保険と高齢者について【老後の資金計画は、若いうちからの準備が大切】

保険とは責任世代の万が一のための備えというだけの時代もありましたが、保険商品の幅も広がったことや、医療技術の進歩により男女ともに平均寿命が延びたことから、老若男女万人が加入するべき備えに変化してきています。

老後に必用な内容を見直し:家族への備えの生命保険は不要

もちろんいかに医療技術が進歩しようとも人間は生きている以上は病気もかかりますし、けがもしますし、必ずみな等しく死は訪れます。長く生きれば生きるほど死を除いた保険事故のリスクは当然高くなりますし、それに対応して保険等何らかの備えをしなければなりません。当然一生涯すべての期間を通じて保障する保険というものは存在せず、ライフステージに応じてその時最適なものに加入すべきなのですが、では高齢者の加入すべき保険とは一体どういったものがあるのでしょうか。

定年を過ぎ65歳の老齢年金受給が始まるあたりの年齢に達すると、お金のかかる責任世代とは異なり子供も独立しているため、残された家族への備えである生命保険はほとんど必要がなくなります。

 死亡保障は自分の葬式代程度:生活費が意外とかかり貯蓄を切り崩すことも

死亡保障は自分の葬式代程度の保険金額もあれば十分で、子孫に美田を残さない程度に加入していればよいかと思います。65歳以上の夫婦の月の生活費は平均で27万円以上と意外に高い金額であることに加えて、収入が老齢年金とあれば貯蓄の切り崩しという形になるため、はっきり言うと毎月保険料の支払を行う余裕はないかと思います。

もちろんこの年齢に達すると1000万円以下の少額の保険金額でもかなり保険料は高額になってしまいますので、家計の負担にならない程度の小さな保障で十分であるかと思います。

 病気、けがの方に重点を置く:小さい保障でも加入した方がよい

むしろそれよりも病気やケガのリスクに備える医療保険への加入を検討すべきでしょう。とは言っても75歳以上の方も高額療養費制度を利用することが出来るほか、後期高齢者医療制度の加入により1割の自己負担となることから、公的医療保険である程度のカバーすることは可能なため民間医療保険についても大きな保障は必要ありませんが、小さい保障だとしても加入はすべきであると考えます。

ただし高齢になってからの保険加入となると加入時の年齢から言って保険料がどうしても高額になってしまうことに加え、持病があっては保険商品によっては加入出来ないというリスクもあるので、あらかじめより健康的な若年時に終身医療保険に加入するのがお勧めです。

というのも商品によりますが、終身医療保険は60歳や65歳満了時に保険料の払い込みが終了する商品が多く、満了後の60歳や65歳以降は月々の保険料を一切支払うことなく終身の医療保障がもてるからです。終身保険なので保険料も全保険期間通じて一律であることから家計においては資金計画が立てやすいことに加えて、終身保険は貯蓄も兼ねていることから中途で資金が入用になった際にも活用できるというメリットもあり、医療保険に関してはぜひ若いうちに終身医療保険への加入をお勧めいたします。

 通院保障、個人年金もおすすめ:若い時に資金計画を立てましょう

ただし高齢になると病気によっては入院ではなく通院による治療がメインとなることが多いため、通院保障もしっかりとつけておくことをお勧めします。またこの年齢になるとがんの罹患率も高くなるためあらかじめがんの保障も加入しておくことをお勧めします。また公的年金に対する不安も考えられるので個人年金も加入しておくのも良いでしょう。(参考:生命保険による資産運用【リスクの低い年金保険で確実に資金を得る】)

もちろんすべて高齢になってから加入するのではなく、若いうちからある程度資金計画をたて、退職をして収入が老齢年金だけとなる60歳か65歳には保険料の払い込みが満了するよう終身での保険に加入することが望ましいです。今の生活の保障に加えて、ぜひ先の見えない老後のことも考えた保障にも加入を検討してはいかがでしょうか。

           

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