一家ダイニングプロジェクトのIPO評価分析 ~主幹事はSMBC日興証券~

居酒屋・寿司・ブライダルと多彩な事業を展開する一家ダイニングプロジェクト(9266)が東証マザーズに上場することになりました。

想定価格は2250円

BB期間は2017年11月27日から12月1日

仮条件は11月24日

公開価格は12月4日

上場日は12月12日です。

主幹事証券会社はSMBC日興証券です。

仮条件や追加情報は日本取引所グループのホームページから確認できます。

今回上場する一家ダイニングプロジェクトは、居酒屋 屋台屋博多劇場と居酒屋 こだわりもん一家という二大居酒屋事業をメインに事業展開しています。

また、居酒屋以外でもブライダル、寿司屋に手を出しており、居酒屋事業を核に、新規事業を模索している様子が伺えます。

これが良い方向に転ぶと良いのですが、業績を見る限り現実は厳しいようです。

利益は鳴かず飛ばずの展開が継続していて、率直に言うと長期保有は避けた方が良いでしょう。しかし、IPO投資として見ると参加をオススメできます。

売り出し規模は小規模でしっかりとロックアップも掛かっている上に、飲食事業ということで将来の株主優待新設を期待した買いも期待できます。

初値はしっかりと上昇するでしょう。

そこで、今回のおすすめ指数は70です。

それでは、次項では一家ダイニングプロジェクトのIPO情報を解説していきます。

是非、貴方のIPOの参加の是非役立てて下さい。

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一家ダイニングプロジェクトの事業内容

一家ダイニングプロジェクトの事業内容は

「居酒屋『屋台屋博多劇場』、『こだわりもん一家』などの運営、ブライダル事業」

と有価証券報告書に記載されています。

一家ダイニングプロジェクトのメイン事業は、屋台屋博多劇場とこだわりもん一家の2つの居酒屋事業です。

屋台屋博多劇場

こちらは福岡の屋台をイメージした居酒屋で、個室は無く大衆居酒屋のワイワイガヤガヤした雰囲気を売りにした居酒屋です。

九州から取り寄せた酒や自家製酒なども提供しながら、博多の屋台さながらの鉄板メニューや辛子明太子なども良いしています。

また、誕生日サービス・大食いチャレンジメニューも用意しており、ワイワイガヤガヤを思いっきり楽しめるお店になっています。

現在29店舗展開中

こだわりもん一家

フロア中央にあるオープンキッチンとその日に水揚げされた魚介類が売りの居酒屋(私が店舗画像を見た限りでは居酒屋というよりも小料理屋のような雰囲気を感じました。)です。

細やか対応ができるように女将を用意、更にメニューは年8回変わり常連客も飽きさせないように工夫されています。

年齢層は30〜50代をターゲットにしており、落ち着いてお酒と料理を楽しめるお店になっています。

現在13店舗展開中

その他にも

イタリア料理店
Trattoria&WineBar TANGO

寿司屋
鮨 あらた

といった新規事業を各1店舗ずつ展開、更に都内でブライダル事業にも進出しています。

居酒屋を核に幅広い事業展開を進めています。

一家ダイニングプロジェクトの財務情報

売上

2013年3月 2,129,895,000円
2014年3月 3,420,703,000円
2015年3月 4,014,095,000円
2016年3月 4,335,299,000円
2017年3月 5,418,450,000円
2017年9月 2,948,909,000円

経常利益

2013年3月 27,069,000円
2014年3月 81,403,000円
2015年3月 132,552,000円
2016年3月 103,346,000円
2017年3月 154,105,000円
2017年9月 46,358,000円

純利益

2013年3月 △6,065,000円
2014年3月 29,442,000円
2015年3月 △41,358,000円
2016年3月 34,710,000円
2017年3月 76,164,000円
2017年9月 28,717,000円

売上は着実に上昇を続けています。しかし、利益が付いてきておらず利益ベースで見ると鳴かず飛ばずの展開です。

自己資本比率も10%代で推移しており、財務基盤には危うさが感じられます。

⇒日本取引所グループに公開されている一家ダイニングプロジェクトの有価証券報告書

一家ダイニングプロジェクトのIPOは買いなのか?見送りなのか?

一家ダイニングプロジェクトのIPOは買いです。

売り出し規模は小規模でロックアップも良好なので、需給関係で株価は手堅く上昇するでしょう。

また、飲食事業によくある株主優待の新設を期待した買いも期待できるので、まず公開価格を割り込むことは無いと思います。

但し、業績には暗い影が見えるので目を見張るような目覚しいリターンは期待できません。

他に注目の案件があるのなら無理に参加することはないでしょう。

買い要因

  • ロックアップ良好
  • 売り出し規模は小規模
  • 将来的に株主優待の新設を期待

見送り要因

  • 業績鳴かず飛ばずの展開

一家ダイニングプロジェクトの関連銘柄

一家ダイニングプロジェクトの関連銘柄は、メインバンクの千葉銀行(8331)です。

一家ダイニングプロジェクトはメガバンクを抑えて千葉銀行から結構な額の借入を行なっていて、資金面でバックアップしてもらっています。

どちらかに問題が起これば、双方の株価に多少なりとも影響を与えることになるでしょう。

一家ダイニングプロジェクトの初値予想は?

売り出し規模とロックアップの関係で需給が絞れているので需給関係で株価は上昇して、初値は公開価格+50%辺りになるだろうと睨んでいます。

仮に公開価格が想定価格の2250円に決まったとしたら、初値は3375円辺りになるでしょう。

仮に株主優待の新設を上場前に一家ダイニングプロジェクト側から匂わせるアナウンスがあったら、更に+10%くらい初値は上昇すると予想します。

セカンダリーが狙えるか?

一家ダイニングプロジェクトの案件でセカンダリーは難しいです。

現段階で業績は鳴かず飛ばずで推移していて、同社も儲かる新規事業を模索している状況です。投資家目線で見て、ここから明確な成長シナリオを描くことは難しいです。将来の株価上昇を狙うセカンダリー目的で投資するのなら、別の銘柄の方が良いでしょう。

主幹事情報

一家ダイニングプロジェクトのIPO主幹事はSMBC日興証券です。

副幹事はSBI証券、いちよし証券、マネックス証券です。

今回のIPOでは、SMBC日興証券SBI証券マネックス証券からネット応募することができます。

今回の参加オススメ証券会社は、主幹事で当選本数が多く私も愛用しているSMBC日興証券と、IPOの抽選において公平抽選枠を用意しているマネックス証券です。

参考:IPOで当選するためにSMBC日興証券は外せない証券会社です。

そして、余裕があれば応募することでIPOチャレンジポイントが貯まるSBI証券からも参加しておきましょう。

まとめ

正直、業績が鳴かず飛ばずの今のタイミングで上場するというのがよく分かりませんが、これも好調な株式市場に期待してのことなのでしょうか?

私はリターンが期待できると踏んだので、SMBC日興証券とSBI証券から参加します。

居酒屋を中心とした飲食事業は利益率が高い反面人材の入れ替わりが激しく事業の長期存続が難しい事業と言われています。

大手居酒屋チェーンは、今後ITを駆使して人材の効率化を図って生き残りを狙うと報道で見ましたがどうなっていくのでしょうか?

人と人の温もりを大事にして欲しいなと思いながら、今後の飲食事業とIT技術の融合を株価を横目に見守っていきます。