ワイド団信とは一言でいうと「引受基準緩和型の団体信用生命保険」のことです。まず引受基準緩和型とは何かというと、保険の引受に際しての基準が一般的な保険よりも緩い保険のことを言います。つまり既往症があるなど健康上の問題を有していても、比較的加入がしやすい保険のことを言います。
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ワイド団信とは:持病のある方の為の保険
そして団体信用生命保険とはどんな保険かというと、住宅ローンを組む際にローンの借入した者に万が一のことがあった場合にその死亡保険金をもって住宅ローンの残りの部分を返済に充てるという生命保険契約のことで、基本的には住宅ローンを組む際には必ずと言ってもいいほどこの団体信用生命保険の加入が義務付けられます。
つまり住宅ローンの審査基準を満たすのにこの団体信用生命保険の加入が必須となるわけです。金融機関にしてみれば当然で、何千万ものお金を貸してる人が亡くなった場合にローンの残額を返済できないという事態は避けたい事態です。
したがって団体信用生命保険の加入是非=住宅ローン審査が通るか否かにかかってくるといっても過言ではありません。しかしながら団体信用生命保険も生命保険契約である以上、健康上に問題のある人は健全な保険の運営上排除の対象となってしまいます。
しかしながら住宅ローンを組みたいのに健康上の問題のある人は住宅ローンを組めないというのはあまりに酷です。そんな住宅ローンを組みたいが健康上に問題のある人のためのワイド団信なのです。
団体信用生命保険とうつ病:精神疾患も審査が通りにくい
ではワイド団信は一般的な団体信用生命よりも医的な基準が緩いということですが、現代を代表する精神疾患うつ病の場合ではどうでしょうか。
うつ病は基本的には生命保険契約においては「自殺」のリスクが他の病気よりも高いため引受を拒否、つまり謝絶の対象となっています。自殺については加入後2年間は保険金支払い対象外なのですが、その2年以降は他の理由による死亡と同等に保険金の支払対象となります。
うつ病は完治が難しいうえに長期に渡る治療が必要ということで住宅ローン返済のために加入する団体信用生命保険においてもその加入は厳しいものと思われます。
場合によっては一般の団体信用生命よりは基準が甘いとされているフラット35においてもうつ病の場合ですと謝絶される可能性が高いようです。一口にうつ病とは言っても軽微なものから重度なものまでありますが、軽微なものであっても処方されている治療薬によっては謝絶されてしまうというケースは少なくありません。
したがってうつ病のかたは医的な審査の緩いワイド団信への必然的に加入を検討されることとなると思います。
ワイド団信とうつ病:加入の可能性がある最後の砦
では健康状態に問題のある人でも加入しやすいワイド団信であればうつ病の方でも加入は可能となるのでしょうか。
ワイド団信は一般的な団体信用生命保険に比べて医的審査が緩いのですが、どの程度緩いのかというのは具体的には公表されていません。
ワイド団信の基準は明確ではないためどの病気であれば加入が可能なのか、謝絶の対象となるかということはわかりません。同じうつ病でも加入できる人もいれば謝絶されてしまう人もいるのが実情です。
ただいかにワイド団信と言えども、もともとはワイド団信の考え方としては糖尿病や高血圧などの慢性疾患が原因で一般の団体信用生命に加入出来なかった方のためのものであり、うつ病は当人が思っている以上に保険会社にとっては重い病気であると考えた方が良いでしょう。
ただ加入出来る可能性があるとすればこのワイド団信ということになるため、今後もワイド団信に対する期待は今後高まっていくものでしょう。