店舗賃貸のメリット・デメリットは?高利回りが特徴

店舗賃貸投資のメリット・デメリットは?高利回りが特徴

前回は、楽器可物件について紹介しました。楽器可物件も、高利回りが魅力な上に、ペット可物件に比べて、物件の損傷が少ない、というメリットがあります。

 

しかし、設備としては高価なものが多いので、きちんと採算がとれるかどうかをシミュレーションしてから、どういうグレードで設備を導入するかを決める必要があるでしょう。

 

前回の記事はこちら⇒楽器可能な特殊物件のメリット・デメリットは?

 

今回は、さらに一歩進んで、店舗・事務所の賃貸について解説します。大きなマンションや団地では、一階が店舗というところも少なくありません。メリットやデメリットについて、解説していきたいと思います。

 

高利回りが特徴!店舗・事務所の物件賃貸とは?

店舗・事務所の賃貸と、一般の住宅の賃貸とは、どこが違うのでしょうか。

 

一般的に、最も大きな違いは、利回りにあると言われています。

 

実際、住宅の賃貸は、都心であれば、新築・中古問わず、不動産価格が上がっているため、実質利回りは低下しつつあります。

 

しかし、店舗・事務所の賃貸については、価格がそこまで上がらず、比較的安定した利回りになっています。

 

そのため、相対的に利回りが高くなっており、今、不動産投資家たちから、改めて注目が高まっています。

 

実際に、東京23区内においても、店舗や事務所の物件は、住居に比べ、同じ地域でも利回りが1〜2%高い、というケースが多いようです。もともと高利回りを期待する投資家には人気があった店舗物件ですが、今、一般の投資家にも人気が出てきているのです。

 

店舗・事務所物件のメリットは?

では、店舗・事務所物件のメリットを整理していきましょう。

 

利回りが高い

上記でも説明しましたが、まずは何といっても利回りの高さです。地域によっては、確かに住宅とあまり利回りが変わらないエリアもあります。しかし、駅近くや、都心部に近いエリアになると、住宅よりはるかに利回りが高いエリアというのもあります。これが最大の魅力でしょう。

 

保証金や敷金が多い

基本的に、敷金、礼金は、住宅の賃貸の場合、オーナーがそのメリットを受けれることはあまりありません。

 

しかし、事務所や店舗に賃貸する場合、一般的に、3~6か月の敷金・保証金を受け取ることができます。もちろん、最終的には返すお金なので、そのまま収入になる、ということはありませんが、滞納した場合に、そこから差し引きができたり、また、キャッシュを運用したりすることもできるので、投資効率を高くすることができます。

 

原状回復費用がかからない

住居の場合、法律や条例によって、住民が負担する部分と、オーナーが負担する部分というのはきっちり決まっており、原則オーナーの負担というのは、住民が長く住めば住むほど増えていきます。

 

一方、店舗や事務所の場合は、スケルトンといって、内装はテナントの負担で工事し、退去時にはテナントの負担で原状回復します。この点においても、実質利回りが高くなるという観点で、大きなメリットといえるでしょう。

 

店舗・事務所物件のデメリットは?

では、デメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?

 

空室リスクが高い

最も大きなデメリットは、空室リスクの高さです。住居は、景気に賃料が左右されることがあっても、実需があるため、空室リスクはある程度限定されています。しかし、店舗や事務所は、景気の動向を強く受けます。

 

合理的に判断するため、景気が悪くなったり、採算が合わなくなったりすると、すぐに撤退、移転の恐れがあります。
さらに、立地が良くない物件は、一度テナントが出てしまうと、なかなか次の物件が決まらない、というケースもあります。さらに、需要は住宅に比べて一等地に集中する傾向があります。

 

賃料下落リスクが大きい

空室リスクどうよう、賃料が下落するリスクも大きくあります。賃料水準も景気動向に大きく左右されるからです。テナントで貸し出す場合、不動産価格や物価に加えて、需給バランスも家賃に大きな影響を与えます。人気のテナントでは高価な価格をとれる反面、半額で貸し出すケースもあるそうです。

 

金融機関の融資が付きづらい

住居に比べ、テナント物件は金融機関から評価されづらいこともデメリットです。住宅用の資金であれば、物件の属性やオーナーの資金力、収入で融資の有無が決定します。しかし、テナントの場合、テナントの属性まで調べる金融機関が多いからです。

 

借りる企業の経営状態はどうか、反社会的勢力ではないかなど、かなり厳しい目線で調べられることもあります。

 

逆に言うと、金融機関の融資がついた場合、そのテナントも、信頼のおける企業が入っている、と言えるでしょう。

 

業種ごとに必要な設備が異なる

コンビニならコンビニ、飲食店なら飲食店、それぞれに必要な設備というものがあります。しかし、それぞれの設備は、他の業態に転用できるとは限りません。これも、店舗用の投資を難しくしている要因になります。

 

特定の業種に合わせて物件を作ると、間口を狭めてしまいます。一方、間口を広くすると、逆にどの業態からも魅力のない店舗になってしまう可能性もあります。どういった業種を対象にするかは、事前によく考えた方がよいでしょう。

 

店舗賃貸のメリット・デメリットは? まとめ

店舗や事務所の賃貸は、住居に比べ、高い利回りをとれる可能性が高い、ということで、最近は、住居の投資をしていた不動産投資家からも注目を浴びています。

 

店舗賃貸は、利回りに加え、キャッシュフローで有利になる点、修繕費が少なく済む可能性がある点がメリットといえるでしょう。

 

しかしながら、空室リスクや賃料下落リスク、そして、金融機関の融資が付きづらい点、業種ごとに対応が異なる点が、デメリットといえます。

 

住居用に比べて、店舗物件への投資はハイリスク・ハイリターンと言えるでしょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加

SponserLink



関連ページ

REITとはなにか?不動産投資との違いは?
REITとはなにか?不動産投資との違いについて書きました。
不動産投資とREITは両立できる?どちらがおすすめか?
不不動産投資とREITは両立できるのかということについて書いています。
「地面師」に注意!不動産投資の詐欺に引っかからないためには?その手口と対策について
不動産投資の詐欺にあわないための対策について書いています。
特殊物件のメリット・デメリットは?(ペット可物件など)
特殊物件のメリット・デメリットは?ペット可物件のメリット・デメリットについて書きました。
楽器可能な特殊物件のメリット・デメリットは?
不動産投資に関する豆知識情報を書いています。
店舗不動産は「立地」が重要!成功させるコツについて
店舗不動産を成功させるためのポイントについて解説しています。
海外不動産投資のメリットとは?利回りが高く為替対策にも
海外不動産投資のメリットについて書いています。
海外不動産のリスクはどれくらいあるの?知っておきたいデメリットについて
海外不動産のリスクについて書いています。
海外不動産の初心者の始め方を具体的に紹介します。
不動産投資に関する豆知識情報を書いています。
ワンルームマンションの売却方法
ワンルームマンションの売却方法について。どの業者を選んだらいいか?できるだけ高く売るにはどうすればいいかについて書いています。