IPOセカンダリー投資のタイミングと注意点について

セカンダリーという言葉をご存知でしょうか?

セカンダリーとは、上場後にIPO銘柄を購入する投資手法のことです。この投資手法は適切な場面で活用すれば大きな利益を獲得できます。

この記事では、そんなセカンダリーの活用場面について解説していきます。投資手法の1つとして役立てて頂ければ幸いです。

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セカンダリーが有効な投資手法となる場面 上場後

上場して1〜3日の株価が安定していない状況の市場株価よりも、今後株価の上昇が期待できる場面です。

場直後の不安定な株価よりも、将来的な成長見込みや突然の好材料を折り込むと株価が将来的に高まると予想した時には、現時点での株価は割安と考えられるのでセカンダリーで購入することで、予想通りにいけば将来的に利益を得ることができます。

ただ、IPO銘柄が市場の過熱感に包まれてグングン初値が伸びていく時は、何だか今買わなければ損をするような気持ちになってしまいます。そんな時にセカンダリーだから!という理由で購入すると高値掴みをしてしまう原因になります。

そうならない為に、セカンダリーに参加する時は、事前に購入する株価基準と将来予想株価を見積もっておくと良いでしょう。

セカンダリーが有効な投資手法となる場面 上場前

IPOする企業の株式を保有したいが、需給要件によって上場初日の初値が公開価格を下回ると予想される場面です。

IPOの初値は企業の業績やポテンシャルと共に需給関係や人気にも影響を受けます。魅力的な企業でも大株主にベンチャーキャピタルが多い為に、株式の売出し圧力によって初値が公開価格を下回ることがあります。

そんな時はIPOに参加せずに、セカンダリーで上場後に市場で株式を購入することで魅力的な企業を割安に購入することができます。

自分で企業の魅力や公開価格を下回る理由を理解していないと、市場で公開価格を下回る中で株式を購入するのは勇気が入ります。

そして、いざとなった時に「本当に大丈夫なのか?」と自問自答してしまい、結局購入できずに後で後悔することになってしまうこともあるので、この場面②でセカンダリーに参加するなら、事前に企業の魅力や公開価格を下回る理由を充分調べて納得しておきましょう。

IPOにセカンダリーで参加する時は覚悟が必要

IPO銘柄は、初めから東証1部に上場する大企業や特殊性の高い注目銘柄以外は、上場後1週間も経てば売買は殆ど行われません。

そして、当然そのような状況では、自分の思ったような株価で株式を売却するのは非常に難しいので、自ずとセカンダリーで購入した株式は長期保有することになります。

その時になって

「こんな筈ではなかった!」

という事にならないように、IPO銘柄にセカンダリーで参加する際には、この銘柄を長期保有する!という覚悟を持って参加しましょう。

そして、そういった視点でIPO銘柄を見ることによって、より厳しく銘柄を選定することになり利益を得られる可能性が高まります。

私の2016年のセカンダリー推奨IPO銘柄

では、2016年に上場した銘柄で私が推薦したいセカンダリー銘柄を紹介いたします。

岐阜造園(1438)

50年続く老舗造園企業、県営公園などの整備に伴う公共事業がメイン、業績・配当金共に安定推移していて魅力的な企業ですが、名証2部への上場、造園という不人気業種の為に初値は低く抑えられました。

船場(6540)

アジア圏を股に掛ける大手店舗改装老舗企業、50年以上の経営実績を持ち、日本全国で1000社を超える協力会社網を構築、業績・配当金共に安定推移しています。投資先として手堅く魅力的な企業ですが、IPO時の売出し規模が大きく初値は公開価格を割り込んでいます。

セカンダリー銘柄選定のポイント

どちらの企業も長年安定した業績を積み重ねて将来的にも安定運営が期待できるので、投資することで長い期間継続した利益を得られる可能性が高いです。

どちらの企業もIPO投資として見ると初値を割り込む可能性が高い魅力に乏しい案件なのです、逆にセカンダリーとして長期保有を前提に考えると上場時に割安に購入できる狙い目の企業となります。

まとめ

セカンダリーは、上場直後のドタバタ劇の最中に本来の企業価値よりも割安に株式を購入してリターンを狙う手法です。上場前に株式を購入するIPO投資と合わせて活用することで、投資の幅を広げることができます。

是非、上手く活用してみて下さい。

参考サイト:セカンダリー投資とは?初心者でも10分で理解できる投資講座