ポエックのIPO評価分析 ~完全抽選の岩井コスモ証券が副幹事で狙い目か?~

環境・防災・安全機器メーカーのポエック(9264)がジャスダックスタンダードに上場することが決まりました。

想定価格は670円

BB期間は2017年11月9日から11月15日

仮条件は11月8日に670円〜750円に決定

公開価格は11月16日]

上場日は11月28日です。

仮条件や追加情報は日本取引所グループのホームページから確認できます。

社名がポエックと何だか可愛らしい名前ですが事業内容は硬いです。

防波堤、熱交換器、水中攪拌器、加圧送水機、消火栓といった高い信頼性を求められる製品を製造しています。

事業の堅実性は高そうです。

IPO案件として見ても良さそうです。

想定価格が低いので参加し易く、大株主にはロックアップが掛かっており、売り出し規模も小規模なので初値は期待できます。

ただ、企業としては業績も頭打ちで成熟している印象を受けますので、ここからの急拡大は難しいでしょう。

その為、この案件ではIPOで獲得したら初値でササッと売却してしまうことをオススメします。

これらを考慮して、今回の参加おすすめ指数は70です。

それでは、次項ではポエックのIPO関連情報を解説していきます。

是非、貴方のIPOの参加の是非に役立てて下さい。

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ポエックの事業内容

ポエックの事業内容は

「環境・エネルギー関連機器、動力・重機関連機器および防災・安全関連機器の製造・販売」

と有価証券報告書に記載されています。

ポエックは、環境・エネルギー関連機器、動力・重機関連機器および防災・安全関連機器の製造・販売を行なっています。

それぞれの分野について解説していきます。

環境事業

環境というと壮大なイメージを受けますが、ポエックの環境事業は、ポンプ、攪拌器、消臭の為のオゾン発生機の製造・販売・保守です。

この分野の機器は全て国内メーカーから提供を受けて自社で必要な加工や施工を行い利用しています。

エネルギー事業

ポエックはフィンランドにあるVAHTERUS OYという熱交換器メーカーと独占契約製造販売契約を締結しており、そのライセンスに基づいてVAHTERUS OYの熱交換器を製造・販売しています。

動力・重機関連機器事業

ポエックは船舶のエンジンに使われる燃料噴射弁を、子会社の三和テスコでは船舶のエンジンを固定する土台版周りの部品を製造・販売しています。

防災・安全関連機器事業

この分野は、ポエックの子会社の三和テスコが主に担っています。

屋内外の消火栓、防波堤、スプリクラーの製造・設置・保守を行なっています。

どの分野も堅実性が高い事業です。

派手さはありませんが硬い仕事をしている渋さを感じる企業!それがポエックだと思います。

その渋さはホームページにも現れています。同社のホームページを見てもらえれば、同社の持つ何とも言えない渋い雰囲気を感じることができますよ。

ポエックの財務情報

売上

2012年8月 2,838,883,000円
2013年8月 2,560,871,000円
2014年8月 2,900,316,000円
2015年8月 単体 3,204,263,000円
連結 4,961,079,000円
2016年8月 単体 3,461,671,000円
連結 5,407,357,000円
2017年5月 連結 3,602,381,000円

経常利益

2012年8月 47,808,000円
2013年8月 56,342,000円
2014年8月 45,708,000円
2015年8月 単体 175,429,000円
連結 201,042,000円
2016年8月 単体 103,708,000円
連結 184,552,000円
2017年5月 連結 53,525,000円

純利益

2012年8月 37,469,000円
2013年8月 20,509,000円
2014年8月 17,891,000円
2015年8月 単体 129,611,000円
連結 113,845,000円
2016年8月 単体 57,912,000円
連結 106,667,000円
2017年5月 連結 52,651,000円

ここ数年で業績は目覚しい拡大を果たしましたが、その後はヨコヨコの展開が続いています。

恐らく現状での業績は、これ以上もこれ以下も無さそうです。同社の財務で気になるのは非常に低い自己資本比率です。

買収の為に必要となった資金のダメージが残っているのだと推察できますが、正直10%代の自己資本比率には不安を感じます。私

なら長期で保有するのは避けます。

日本取引所グループに公開されているポエックの有価証券報告書

ポエックのIPOは買いなのか?見送りなのか?

ポエックのIPOは買いです。

売り出し規模は小規模でロックアップの掛かりも良好ですので、初値で売却すれば手堅いリターンを獲得できる案件だからです。

ただ、想定価格は670円と低く設定されていて公開価格+50%でロックアップが外れることから、IPO投資の割には高いリターンを獲得することはできそうにないので無理に参加しなくても良いとも思います。

買い要因

・ロックアップ良好

・売り出し規模は小規模

見送り要因

・想定価格が低いので飛び抜けて高いリターンは期待できない

ポエックの関連銘柄

ポエックは様々な機器メーカーのはずですが、有価証券報告書を確認した所、なんと!売上の10%以上を占める特定の企業も、大株主となる企業も見当たりませんでした。

その為、株価に影響を与えるような関連銘柄はありません。

ポエックの初値予想は?

ポエックは売り出し規模が小規模ですので需給関係で初値は上昇して大株主のロックアップが外れる公開価格+50%までは継続するでしょう。

その後揉み合い、初値は公開価格+50%〜65%で落ち着くと予想します。

仮に公開価格が想定価格の670円に決まったとしたら、初値は1005円〜1105円辺りになるでしょう。

セカンダリーが狙えるか?

今回のポエックの案件でセカンダリーを狙うのは難しいでしょう。ポエックは業績が頭打ちであることからも分かるように企業として成熟しています。

これは既に株主配当を行い、上場市場がジャスダックスタンダードであることからも間違いないでしょう。長期的な成長を期待できないので、将来の株価上昇を期待するセカンダリー投資には向かないので辞めた方が良いでしょう。

主幹事情報

ポエックのIPO主幹事は野村証券です。

そして、副幹事はみずほ証券、SMBC日興証券、SMBCフレンド証券、岩井コスモス証券、香川証券、ひろぎん証券、SBI証券です。

今回のIPOでは、SMBC日興証券、SMBCフレンド証券、岩井コスモ証券SBI証券からネット応募することができます。

今回の参加オススメ証券会社は、開設口座数が少なくネット口座を対象に公平な抽選システムを採用している岩井コスモ証券です。

参考:岩井コスモ証券のIPO口座はライバルが少なく狙い目の証券会社か?

それと、IPOに応募するとIPOチャレンジポイントが貯まり、将来のIPO 当選が期待できるSBI証券からも応募しておくことをオススメします。

参考:SBI証券のIPOチャレンジポイント100ptは当選ラインでは無い!

まとめ

ここの所相場は連日絶好調ですね。

この流れを掴む!と言わんばかりに連日新たなIPOがドンドン発表されています。

私達投資家も、この流れに乗ってリターンを掴みたいものです。

今回のポエックの案件に、私はSMBC日興証券SBI証券から参加します。

今年は残念ながら、まだ1度もリターンが期待できる案件で当選していないので、ぼちぼち当選してほしいものです。

それと、ポエックの上場日は他にも2社が同日に上場しますが、どれも小規模案件ですのでお互いに影響は殆ど無いでしょう。

気にせず参加で良いでしょう。