社会を映した「痴漢冤罪保険」について【痴漢に間違われたらどうすればいい?】

最近ニュースでよく報道される「線路侵入による電車の遅延」。

皆さんご存知のとおり、この電車の遅延はたいてい痴漢を疑われた男性が、駅員室に連れていかれまいと、とっさに線路に逃げ込み、その結果電車が遅延しているものです。

これらのニュースの当事者が実際に痴漢行為を行ったかどうかは定かではないが、実際に痴漢冤罪が存在してしまっているということは揺るがない事実です。

この手の話題になると必ずといっていいほど引き合いで出されるのが2007年公開の「それでもボクはやってない」という映画です。この映画が公開された頃から世間に蔓延している考え方は、ただ一つです。

「もし痴漢に間違われたら、逃げろ。」ひとたび、駅員室に連れていかれようものなら、有罪率は99%以上と無罪を証明することが極めて難しい犯罪なのです。

ところが最近では、この考え方が大きく変わってきました。「駅員室に連れていかれそうになっても、逃げることは得策ではない」という考え方です。当たり前のことですが、線路に飛び出してしまうと危険が伴います。

また逃げた上で、電車を遅延させてしまうと、それに伴う賠償金まで請求されます。

仮に痴漢行為を行っていない場合であっても、このような2次的な損害賠償請求が当人にとっては新たなリスクとして考えられます。


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もし間違われたら?正しい対応とは

では、もし痴漢に間違われてしまった場合は、どのように対応することが正しいのでしょうか。

もちろん、これだ!という対策が現時点で確立されているわけではありません。

しかし、今最も特撮といえる対応方法の一つとしては、すぐに知り合いの弁護士に連絡を行い、駅までかけつけてもらうということです。

法律には詳しくない一般人が無罪を証明することはかなり難しい事件になるがゆえに、この方法が最善策といえるでしょう。「駅員室では弁護士が来るまでは何も話さない。」というスタンスで臨むことが最も良いとされています。

しかしながら、ここで1つ問題が生じます。そうです。「知り合いの弁護士なんていない。」という人が大半だということです。

最近では、TVで法律に関わる番組や、ニュースのコメンテーターに弁護士が起用されるなど、昔に比べれば法律や弁護士は身近な存在になってきましたが、常に自分のお抱えの弁護士がいるという人はごく少数でしょう。

また、弁護士に依頼するということはコストが発生します。しかもそのコストは世間のイメージ通り、決して安いものではありません。まずは、依頼前であっても弁護士の先生に1時間ばかし、時間をもらって相談するだけで費用が発生します。

そして相談した上で引き受けてもらえることになっても、着手金がかかります。そして最終的に依頼した事案に対して、最終的に意図する結果になった時点で成功報酬が発生します。

電車に乗る時の「必要保険」が誕生 痴漢冤罪保険

前述した対策をカバーできる保険が、「痴漢冤罪保険」です。

正式にはジャパン少額短期保険株式会社から発売されている「男を守る弁護士保険 女を守る弁護士保険」という保険商品です。

補償内容としては「加害者になった場合」「被害者になった場合」が想定されています。

「加害者になった場合」はいわゆる「個人賠償責任保険」です。日本国内で生じた偶然な事故により損害賠償が発生した場合に支払われるものです。近年、注目されている自転車(加害)事故などをカバーするものです。

その他にも、飼い犬が他人にケガをさせてしまった、マンションの階下に水漏れを起こしてしまった、買い物中に陳列してある商品を破損させてしまった、など正に日常生活における事故を広く補償するものです。

「被害者になった場合」は「弁護士費用保険」「弁護士相談費用保険」です。弁護士費用保険とは正に何らか被害事故に遭った場合に、弁護士に依頼を行い、発生した弁護費用を保険金で支払われるものです。

弁護士相談費用は依頼する前段の相談費用(前述、1時間相談したら費用が発生すると記述している箇所)をカバーするものです。

これらだけでは、どのように痴漢冤罪に対応しているのかわかりにくいところではありますが、実はこの「男を守る弁護士保険 女を守る弁護士保険」の加入者向け特典に核心があります。

加入者向け特典に「痴漢冤罪ヘルプコール」「痴漢被害ヘルプコール」が無料でついているのです。弁護士がかけつけるわけではないですが、ボタン1つで弁護士に連絡でき、電話で状況に応じたアドバイスを受けることができます。また48時間以内の相談費用、接見費用などを補償できる、というものです。

実は前述した「個人賠償責任保険」や「弁護士費用保険」「弁護士相談費用保険」自体は、「痴漢事件」には対応していません。なので特典としてついているサービスの部分で「痴漢事件」をカバーしているという商品構成になっています。

これが痴漢冤罪保険といわれている所以です。

今、保険会社各社で販売されている保険の中で「痴漢事件」に対応しているのは、この「男を守る弁護士保険 女を守る弁護士保険」だけです。

クルマに乗るなら「自動車保険」に当たり前に加入するように、電車に乗るなら「男を守る弁護士保険 女を守る弁護士保険」に加入することが当たり前、といった時代なのかもしれません。

           

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