不動産仲介会社の選び方・見分け方 不動産投資解説B

稼げる不動産物件の見分け方・選び方 不動産投資解説C

第三回目では、不動産会社を選ぶポイントについて、お話しました。

 

第三回目はこちら
不動産仲介会社の選び方・見分け方 不動産投資解説B

 

 

信頼できる不動産会社を見つけることができれば、いよいよ物件の提案が始まります。今回は、いい物件の提案を貰う方法と、提案を貰った時に見るべきポイントについて、解説します。

 

物件の提案書にはどのような項目が載っている?

不動産投資をすると、不動産会社から、物件概要が送られてきます。そこには、以下のような情報が載っています。

 

・物件名
・物件の写真
・築年月
・住所、アクセス
・物件価格
・手付金
・諸費用
・借入金額
・借入年数
・借入利率
・家賃収入
・ローン返済額
・管理費修繕積立金
・管理代行手数料

 

一般的には、これくらいでしょうか。これに合わせて、節税シミュレーションを出してくることが一般的です。不動産会社によって多少の違いはありますが、概ねこれだけあれば、ある程度の判断材料にはなるでしょう。

 

建物写真、アクセスはあまり信用してはいけない?

まず、物件で気になるのは、建物写真とアクセスでしょう。しかし、投資用不動産ではこの情報を重視してはいけません。

 

賃貸物件の場合、外観等は非常に重視されるため、写真にもこだわりますが、収益物件の場合は、あまり気にかけずに撮っていることが多いです。

 

正直あまり参考にはなりません。また、アクセスは、よく見えることが多いので、数字だけを信用せず、実際に物件を見に行った印象の方を重要視するほうが良いでしょう。

 

物件価格は、交渉次第で値下げ可能?

一番気になるのが物件価格ですよね。とはいえ、こちらは交渉次第で値下げが可能です。

 

値下げできるかどうかの視点は、その不動産会社が、自分で売りに出しているのか、それとも他社の媒介・代理なのか、という点です。媒介・代理の場合、実際売りに出しているのは、別のオーナーです。その場合、オーナーの事情(早く現金化したい、等)によっては、安く買えることがあるかもしれません。

 

逆に、オーナーが値下げする気がない場合は、いくら頑張っても難しいでしょう。

 

不動産会社の場合は、物件価格の交渉は、その不動産会社との関係次第でしょう。複数件持っている場合や、不動産会社がどうしても成績にしたい場合は、物件価格を下げてくれることもあります。第三回でもお伝えしましたが、こういう時に値引いてくれるかどうかは、日ごろの関係性によるところが大きいので、日ごろから、よい関係を築いておくとよいでしょう。

 

銀行金利は、変えるのは難しい。

一方、借り入れ金利については、なかなか変えることは難しいです。(手付金をいくら入れるかで、借り入れ総額自体を変えることは簡単です。)

 

なぜなら、銀行はシステマティックに金利を算出し、それをベースに提示してくるからです。

 

ただし、複数の金融機関に当たることで、最も安い金利を選ぶことは可能です。しかし、これも、複数件所有していたり、その銀行と長い付き合いがあるなど、何かしら銀行側にメリットがあることが前提です。初心者の場合は、ここについては、こういうものだ、と割り切るしかありません。

 

家賃収入は、必ず相場を確認しよう

家賃収入は、金額を提示されても、その水準が高いか安いか、ピンとこない方も多いのではないでしょうか。これを確認する一番よい方法は、その場で、地域の水準を調べることです。

 

今やスマートフォンで、築年数、地域、広さを入れると、だいたいの家賃が出てきます。

 

その家賃水準と、提案された家賃水準が、高くないか、低くないかは確認しておくとよいでしょう。あまりに高い場合だと、客付きが悪かったりして、家賃の見直しを迫られる必要があるかもしれません。また、低すぎる場合、何か問題があるのかもしれません。

 

たとえ、今現在、居住者が住んでいる場合であっても、家賃水準は確認すべきでしょう。

 

節税は、1年だけで考えない

節税表を見ると、大きく節税がされるので、お得に感じる方も多いと思います。しかし、ここにも大きな落とし穴があるので、注意してください。

 

まず、節税は、1年目が最も落ちます。なぜなら、諸経費分がそのまま控除対象になるからです。また、同じく控除対象になる、減価償却も、1年目が最も大きく、年々下がっていく点には注意してください。

 

節税で見る場合、10年トータルくらいで見ることをお勧めします。10年でいくら節税できて、それに見合う対価があるかどうかで、投資すべきかどうか判断するとよいでしょう。まともな不動産会社であれば、10年分の節税プランを作ってもらうことは可能です。

 

必ずしも、プラスである必要はない

とはいえ、必ずしもプラスである必要はありません。なぜなら、不動産価格は、下がる可能性もあれば、上がる可能性もあるからです。

 

少なくとも、10年後には、建物の価値は下がっていますが、借入金も減っています。たとえば35年ローンの場合、払いきったあとでも、土地は残っているわけです。不動産の場合、月々の収支がマイナスであっても、投資している人は多くいます。トータルでどれくらい儲けれるか、どれくらいリスクがあるかを判断し、投資するようにしましょう。

 

物件の提案をされた時に、みるべきポイントとは。 まとめ

物件の提案書をもらった際は、物件情報ではなく、価格や金利、収支など、お金の部分をきちんと見るようにしましょう。

 

また、長期保有を前提にする場合、1年だけでなく、10年くらいのスパンで収支を考えた方が、正確な収支が出てきます。

 

また、いくつかの値段は交渉可能なので、一度相談してみてもよいかもしれませんね。

 

次回は不動産物件の下見のポイントについてです。
必ず物件の下見に行くべき理由とチェックするポイント 不動産投資解説D

このエントリーをはてなブックマークに追加

SponserLink



関連ページ

不動産投資を行うべき理由 不動産投資初心者向け解説@
不動産投資を行うべき理由について
不動産投資セミナーには行ってはいけない理由 不動産投資初心者向け解説A
不動産投資を始めるに当たっての勉強方法について。セミナーはお勧めできない理由。
不動産仲介会社の選び方・見分け方 不動産投資解説B
不動産仲介会社の選び方・見分け方です。
必ず物件の下見に行くべき理由とチェックするポイント 不動産投資解説D
全くの初心者の方向けに不動産投資を始める方法について解説しています。
不動産投資の融資審査がおりやすい人とは 不動産投資解説E
不動産投資ローンについて解説。今は融資がおりやすい状況か
ちゃんと知っておきたい不動産投資のリスク 不動産投資解説F
「空室リスク」「延滞リスク」「時価下落リスク」など、不動産投資のリスクについて改めて解説
【空室リスク対策】賃貸物件にずっと入居者が入り続けるためには?不動産投資解説G
賃貸物件にずっと入居者が入り続けるためにはどうすればいいか?その方法、ノウハウについて解説
不動産投資にかかる諸経費と税金について 不動産投資解説H
不動産投資にかかる諸経費と税金について書いています。
不動産投資の確定申告と節税方法 不動産投資解説I
不動産投資の確定申告について