医療保険について【あなたの保険は現代の医療に対応していますか?】

保険と言えば従来は万一のための時のもの、つまり生命保険・死亡保険というイメージが強かったと思われますが、今この現代においては保険といえば民間の保険会社の販売する医療保険を指すケースも多いのではないでしょうか。

時代のニーズに対応した医療保険

生命保険は万一の時に保険金が出るというそのシンプルな姿をほとんど変えていないということに対し、民間の医療保険は特に医療技術の進歩とともにその姿を目まぐるしく変化させ、時代とともに成長してきた商品だからでしょう。

その性質は公的医療保険すなわち健康保険の補完的な役割を担っており、国民生活にはいまや欠かせないものとなっています。2001年の金融緩和以前は外資系以外の保険会社は特約としてしか販売できませんでしたが、それ以降は数多くの生損保会社がこの医療保険単体商品を販売するに至っています。

医療保険の役割:先進医療や差額ベッド代など

では民間の医療保険とはどのような商品なのでしょうか。

民間の医療保険とは、入院した時のための入院保険、手術した時のための手術保険、これら二つに先進医療を使った時のための先進医療特約など付加されてきます。その役割は前述のとおり公的医療保険の補完です。

たとえば公的医療保険の制度上かかってくる3割の自己負担分、公的医療保険の対象外となってくる自己負担分、入院代とは別途費用がかかる差額ベッド代などの埋め合わせをするといった役割が主となってきます。我が国の民間の医療保険は、入院すれば入院給付金としてたとえば1日5000円、手術を行った場合は入院給付金日額のたとえば10倍の50000円支払いとなるといったような定額払いが主流となっています。(参考:入院日額をいくらにしたら良いか?【医療保険の仕組み、差額ベッド代について】)

中には損害保険のように実際にかかった費用の補填をするような実損払いもありますが、基本的には定額払いと考えてよいでしょう。また多くの保険会社で販売されている商品として、女性特有の病気に対応する商品があります。女性特定疾病とは主に妊娠分娩に関わる疾病や、子宮筋腫、乳腺症、乳がんや子宮ガンなどの女性特有の病気のことを指しますが、こういった病気での入院の場合は入院給付金が上乗せして支払われるといった保険も多く販売されています。

入院保険と手術保険:対象範囲の拡大

また従前は20日以上の入院で21日目からしか給付の対象にならなかったのに対し、医療の技術の進歩とともに入院日数が減っていくのにつれ、少しずつ入院保険も改良を重ね、今では1泊2日から給付の対象となります。

この入院保険の請求については基本的には多くの会社で領収書のみで給付金請求できる場合が多いので、以前は面倒だった手続きも簡略化され顧客の負担が減少していることから医療保険の進歩を感じます。

入院保険に付随して手術保険の特徴としては、少し前までは約80種程度の手術にしか対応していなかったものが、1000種類を超える公的医療保険制度の対象手術にまで対応できるようになった商品もあるということがあげられます。

多くの会社でこの基準が採用されているわけではありませんが、手術については給付金を請求したのちに支払い事由に該当しないため支払われないといった事例がほぼなくなったといってもいいのではないでしょうか。

ただ手術給付金については、給付金請求に医師の診断書を取り付ける必要があるので、やや入院保険にくらべ面倒で費用がかかります。手術保険については大幅な進歩を遂げたといってもいいと思います。

先進医療特約:月々わずかな掛け金で大きく保障

さらに特約部分でいうと先進医療特約は公的医療保険制度の対象外である先進医療に該当する手術などにも対応する特約です。先進医療も徐々に公的医療保険の対象となってきているものもあり、また高額療養費制度の施行により、何かと高額な先進医療にカバーできるようにはなりましたが、それでも格安な先進医療特約は最も合理的に先進医療のための準備が出来るといってもよいでしょう。

もちろん公的医療保険が主体であり、民間医療保険はそれをカバーする目的で加入するものですが、だからこそ民間医療保険の選び方というのは重要になってくるかと思います。

           

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