第一生命は国内大手生命保険会社4社のうちの1社であり、その中で唯一株式会社化をしている生命保険会社です。もともとは日本生命の社医が国内で初めての相互会社として設立したということから「第一」の名を冠しています。2010年より東証1部へ上場を果たし、大手国内生保会社では唯一株式会社の形態を採っています。(三井生命や大同生命も株式会社となっています)
生命保険会社においてはそのほとんどが生命保険会社独自の会社形態である相互会社ですが、株式会社となることにより、株式市場より資金調達が容易になることやM&Aや企業再編など経営戦略が柔軟になること、経営状態をディスクローズすることにより経営の透明性を図れることなどのメリットがあります。(第一生命の就職・転職情報はリクナビNEXTへ)
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日本生命を抜き国内第1位
また株式会社化以外のニュースでいえば2015年現在ではかんぽ生命を除けば新契約および保険料等収入で長年国内第1位であった日本生命を抜き国内第1位となっています。第一生命の死亡保障といえば生存給付金付定期保険「堂堂人生」が著名でした。商品内容としては販売当時保険業界では主流だった「アカウント型」保険によく似ています。アカウント型はアカウントと呼ばれる貯蓄保険を主契約とし、それに死亡保障や入院保障などの特約が付加された保険です。
アカウント型は柔軟に利用することが出来、引き出しをしたり保障の買い増しに充てたり、終身保険へ移行することが出来ます。
「堂堂人生」:現在販売停止の保険
では堂堂人生はどんな特徴があるのでしょうか。アカウント型との大きな違いは、主契約が堂堂ファンドと呼ばれる貯蓄保険だけではなく、そこの定期保険も主契約となっている形態を採っています。堂堂人生の保険名称は「5年ごと利差配当付更新型終身移行保険」といい、つまりは終身保険に移行できる定期保険であると考えた方がよいでしょう。
いわゆる掛け捨ての定期保険となんら変わりはないということになります。また商品内容も複雑であり、また貯蓄と掛け捨てが一体となっているため保険料も割高、さらに言えば貯蓄部分も他の保険料に圧迫されてあまり増えないという、アカウント型と並んで業界においては評判のあまりよろしくない保険ではあり、現在では販売は停止しています。
「ブライトWay 」:多様な疾患に備える保障
では、今現在の第一生命の主力商品はどんな保険でしょうか。2014年現在においては「ブライトWay」という総合保障保険が主力となっています。内容としては、いわゆる一昔前の定期保険付終身保険ではありますが、死亡・高度障害・身体障害・がん・急性心筋梗塞・脳卒中・要介護状態など多様な疾患や状態に備える保障について一時金だけではなく、死亡保障以外はすべて年金払にすることが出来るといった商品となっています。
堂堂人生に比較すればシンプルな内容となっていますが、貯蓄保険が終身保険となっただけで特段保険料に差はないと思われます。いわゆる組み立て自由の保険に比べると主契約の終身保険ありきになってしまう保険なのでどうしても選択肢はやや狭いと思います。
そもそも終身保険は老齢時にお金が入用な事由に対し加入するべきで、死亡保障ではなく医療保険こそ終身保険は好ましいと思われるため、このブライトWayは若干古いタイプの保険であると言わざるを得ません。
ライフスタイルに応じて見直しを:転換契約
定期付終身保険は終身保険が主契約であるため考え方としては引き出しの出来ない貯蓄と考えるならば、ライフスタイルの変化に伴い見直しを前提に考えたときに解約返戻金がある程度貯めることの出来る保険だととらえることが出来ます。解約返戻金があれば転換契約が容易にできるためその時の新商品に対応しやすいというメリットがあります。
この保険に限らず保険加入の際に大前提として考えなければならないのが見直しありきで加入すべきということです。一生涯これさえ入っていれば大丈夫という保険は存在しません。必ず一定の期間で状況は変化しますし、保険も進化していきます。常に変化する状況に対応し常に見直しを考えその時最適な保険に加入することが最も望ましいのです。