保険料免除特約について【デメリットも考慮して】

現代の多様化した生命保険商品において保険料払込み免除特約というものは今や当たり前のものとなっています。保険料免除特約とは後述しますが所定の疾病に罹患したり所定の身体状態になった際に以降の保険料の払込みが一切免除されます。

払込免除とは :いいことばかりではない

つまり任意の時期まで保険料を支払わずに保障が受けられるという一見非常に魅力的な特約のように感じますが、もちろんそれは間違いないでしょう。なぜなら例えばガンに罹患したり介護状態になってしまった場合に、ガンの入院・手術などの治療費用や介護の場合は介護の初期費用がかさんでしまうこと、それから就業不可能な状態であるのでその間給料が全くなくなってしまうこと、その上さらに毎月の保険料が家計を圧迫するという事態に備えることができます。

つまり治療費用や介護費用、就業不能の収入補填は保障でまかなうことが出来ますが、毎月の保険料はこの保険料払込み免除特約があれば非常に生活が楽になるものかと思われます。ただしこの保険料払込免除特約ももちろんいいことばかりではなく注意すべき点もいくつかあります。

特約保険料が割高である:1.2~1.5倍に上がる保険料

まずは保険料払込免除特約はその特約保険料が割高であるということです。特約と銘打っている以上もちろんタダではなく、付加することにより1.2倍~1.5倍程度保険料が跳ね上げることが多いです。家計を圧迫するほどではありませんが、医療保険の先進医療特約などその他の特約と比較すれば相当割高であることがわかります。ここで出てくる問題として保険料払込免除特約をつけ保険料の払い込みが免除になった場合の方が安く上がるのか、それともつけずに払込満了時まで払込を行う方が安く上がるのかということがあります。

もちろん保険料払込が免除になった年齢にもよりますが、大抵は払込免除になるのが若ければ若いほど得になり、払込満了時に近ければ近いほど実は付加しないほうが安く上がることが多いです。

注意すべき点:要件が保険会社の商品ごとに異なる

次に注意すべき点としては払込みが免除になる要件が保険会社の商品ごとに異なるという点です。国内漢字生保会社の保障性商品に付加できる保険料払込み免除特約で多いのが、がんに罹患もしくは急性心筋梗塞や脳卒中に罹患し所定の状態が継続した場合や所定の要介護状態が継続した場合、または所定の身体障害状態になった場合に保険料の払込みが免除となる特約です。

さらに保険商品によっては糖尿病に罹患した場合や高血圧症、慢性腎不全や肝硬変などに罹患した場合にも免除になるものもあり、こういった幅広い疾病や状態に対応できるものは好ましい特約と言えますが、がんのみや介護状態のみが払込み免除の要件であったりする保険商品も存在するので、加入時には特に要件に関して注意が必要です。

そして最後に注意すべき点として保険料の払込みが免除になったあと一体いつまで保障が継続できるのかということです。大抵の現在販売されている国内生保の保険商品では80歳もしくは85歳まで保障が継続するタイプが多いですが、中には60歳もしくは65歳までといったものも存在するので、やはり加入時には要件と合わせて免除期間まで確認しておく必要があるでしょう。

まとめ:保険の本質を見極めよう!

以上のように保険料払込免除特約は当然のようにメリット・デメリットがあり、万能ではないため必ずしも付加しなければならないということはありません。

ただ付加した場合と付加しない場合結局は払込み保険料に大きな差異がないのならば、いっそのこと保険料払込免除特約分の保険料を必要な保障に回した方が賢明とも考えます。

たしかに保険料がほとんど一生払わなくてもよいという特約には魅力を感じますが、保険にとってもっと重要なことはライフステージにおける保険の見直しでありそれをしっかり効果的に行えば、それに即した保険料を支払う方が、保険料が免除になるよりも合理的であるとも考えます。(参考:保険の見直しについて【見直しのタイミングはいつ?】)

           

お役に立てましたらシェアお願いいたしますm(__)m