ネット生保について【新しい保険の流れ、保険料の安さが魅力】

一昔前までは生命保険の主な販売チャネルと言えばいわゆる「生保レディ」と呼ばれる女性営業職員が主流でした。生命保険という商品は目に見えないものなので商品内容が一般人にはわかりづらい商品もあるため、そういった意味では営業職員が顧客に直に対面しながら説明するというこの販売チャネルは理にかなったものだったのかもしれません。

 保険はお付き合いで入るイメージが定着:販売至上主義が生んだ功罪

ただ、この営業職員による販売チャネルは当然生身の人間によるものなのでクレーム等の顧客との軋轢を生んだり、またノルマ制による販売至上主義は保険業界に対して「保険=縁故」というような誤ったイメージを生みだしてきたりと功罪はあるようです。

その中で国内生保の営業職員の総数はピーク時の半数以下となりましたが、依然として強い影響力を持った販売チャネルであることには変わりません。しかしながらこの営業職員の販売能力には個人差というものがあるため、数が多ければいいというわけではありません。

会社の経営の立場からすれば少数精鋭の方が好ましいくらいに、営業職員チャネルというものはコストがかかります。営業職員のコストを含めた経費は実はあらかじめ付加保険料という形で保険料の中に組み込まれており、この付加保険料こそが各保険会社間で最も差異を出せる部分なのです。

予定死亡率や予定利率はさほど変わらないので、付加保険料の基礎となる予定事業費率をいかに小さくしていくかがコスト削減ひいては保険料の低廉化につながるでしょう。顧客にとっては姿の見えない保険において唯一見えるものは毎月の支払であり、やはり月々の掛け金がいくらかでその保険の価値を決定してしまうきらいがあります。

 ネット生保が主流:保険料の安さが魅力

そんな中で営業職員による販売チャネルを使わず、保険料の低廉化を実現させている保険会社が多くあります。主に通販チャネル、特にネットチャネルを利用したネット生保が今保険業界の主流となっています。

ではネット生保とはいったいどのようなものなのでしょうか。インターネットの普及に伴ってネットにおいて加入申し込み・保全手続き・保険金支払いが可能な商品です。営業職員にかかるコストは全くかからず、ネットでの手続きになるのでペーパーレス・キャッシュレスを実現させているのでそういったコストもかかりません。

一般的な営業職員チャネルを主力としている国内漢字生保の付加保険料が保険料に占める割合は40~60%と言われていますが、ネット生保はその割合が約2割と言われています。営業職員チャネルの保険に比べ半額以上の割引を達成しているので、保険料だけでいえば極限まで低廉化を実現したチャネルと言えるでしょう。(参考:保険料を安く抑えるには)

 ネット保険のメリット:受け身ではなく自分が主体で選択できる

商品内容はどうなっているかというと、低廉化実現のため保障は極めてシンプルになっています。国内生保の商品はとかく複雑化しているため、シンプルな保障はむしろ顧客に受け入れられやすかったといえるでしょう。そのほとんどが掛け捨ての死亡保障か医療保険となっており、極力保険料が上がらないような保障内容になっています。

また営業職員チャネルであれば存在していたであろう縁故による契約やしつこい勧誘といったものもありません。加入したいときに自分のペースで加入が出来るのです。

 ネット保険のデメリット:誤った判断をしても全て自己責任というリスク

しかしながらこのネット生保にもデメリットがあります。

まずはまだ業界的には主流ではないということと低廉な保険料実現のために商品の種類が少ないということがあげられます。選択肢が少ないためにどうしても入れる保障が限定的となってしまいます。

また当然営業職員がセールスに来るわけではないので自らの知識でもって加入をしなければなりません。そのためにはある程度保険に関する知識を身に付ける必要があるのです。

また自分の知識で加入するということは当然自己責任ということになってきます。安い保険は安いだけのことはあります。それはあくまで自己責任でということなのです。

           

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