必ず物件の下見に行くべき理由とチェックするポイント 不動産投資解説D

必ず物件の下見に行くべき理由とチェックするポイント 不動産投資解説D

第四回では、物件の提案書について、見るべきポイントを解説しました。

 

第四回目はこちら⇒稼げる不動産物件の見分け方・選び方 不動産投資解説C

 

物件の提案書を見て、自分の思うようなキャッシュフローの物件を見つけたら、いよいよその物件を買うかどうか、の判断になります。

 

中には紙の情報だけで買うかどうかの判断をする方もいるでしょう。

 

確かに不動産は金融側面の商品もあり、物件情報や利回りだけで、購買の判断をされる方もいますし、それで成功している方もいるようです。

 

しかし、物件を見なかったことで、トラブルになったり、投資に失敗している人もたくさんいるのです。今回は、物件を見るべき理由と、見るポイントについて解説します。

 

不動産投資は、事業であると心得よう

まず、物件を見るべき理由ですが、これは、「不動産投資は、投資ではなく、事業であるから」に他なりません。

 

以前もお話した通り、不動産というのは、インカムゲインとキャピタルゲインの両方が得られる投資です。

 

キャピタルゲインについては、土地の需給やインフレ率等で決まるため、投資の側面が強いといえるでしょう。

 

しかし、インカムゲインについては、借り手に住んでもらい、収益をあげるために、我々は宣伝や、物件のメンテナンスを行わなければいけません。

 

また、一軒一軒、同じ不動産はないため、より競争力のある物件を選ばなければ、借り手はついてくれません。こういう点から、インカムゲインの部分は、投資というより、事業に近いといえます。事業に近いからこそ、経費の使用が認められている、といえます。

 

事業であるとするならば、利益を出すために、より良い商品をお客様に提供したいと思うはずですし、商品の品質が気になるはずです。

 

物件を見ないということは、商品を知らずに販売をするということです。借り手に対し、自信を持って貸すためにも、また、思わぬトラブルに巻き込まれないためにも、出来るだけ下見に行くことをおススメします。

 

建物は共用部分を必ずチェック 不動産業者の人と一緒に行くこと

続いて、下見のポイントを解説します。

 

下見については、無用なトラブルを避けるよう、不動産業者と一緒に行くことをおススメします。

 

何かあった場合、不動産業者があなたを守ってくれるからです。

 

まず、見るべきものは、建物です。

 

部屋が空き室の場合、もちろん部屋の状況はチェックします。

 

しかし、多くの部屋はクリーニング済みのため、参考になる部分は少ないかもしれません。
 
それよりも、注目すべきは、外観と共有部です。

 

外観は、きちんと補修がしてあるかどうかが注目です。外観に目がいくことはあまりないですが、外観の補修をきちんとしておかないと、水漏れやひび割れなど、構造部分に関わるトラブルにつながってしまいます。

 

また、共用部分について、きちんと管理されているかどうかを見ることも重要です。自分の部屋ばかりに目が行きがちですが、共用部分は共有財産のため、あなたの資産でもあるのです。共用部が汚れていたり、管理が悪かったりすると、建物の管理自体が悪い可能性もあるため、しっかり確認をしましょう。

 

住民もできればチェックしたい

時間が許すようであれば、ぜひそこに住んでいる人を見てみてください。

 

賃貸住宅のトラブルとして多いのは、騒音トラブルや隣人トラブルなど、住民が原因で起こることがほとんどです。

 

もし、良い物件なのに借り手がつかない物件の場合は、住民にトラブルを抱えているケースもあるのです。

 

これは、不動産投資においては大きなマイナスです。できれば、しばらくマンションを眺めてみて、住んでいる人の状態を確認してみるとよいでしょう。

 

できるだけ、公共交通機関を使って、物件まで言ってみよう

また、不動産を見るポイントとしては、公共交通機関を使って言ってみることをお勧めします。なぜなら、ワンルームマンションを借りる人は、大抵が、自動車ではなく、公共交通機関を使って生活する人だからです。その人たちが生活しやすいかどうかを確かめるためには、駅から直接物件まで歩いてみることが重要です。

 

まず、駅から徒歩5分という表記があるとします。これは、実際に5分かかるわけではありません。

 

不動産の法律で、1分80mと決まっているので、駅から400mの場合には、実際に5分かかろうとかからまいと、徒歩5分と謳えるのです。

 

中には、ずっと上り坂であったり、また、歩道橋を何度も通ったりと、到底5分では歩けないような物件であっても、5分と謳っている場合もあります。

 

また、実際に5分そこそこであっても、街灯のないお墓の横を歩かなくてはいけない場合もあります。

 

また、逆に、通り道にコンビニがあり、利便性が高い場合もあります。こういったことは、歩いてみないとわかりません。

 

できるだけ、生活者の目線に合わせて、駅からの道を歩いてみるといいでしょう。こういったことは提案表には書いていないですし、もちろん価格にも反映されていないことが多いので、周辺環境の良さは、それだけでプラスになる要因が含まれているのです。

 

必ず下見に行くべき理由と、チェックするポイント まとめ

不動産投資は、投資の側面と、事業の側面があります。事業の側面で見ると、継続的に借り手を見つけるために、物件の情報というのは非常に重要です。また、この情報は紙には書いていません。

 

できるだけ生活者の目線にたって、建物の管理は行き届いているか、住民の質はどうか、駅からの道の環境はどうかなど、様々な視点でチェックすることで、買うべきかどうかの判断をした方が、長期的には良い投資ができると思います。ぜひ、物件は買うまえに、自分の目でチェックしてみてくださいね。

 

次回は不動産ローンについて見ていきましょう。
不動産投資の融資審査がおりやすい人とは 不動産投資解説E

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