保険金請求について【加入は楽なのに、請求するときは面倒】

保険という商品を購入した際、最もその役目を発揮するのが保険金事故の際の保険金が支払われる時であるのは言うまでもありません。もちろん保険事故がないに越したことはないのですが、やはり支払い時というのが恐らくもっともその保険が頼りにされる時でしょう。

請求時の手続きについて:アフターフォローが大切

そのもっとも大事な時のことを考え顧客に関してはスムーズに請求できるよう日ごろより請求時の手続きに関して理解し確認しておくことが肝要ですし、保険会社およびセールスマンは加入時はもちろんのことアフターフォロー時においても請求手続きについてしっかりとした説明を心がける必要があります。

ただよく聞く話として「加入するときは楽なのに、請求するときは面倒」といったことがあるかと思います。もちろん毎月保険料を掛けていたとは言え給付金をいただくわけですから、多少なりとも煩雑さはやむを得ないにしても、以前ではその煩雑さがおっくうであることから給付金を請求しなかったという顧客もいらっしゃるため、支払い時の時こそ保険が保険らしく輝く時であるため、顧客が請求に二の足を踏んでしまうというのは保険会社としても避けたいところだと思います。

提出すべき必要書類が多い:事実のわかる書類が必ず必要

では具体的に保険金請求手続きにおいていったい何が煩雑なのでしょうか?

まず提出すべき必要書類の多さが挙げられると思います。まずかならず必要な書類として死亡保険金でも入院給付金でも満期保険金でもその請求書があります。こちらはかつてに比べ大幅に簡素化されたものの、死亡保険金の請求書は基本的にはいまだに受取人の実印とその印鑑証明書が必要となっています。

個別に見ていくとたとえば死亡保険金請求だと死亡診断書などその死亡した事実のわかる証明のほかに、受取人が死亡していた場合などは死亡保険金は相続人共有の財産となるため代表相続人やそれ以外の相続人の関係のわかる戸籍謄本等の書類が必要となります。死亡保険金についてはその額も大きいため、必要な書類も多くなってくるのは当然と言えば当然なのですが、主に注意したいのが保険事故が起こった際はその事実のわかる書類が必ず必要となってくることです。

保険金請求する場合:診断書は自己負担

たとえば入院給付金や手術給付金についてもその事実のわかる書類が必要となってくるのですが、その入院や手術があった事実のわかる証明として退院後の領収書や治療を行った医師の診断書が必要となってきます。ここで厄介なのが医師の診断書が必要な場合です。基本的には医師の診断書がもっとも信頼のおける事実書類ですが、この医師の診断書は当然ただではもらうことはできません。保険会社所定のフォーマットの診断書に書いてもらうことになりこの記入に5,000~8,000円の費用がかかります。

そしてその診断書にもとづいて保険会社が給付金等の支払いを決定するため、場合によっては給付金の支払い対象外となるため、結局給付金は支払われないうえに診断書代も自己負担となってしまうというケースが多々ありクレームに発展することも多くありました。現在では多くの会社が給付金支払い対象外の場合はかかった診断書代は返還するようになり少し請求しやすくはなっていると思います。以上のように保険金の請求時には顧客にとっては加入の際よりも多くの労力を使う場合もあります。

まとめ:トラブル防止の観点から、証明書類が多い

もちろん多額のお金を受け取るわけですし、犯罪等のトラブルを防止する意味でも慎重な手続きが必要だとは思いますが、まだ煩雑さ面倒さが目立つように感じます。いまや数社の保険会社が加入時のペーパーレス・キャッシュレス化を実現させ加入は簡易化しているのに対し、(参考:ネット生保について)保険金の受取時はいまだに大幅な簡易化は実現していません。

保険金を受け取る時が最も保険が保険たる瞬間でもあるので、その受取時ももう少しスムーズにいくようになればと思います。

           

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