引受基準緩和型商品について【持病持ちの方でも入ることができる保険】

顧客にとって保険加入する際に最も気になるのが毎月の保険料の金額であることは言うまでもありませんが、保障内容と保険料金額とともにニーズと一致した際、すんなり加入出来そうな気がしますが、意外にもその障壁となるのが顧客、被保険者の健康状態です。

 健康状態による加入の制限:加入を諦めるしかないの?

たとえば死亡保険について言えば保険は死亡率というものを活用し、健康な男女の年齢ごとの死亡率を割り出しそれに基づいて保険料を計算しています。

保険業界では、加入者は一人ひとり健康状態やリスクが異なるため、加入者間同士で不公平が生じないように保険料や加入条件などで公平性を維持するといった公平性の原則というものもあり、健康状態によっては加入を制限したりすることもあります。場合によってはせっかくいい商品があっても健康状態によっては加入できないといったことがしばしば起こります。

加入制限に関して言えば、たとえば持病があるのに保険を利用して保険金を詐取せんとするいわゆる悪意ある加入者(そういった健全な保険運営を阻害する行為はモラルハザードと呼ばれています)を排除するためという目的もありますが、やはり加入意志のある善良な顧客も保険加入まで制限されてしまってはその顧客はともすれば無保険状態のままであるという恐れもあります。

 引受基準緩和型商品:持病があっても入れる保険

そういったリスクをある程度解消できるのが引受基準緩和型商品と呼ばれるものです。いわゆる持病もちの方で保険をあきらめていた方でも容易に加入出来るため多くの保険会社が取り扱っています。

この引受基準緩和型商品の最大の特徴としては、前述しましたが保険の加入制限が一般的な保険よりも緩和されているという点です。

一般的な保険では加入の際に告知書と呼ばれる書類に身長、体重、既往症などを記入し提出します。もしくは保険金額によっては生命保険面接士と呼ばれる職員の医務的な面接を受けたり、または保険会社の指定する病院に赴き医師の審査を受ける必要があったりしますが、そういった面倒が一切ありません。

 持病がある方も告知で入れます:保険料は割高

基本的には現在入院中であるかどうかや、3年以内に特定の病気について(重病であることが多いです。) 医師の診察や投薬など治療があるかどうかなどの数問の単純な質問に対して、はい/いいえで答えるタイプの告知がほとんどです。ただもちろんどうしても一般的な保険に比べてやや割高となってしまうことは言うまでもなく、保障についてもやや限定的になってしまいます。(参考:保険料の金額はどのように決められているのか?)

たとえば保障額が小さいものしか付加できなかったり、または特定の疾病については無担保、もしくは免責期間を定めで条件付きの保障となってしまうこともしばしばあります。

このように保障の部分でも一般的な商品と若干劣る部分などもありますが、今ではほとんど一般的な保険と遜色ない保障が受けられる商品もありますのでよく比較検討をされるとよいでしょう。付け加えて、この引受基準緩和型商品でも加入出来ない方もいるでしょう。

 無選択型保険:告知なしで入れます!

たとえば過去にがんに罹患したことのある方だと引受基準緩和型商品といえども加入は困難であると思います。そういった方に対応できる商品として、告知なしで加入できる無選択型保険という商品もあります。

もちろん引受基準緩和型商品よりも保障は限定的かつ保険料も割高となってはしまいますが、かつてがんに罹患した経験のある方でも再発予防のために加入することの出来るがん保険などもあります。よって持病があるもしくはかつて大病にかかったからといって保険に入る選択肢がまったくなくなるわけではなくそういった方には大変重宝する保険だといえるのです。

このように引受基準緩和型商品は、健康に不安のある方でも保険に加入したいという希望をかなえてくれる重要な商品であると考えます。

           

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