助産師になったらどんな仕事をするの?入職後の研修について

助産師の資格を取得し晴れて就職するとお産に携わる毎日が待っています。いよいよ自分の力を発揮できる仕事のスタートですね。大学病棟または総合病院に就職された方は最初は看護師助産師供に基礎的な看護学、看護技術を学ぶ研修がある病院が多くあります。

 

集団研修

集団では病院理念や看護目標等の講義はもちろん、病院内施設の場所や検査の受け方、検体の取扱方など各部署より説明を受けスムーズに仕事に取り組めるよう工夫してくれています。

 

また技術の面では病院により変わりますが採血や点滴の練習、輸血の管理、気道吸引など一般的な看護技術の説明や演習を行います。

 

看護師助産師の国家資格を取得していても働くのは初めてという方がほとんどです。患者さんに対して実際の医療行為を行うことは未経験で不安なことが多くありますのでここで先輩看護師からアドバイスを受け基礎を身につけます。

 

病棟へ

約5日〜7日間の集団研修が終わると各部署へ移動してオリエンテーションを受けます。

 

師長や主任の自己紹介やプリセプターの紹介の後、病棟内の説明を受け病棟ごとに特色がある作りになっている所がありますので、まずはそこから覚えて慣れていくことが大切です。
病棟の物品の位置や病室の場所を把握して早く病棟に馴染めるといいですね。

 

オリエンテーションの中には病棟で使用する薬剤の説明があります。どんな薬をどような時に使用するのか理解するためも、出来るだけ早く薬の成分や効能をまとめていつでも聞かれたら答えられる様にしておくのもおすすめです。

 

看護技術

産婦人科での看護技術は他科に比べると技術面では少ないかもしれませんが、それにプラスして分娩介助の技術の向上も必要となりますので基礎技術は早い内にしっかりと練習して自分のものにして下さい。

 

産科の主な技術はまずは採血、点滴です。出産は何が起こるかわからない為点滴針は出来るだけ太い針でルートキープする必要があります。太い針は新人には入れるのが難しく練習あるのみです。私も同期がたくさん居ましたが毎日一人一回ずつ練習して自分の腕が点滴の針痕だらけになったのも、いい思い出です。

 

それに合わせて切迫早産で長期入院されている方は点滴が入りづらくなりますので、細い針で点滴を入れる練習も必要です。点滴の針を留置してから採血をして点滴を繋ぐという一連の動作は新人には難しいかもしれませんが、患者さんに実施する前に同期や先輩で練習し技術チェックを受けてから実際の患者さんに施行します。

 

他にも細かい看護技術はありますので病棟の先輩の説明を良く聞き、自分たちで自主的に練習し技術を身に付けられるように頑張って下さい。

 

助産技術

ここで初めて助産師としての技術の練習が始まります。もちろん実習で分娩の介助をしていますが、それは指導者と共に分娩介助を行っていましたよね。今度は一人で介助しなければなりませんので、改めて分娩介助の練習や、胎児心拍モニターの装着、判読の練習、出生児の計測や沐浴など手技を確認することはたくさんあります。

 

助産技術もプリセプターの先輩に確認してもらい実技試験に合格しないと患者さんに行うことは出来ないので、看護技術と合わせて仕事の合間を見つけて練習し続ける必要があります。一通りの助産技術が独り立ち出来るようになってくると、さらに高度な妊婦さんの管理をするための技術や授乳についての勉強も追加されつつ指導系の指導案の作成も始まります。

 

仕事は学校や実習とは違い基本的には仕事をしながら勉強や練習を行わなければいけないので、最初の内ペースを掴むまでは大変な毎日かもしれません。でも泊まり込みの実習を乗り越えて国家試験をクリアした方であれば絶対に越えられる道です。この先に一人前の助産師としての未来は見えていますので、最初の1年は頑張るのみです。

 

次は具体的な業務を解説していきます。
分娩介助業務の基本、手順について