昔は、保険といえば保険会社の女性外務員から入るものだと、相場が決まっていました。
しかし、今ではずいぶん変わってきて、外資系生保の営業マンや保険代理店の社員、ひいては銀行の窓口と、保険に加入するチャネルは多岐にわたっています。いわゆる保険ショップから保険に加入するのは、従来のチャネルと比べてどうなのか、ご紹介します。
目次
保険ショップってどんなところ?
街を歩けば、「ほけんの窓口」や「保険見直し本舗」「保険クリニック」といった保険ショップの店舗や看板を目にしたことのある方も多いと思います。保険ショップという名前から連想すると、「保険を売っているお店」ということになりますが実際の業務もその通りで、専門用語的には生命保険募集代理店ということになります。
保険ショップの業務
保険ショップは、生命保険会社と「募集代理店契約」を結び、その保険会社の保険を販売することで代理店収入を得ています。保険ショップでよく「無料保険相談」をやっていますが、これは業務というより、生命保険を販売するための集客が目的です。
保険ショップの特徴
・数多くの保険会社の募集代理店になっていて、取扱商品が多い
たとえば、ほけんの窓口は27社の生命保険会社の代理店になっていて、それらの会社のすべての商品を扱うことができます。
FPの資格やスキルを持った担当者もいる
ファイナンシャルプラニングのスキルを持った担当者もいて、高度で幅広い知識に基づく質の高い提案や相談を受けることが可能です。
頼めば加入手続きまでやってくれる
もし提案内容が気に入ったら、加入手続きもやってくれます。また、契約後のアフターフォロー体制もありますから、安心です。
保険ショップのメリット
・ 多くの選択肢の中から自分にあったものを選んで組み合わせてくれる
法律上、生命保険会社の社員は所属会社の保険商品しか扱えませんが、保険ショップは募集代理店になっている保険会社の保険商品を全て扱うことができるので、数多くの選択肢の中から、もっとも自分に合ったものを選ぶことができます。
また、それらを組み合わせて、総合的に自分にあったオーダーメイドプランを提案するのは、保険ショップ担当者の腕の見せ所です。
まず、自分にはどのような保障がどれくらい必要なのかを、把握することができる
一般的に、生命保険に対して多くの人が感じている疑問や不満は、「果たして自分はどのような保障がどれくらい必要なのかが分からない」というものです。それが解決しないがために、「どの保険に入ればよいか分からない」「保険の説明を聞いても、今一つ納得感がなく、ピンとこない」という人がほとんどです。
保険ショップでは、保険の提案をする前に、まず顧客から情報収集をして、しっかりと現状の把握を行います。そして、それをわかりやすく顧客に説明をします。このプロセスのおかげで、顧客は自分に必要な保障を把握することができます。
加入のプレッシャーを感じなくて済む
保険会社の営業社員と違って売り込んでは来ません。まずは顧客の「納得」「満足」ありきの態度で接してくれるので、保険加入のプレッシャーを感じなくて済みます。
保険ショップのデメリット
デメリットはほとんどありませんが、強いて挙げるとすれば、保険ショップの都合がプランに反映される場合があることです。
保険ショップが保険会社と結んでいる募集代理店契約には、最低販売高(ノルマ)が規定されていることがほとんどです。このため、期末になるとこのノルマをクリアするため、優先的にその保険商品を販売する場合があります。
保険の提案を受けた場合は、「なぜその保険会社の商品を提案するのか」「ほかの保険会社の商品と比べて、何がどのように良いのか」を確認するようにしましょう。
まとめ
保険ショップは、生命保険会社と募集代理店契約を結び、生命保険を販売することで収益をあげています。
しかし、保険会社の営業社員の販売スタイルと差別化を図る意味でも、保険ショップの保険販売は、「販売ありき」ではなく、「まずは相談ありき」というスタイルをとっています。
このため、顧客にとっては、高い満足感や納得感を持って保険に加入することができます。相談自体は無料ですから、保険の加入や見直しの際は、積極的に保険ショップを利用することをおすすめします。