シルバーエッグ・テクノロジーのIPO評価分析 ~堅実に公募価格を上回ると予想~

人工知能技術を使った広告事業を展開する、シルバーエッグ・テクノロジー(3961)の東証マザーズへの上場が決まりました。

想定価格は850円

BB期間は2016年9月8日から9月14日

上場日は9月27日です。

仮条件は9月6日

公募価格は9月15日に決まります。

仮条件や追加の正確な情報は、決まり次第日本取引所グループのホームページで確認できます。

シルバーエッグ・テクノロジーは、IPOで人気の有る「人工知能」と「ウェブマーケティング」に関わる企業で、業績も絶好調です。

惜しむなら大株主にベンチャーキャピタルがいるので、ロックアップが外れる公募価格から50%上昇後からの初値上昇は難しいでしょう。

しかし、それを踏まえてもシルバーエッグ・テクノロジーのIPOは安定したリターンを得られる案件です。

今回の参加お勧め指数は70です。

と、いうのが私の意見です。ここまで読んで「良さそうだな、取り合えず参加しようかな?」と思った方、ちょっと待って下さい。

是非、自分の目と頭で事業内容や財務諸表を、しっかりと把握してから、参加の是非を決めて下さい。この記事を読んで、参加の検討を進めて頂ければ幸いです。

シルバーエッグ・テクノロジーの事業内容

シルバーエッグ・テクノロジーの事業内容は

「AI(人工知能)技術をベースにしたウェブマーケティングサービスの開発・提供」

と有価証券報告書に記載されています。

具体的な業務内容 インターネット広告システム

シルバーエッグ・テクノロジーの業務内容を一言で説明すると、インターネット広告システム販売会社です。

星の数程もあるであろう、インターネット広告システム企業の中で、何故シルバーエッグ・テクノロジーが上場するまでに成長できたのか?というと、それは、独自に開発した人工知能をベースにしたシステムを使って、ウェブを見ている顧客の趣味趣向に応じた効果的な広告を表示することができたからです。

そして、料金体系も成果報酬型を取り入れており、顧客は効果が無ければ費用を負担する必要がないので、広告導入の敷居を低くしたことも成功に起因したと考えられます。

シルバーエッグ・テクノロジーの主力商品は、ウェブに訪れた顧客の情報をリアルタイムで解析分析して最適な広告を表示する「アイジェント・レコメンダー」、その他にも、収集した顧客情報を元に最適な広告を送る、メール広告事業「レコガゾウ」や、幅広い媒体へのオンライン広告「ホットビュー」なども扱っています。

このように、シルバーエッグ・テクノロジーは、人工知能をベースにしたシステムを活用して、多角的に広告事業を展開しています。

IPOの株価戦略?

私個人の意見ですが、、、私が思うに、この案件は人工知能と関わりは薄いと思います。

有価証券報告書でも、ホームページでも人工知能を全面に押し出していますが、実の所、これはアルゴリズム広告にリアルタイム解析を加えた広告システムで、人工知能がどうこう?している訳でも無く、と言うか、人工知能の影も見えません。

あれ?人工知能は?と思い、再度注意深く事業内容を見ると、

「AI(人工知能)技術をベースにしたウェブマーケティングサービスの開発・提供」

ベースに・・・物は言いようですね。

IPOでは深く事業内容を読まない方もいるので、このような将来的に期待される内容を盛り込む戦略は、昔から行われています。

古くはアメリカのリーマンショック前のITバブル期には、上場する殆どの企業がIT用語を事業内容に加えていました。今回のシルバーエッグ・テクノロジーは、それを割り引いても悪い会社ではないので、私はIPOに参加して良い案件だと判断します。

しかし、案件に寄っては怪しい用語で期待を煽る事もあるので、IPOに参加する時は、内容をよく精査する必要があるでしょう。

シルバーエッグ・テクノロジーのの財務情報

営業収益
2011年12月        258,699,000円
2012年12月        311,474,000円
2013年12月        354,046,000円
2014年12月        484,478,000円
2015年12月        599,495,000円
2016年6月          324,677,000円

経常利益
2011年12月        13,386,000円
2012年12月        18,156,000円
2013年12月          3,804,000円
2014年12月        58,447,000円
2015年12月        74,845,000円
2016年6月          60,555,000円

純利益
2011年12月          12,676,000円
2012年12月        12,566,000円
2013年12月          2,362,000円
2014年12月        36,843,000円
2015年12月        48,351,000円
2016年6月          39,424,000円

ここ3年間の業績は目を見張る物があります。

好調な業績と自己資本率7割を見る限りでは、財務諸表から不安な点は見当たりません。

日本取引所グループから公開されたシルバーエッグ・テクノロジーの有価証券報告書

シルバーエッグ・テクノロジーの関連銘柄

シルバーエッグ・テクノロジーの関連銘柄は、広告事業を提供している株式会社ファンケル(4921)エン・ジャパン(4849)ディップ(2379) 株式会社千趣会(8165)です。

どの企業も広告戦略が事業の成功に大きく作用する企業です。確かな広告実績を積めば、今後も継続した取引を期待できます。

これらの関連銘柄が、広告費を削減するとシルバーエッグ・テクノロジーの業績に手痛い影響を与えるでしょう。

シルバーエッグ・テクノロジーのIPOは買いなのか?見送りなのか?

シルバーエッグ・テクノロジーのIPOは買いです。IPOで人気の人工知能、ウェブマーケティング関連銘柄ということで需要が期待でき、良好な財務諸表も、それを後押しするでしょう。

しかし、ベンチャーキャピタルのロックアップが公募価格から50%の上昇で外れるので、その以上の初値上昇は難しいと判断します。

しかし、それを考慮しても、ある程度のリターンが得られる案件です。

参加して問題無いでしょう。

買い要因

  • 良好な業績
  • IPOで人気の人工知能、ウェブマーケティング関連銘柄

見送り要因

  • 同日に他にも2件のIPOが予定されているので、そちらを優先させる為に見送るのもアリです。

主幹事情報

シルバーエッグ・テクノロジーのIPO主幹事は大和証券です。

その他の引き受け金融機関は、みずほ証券、SBI証券です。

この中で、ネットから購入の応募ができるのは、大和証券、SBI証券です。

まとめ

シルバーエッグ・テクノロジーは、ある程度のリターンが期待できるIPO案件です。公募割れするような問題も見当たらないので、参加して問題無いでしょう。

但し、シルバーエッグ・テクノロジーに他社と比較して特別輝く何か!を、私は見つけることができませんでした。そほため、今の所シルバーエッグ・テクノロジーを長期保有することはお勧めしません。

私は当選したら、初値で売却して利益を確保する予定です。参加される際には、当選後のシナリオを事前に描いておくと、その後の相場の展開に惑わされず機敏に動くことができます。

当選しないと、当選した後のことを考えていても意味がないのでは、、?と思うかもしれませんが、やってみると結構楽しいですし、もし当選した時にアタフタする事も無くなるので、やっておいて損は無いと思います。

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上場後の株価分析はこちら
シルバーエッグ・テクノロジー(3961)の上場後株価分析と今後の予想について

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