住宅ローン審査基準【金融機関が重視するポイントは?】

住宅購入を考えている方であれば大抵の方が心配になるのが銀行のローンの審査ではないでしょうか。せっかく足繁く足を運び、金額・立地・設備などが最高の物件であっても購入できないのであれば徒労に終わってしまいます。審査というくらいなのでもちろん通らない人も多数いますし、条件付で通るケースもあるでしょう。ではその審査の基準とはどういったものになっているのでしょうか。

人と物件:人となりも見られています

まず住宅ローンの基準においてみるものは一般的に「人と物件」といわれています。住宅ローンとはそもそも住宅を購入・増改築するために金融機関から受ける融資のことで、目的物件を担保に銀行より借入ができ、高額な住宅購入を容易にするための金融商品です。人の審査については借入時年齢や完済時年齢、年収や返済負担率、雇用形態や勤務年数などに加え、家族構成や他で借入があるかどうかやローン担当者と面談などかなり細かくかつ総合的に人と成りを見られます。

また勤務先の規模や勤務先の営業エリアなど借入者の勤務先についても詳細に審査されます。当然何千万円にも及ぶ借金をするわけですから、その多額の借金をしっかり返済する能力があるかどうかを多角的な面から見られるわけです。

そして基準のもう一つが物件です。もちろんローンが全額返済できれば何の問題もないのですが、それがまかり通らなくなった場合のために金融機関は目的物である物件に抵当権をかけます。抵当権とは前述のとおり金融機関がお金を貸し出す際に、動産や不動産に(住宅ローンの場合はその目的物である住宅に)設定する担保のことです。

質権とよく似ていますが、異なるのは目的物を引き渡さずそのまま使用できるという点です。質権は質屋をイメージするとわかりやすいですが、質権発生においてはお金と引き換えに目的物を質屋へ引き渡しますが、抵当権はそうではなくお金を借りながらも目的物たる住居を引き渡さずに使用できます。

もしローンの返済が出来なくなった場合は金融機関は抵当権の設定している物件を競売にかけ残りの返済額をその競売で得たお金から返済に充てます。よって価値のない物件であれば当然競売にかけても資金回収は困難であるため、物件に抵当権を設定する価値があるかどうかを判断します。

つまり住宅ローンは、返済能力のある人間であること、かつ抵当権を設定するに足りる価値のある物件でなければ審査は通らないということになり、これがローンの審査基準である「人と物件」ということになります。

審査ではどこを重点的にみられるか、返済能力とは

住宅ローンには保証会社の行う本審査の前段階として事前審査、仮審査があり、いずれにおいても本審査が通るかどうかの試金石となりますが、では先ほど述べた基準においてはどこを重点的にみられるのでしょうか。金融機関や保証会社によって異なりますが、概ね前述した「人と物件」においては「人」の方をかなり重点的に見られるといいます。「人」の中でもどこを見られるかというと何はともあれローン借入者の「返済能力」に尽きると言います。

「返済能力」とはいってもその人の年収や他で借入があるかどうかなどを多岐にわたりますが、金融機関はどの部分を最も重視しているかというと実は年齢にあると言います。年齢とはいっても借入時年齢と完済時年齢とがありますがそのどちらもが重要であるといいます。完済時の年齢には上限がありどこの金融機関も80歳までとしており完済時に80歳を超えるようなケースにおいてはほとんどローン審査が通らないと言ってもよいでしょう。

また一般的に定年と言われる60歳や65歳を大きく超えるような年齢時に完済ということであれば審査に通りにくくなるといいます。つまり借入時年齢において調整が可能であり、つまり家は若いうちに取得し若いうちに返済すべきであるということが言えるでしょう。

参考:団体信用生命保険について【住宅ローンを保障する保険の弱点】

           

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