審査の緩いワイド団信のデメリットとは?

記事テーマ「審査の緩いワイド団信のデメリットとは?」

住宅ローンを借りる際、団信への加入申し込みをするものの、健康上の問題で加入できない人もいます。そういう人でも加入できる可能性があるワイド団信は大きなメリットがありますが、一方ではデメリットがあるのも確かです。

ワイド団信のデメリットについてまとめました。

ワイド団信でも加入できない場合がある

ワイド団信であれば、無条件で加入できるわけではありません。

ワイド団信は、一般の生命保険でいえば「引き受け基準緩和型生命保険」に該当します。一般の生命保険には「無選択型生命保険」とい   って無条件に加入できるものもありますが、ワイド団信は緩いとはいえ審査があるので、健康上の問題が大きければ大きいほど、審査に落ちる確率も高くなります。

ワイド団信を取り扱う金融機関が限られる

ワイド団信は、全ての金融機関が扱っているものではありません。

以下の表は、ワイド団信を取り扱っている金融機関の一部です。

銀行名 引き受け保険会社 保険料
三菱東京UFJ銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.3%
三井住友銀行 カーディフ生命保険会社 年0.3%
みずほ銀行 損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険 年0.3%
りそな銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.3%
横浜銀行 カーディフ生命保険会社 年0.3%
千葉銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.3%
中国銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.3%
武蔵野銀行 カーディフ生命保険会社 年0.3%
三菱UFJ信託銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.3%
イオン銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.3%
ソニー銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.2%
じぶん銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.3%
多摩信用金庫 クレディ・アグリコル生命保険 年0.2%

ご覧の通り、メガバンク、地銀、信託銀行、ネット銀行、信用金庫のいずれのグループにもワイド団信を扱っている銀行はありますが、扱っていない銀行も決して少なくありません。

民間金融機関の住宅ローンは基本的に団信(ワイド団信を含む)への加入が義務付けられているため、もし自分が健康上の問題で一般団信への加入が不可であれば、ワイド団信を取り扱っている金融機関を探すことが、まず最初にやるべきことになります。

そうなると、一般団信に加入可能で無条件に有利な住宅ローンを選べる状況と比べて選択肢が狭まり、金利面等で不利な住宅ローンを選ばざるを得ない可能性もあります。

上乗せ金利が高い

ワイド団信に加入する場合は、通常の金利に約0.2%~0.3%程度金利が上乗せされます。

0.3%というと、それほど高いと感じないかもしれませんが、実際に計算してみると金利の高さを実感できると思います。

例えば、借入額2,000万円、返済期間35年、元利均等返済の住宅ローンを借りると、ワイド団信の金利が0.3%の場合、毎月返済額は3,121円増え、35年の総額で約131万円増えることになります。

メリットとデメリット、どちらが大きい?

メリットとデメリットを比較した場合、やはりワイド団信のメリットが、デメリットを大きく上回ります。かりに、民間の金融機関の代わりに団信加入の義務がないフラット35を選び、ワイド団信に加入しなかった場合どうでしょうか。

もし、住宅ローン返済中に万が一のことがあったら、数千万円の残債が残された家族に重くのしかかります。ワイド団信に加入さえしておけば、そのような悲劇は100%防ぐことができるわけです。このメリットは何よりも大きいはずです。

まとめ

ワイド団信には、選べる金融機関の選択肢が減ったり。上乗せ金利が高いと言ったデメリットはありますが、健康上に問題がある人が住宅ローンを借りる場合は、これに勝る手段はありません。デメリットも、万が一のことがあった場合の安心を買うコストだと考えれば、抵抗感も薄れるのではないでしょうか。

           

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