には、どのようなメリットがあるのでしょうか。主なものを紹介します。

 

入居率が上がる、空室率が減る

ペット可物件の一番のメリットは、高い入居率をキープできる点でしょう。

 

上記でもいったように、ペット可物件は、基本的には、慢性的に不足しています。そのため、ペット可物件は、比較的多くの入居希望者がいます。

 

また、ペット可物件に住んでいる人は、ペット可物件がなかなかないことを知っています。そのため、他の物件に比べて、長い間住んでくれる傾向が強いです。結果として、空室率が下がり、高い収益をキープできることが多いようです。

 

家賃・敷金を高めに設定できる

通常、ペットを飼った場合は、ペットによる、物件の損傷は避けられません。そのため、大抵の場合、ペット可物件は、家賃を高めに設定したり、敷金を高めに設定しています。

 

入居者も、ペットが物件を損傷することを理解しているため、高めの家賃だったり、敷金を高めに設定していても、それを受け入れてくれる場合が多くあります。よって、周りの物件よりも、高い利回りをキープすることもできます。これも1つのメリットと言ってよいでしょう。

 

リフォーム負担が少なくて済む場合がある

ペットによる物件の損傷は避けられない、と書きましたが、これは、入居者側も理解しているところです。
どうせペットがいれば汚れるから、と、多少傷があったり、汚れがあったりしても、それを了承の上で入居してくれる場合もあります。逆に、キレイすぎる物件は、すぐに汚してしまうから、と、敬遠される場合もあるようです。結果、トータルのリフォーム回数が少なくなり、長期的に見れば、修繕費用が少なくて済む可能性もあります。

 

ペット可物件のデメリットは?

逆に、デメリットはどのようなものがあるのでしょうか。主に2点が想定されます。

 

リフォーム費用が読めない、高額になりやすい

一点目は、リフォームの費用が読めない、または高額になることです。ペットが、どこまで物件を損傷させるかは、非常に予測しづらいものがあります。そして、傷などの他に、匂い等のトラブルが起き、それに対する修復費用がかかる可能性もあります。

 

予想以上に高額になるケースもあるので、注意が必要でしょう。

 

既存入居者とのトラブルになる

これはペット不可の物件をペット可にした場合に特に発生しやすいことですが、他の入居者とトラブルになる可能性があります。トラブルの主な要因は、騒音やにおいなどが原因のようです。

 

なかには退去費用の負担などを求められるケースもあります。最初からペット可であれば起こりづらいですが、こういったケースにも注意が必要です。

 

トラブルを防止するためにすることは?

ペット可にする場合、トラブルを防止するために、いくつか契約時に工夫をすることが重要だと言われています。下に一例を紹介します。

 

ペットの種類、数、大きさなどを制限する

実際問題、ペットの数が増えるほど、ペットが大きいほど、トラブルは大きくなります。きちんと事前に決めておくことが重要でしょう。

 

現状回復の条件を厳密にする

ペット可の物件は、原状回復に時間がかかります。きちんと事前に取り決めて、想定外の経費が掛かった場合は、入居者に対して請求できるような手続きをしておくことも重要といえます。

 

ペット対応の設備を導入する

たとえばフローリングの上にフローリングマットを貼るなど、簡単な工夫でペットによる損傷を抑えることができます。ペット可物件にする場合は、ぜひ事前に検討したいところです。

 

特殊物件のメリット・デメリットは?(ペット可物件) まとめ

ペットの人気の高まりやペット市場の伸びからもわかるように、ペット可物件は、一定の強いニーズがあります。首都圏を中心に、供給が追い付いていない部分も多く、収益を高めるチャンスと言えるでしょう。

 

ペット可物件は、入居率が高くなる、家賃・敷金を高めに設定できる等、収益の改善にプラスのポイントが多くあることが魅力です。しかしながら、物件の損傷はやはり早く、想定外の原状回復の費用や、近隣とのトラブルに注意することが必要です。

 

実際にペット可物件を運営する場合は、ペットの数を制限したり、原状回復について入居者と取り決める、また、ペット対応の設備を導入するなど、トラブル防止策を検討した方がよいでしょう。

 

次回は楽器可能物件についてです。
楽器可能な特殊物件のメリット・デメリットは?

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