不動産投資豆知識

前回は、店舗不動産において、なぜ、立地がそこまで重要視されるのかについて、解説しました。

 

スケルトンでの引き渡しであることや、商圏という考え方を使うと、住居用と店舗用では、不動産の見方が全く異なることを、ご理解いただけたのではないでしょうか。

 

前回の記事はこちら⇒店舗不動産は「立地」が重要！成功させるコツについて

 

今回からは、さらに目線を広げて、「海外不動産」についても説明したいと思います。

 

海外不動産は、同じ不動産でありながら、日本の不動産とは全く異なる部分があります。今回は、海外不動産のメリットを中心に、説明していきます。

 

海外不動産取引とは？

海外不動産投資とは、その名の通り、海外の不動産に投資することです。

 

海外不動産とひとことで言っても、投資対象は多岐にわたります。アメリカやカナダのような先進国への投資から、東南アジアなど新興国への投資、建物もすでに建っている中古住宅・コンドミニアムへの投資から、オフィスビル・ホテルへの投資、さらには未開発地域といって、まだ整備されていない更地に対しても投資をすることが出来ます。

 

海外不動産投資は、日本の不動産投資以上に自由度が高く、使い方によっては非常にメリットが大きくなる投資手法です。

 

ただ、上記でも言ったように、あまりにいろいろな種類の投資を混在して「海外不動産投資」と呼んでいるため、本当に投資をする際は、ひとつひとつ整理していく必要があります。

 

海外不動産の注目が高まっている？

そんな海外不動産ですが、今、不動産投資家の中でも注目が高まっています。

 

理由は2つです。1つ目が、日本の不動産市場が飽和しつつある、ということです。

 

日本は、今後人口が減少していく国です。また、東京や大都市圏への一極集中が進んでいます。

 

しかし、そういった大都市圏は、ある程度開発が進んでしまっています。つまり、不動産開発を行う余地が限られてしまっているのです。

 

一方、海外の場合、特に人口が増えていく国では、それに伴い不動産のニーズも増えていきます。また、土地も日本より広い国が多くあります。つまり、それだけ開発の余地が大きく、投資のチャンスが多いにあるということです。

 

もう1つは、インターネットの発達により、現地の状況等が理解しやすくなったことが挙げられます。今までは、海外不動産といっても、あまりなじみがなく、投資対象として、本当に正しいかどうかもわからない、と言った先もありました。

 

しかし、インターネットが発達して、より多くの情報がとれるようになったことで、こうした明らかに詐欺まがいの投資勧誘は少なくなっています。すぐに調べて情報がとれるという安心感が、海外不動産投資を身近なものにしたと言えるでしょう。

 

海外不動産投資のメリットとは？

では、海外不動産投資のメリットについて説明していきましょう。メリットはおもに2つです。

 

キャピタルゲイン、インカムゲイン両方の値上がりが期待できる

不動産投資の基本は、キャピタルゲインと、インカムゲインによる収益になります。海外不動産に投資を行うと、この2つの収益が期待できます。

 

たとえば都心のワンルームマンションの場合、一定のインカムゲインは期待できても、キャピタルゲインは地価次第になりますので、不確定要素が大きくなります。今、日本で、キャピタルゲインが大きく期待できる地域というのは、極めて限られているでしょう。

 

しかし、特に新興国の場合、不動産の価値は経済の発展とともに上昇していきます。そのため、インカムゲインによる収入に加え、キャピタルゲインも期待できるのです。さらに、一般的に、不動産の価値があがるということは、賃料も同時に上がるため、インカムゲインの上昇も期待できるのです。この2つの収益源の値上がりが期待できるのは、海外不動産の1番の魅力と言えるでしょう。

 

通貨のリスク分散にもなる　為替リスク対策

もう1つは、資産の分散による、リスクヘッジができるという点です。投資の格言として、「たまごを1つのかごに盛るな」という言葉があります。分散投資の重要性を説いた言葉になります。

 

日本だけに投資するというのは、実は結構リスクがあります。なぜなら、日本の地価が仮に大きく下がった場合、その影響を100%受けてしまうからです。日本の不動産市況がいいときはいいですが、ずっといいときがつづかないことは、歴史が証明しています。

 

その場合、海外不動産を持っていると、日本の地価とは関係ない値動きをしますので、リスクをヘッジすることができます。さらに、現地通貨と日本円の、為替のヘッジも可能になるのも魅力の1つです。

 

世界が舞台に！海外不動産のメリットとは？　まとめ

海外不動産投資は、その名の通り、海外の不動産に投資を行うことです。ひとことで海外不動産といいますが、地域や国、また、投資対象、整備状況などによって、中身は大きく異なります。海外不動産投資には、様々なバリエーションがあるのです。

 

海外不動産は、日本の不動産市場が飽和気味なこと、また、インターネットで情報が入りやすくなったことから、現在注目を浴びています。やはりなんといってもキャピタルゲイン・インカムゲイン両方の収益が見込めること、また、通貨などのリスクヘッジにもなることが大きなメリットといえるでしょう。

 

次回は、海外不動産投資のリスクについても、解説していきたいと思います。
⇒海外不動産のリスクはどれくらいあるの？知っておきたいデメリットについて

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