串カツ田中が上場決定!IPO評価分析 ~上場日がネックか~

リーズナブルに美味しい串カツを提供してくれる、お父さんの強い味方、串カツ田中(3547)が東証マザーズに上場します。

想定価格は3610円
BB期間は2016年8月30日から9月5日
上場日は9月14日です。

仮条件は8月29日、公開価格は9月6日に決まります。

順調な売上、利益を背景に、串カツ田中は全国120店舗に展開しており、今後も店舗拡大を予定しており、企業としての勢いがあります。しかも、株主優待の新設が決定しており、株主優待による株価の底上げも期待できます。

ただ、1つ気になるのが、上場日は9月14日ということです。

9月14日は、何とびっくり3社同時上場です。

正直なところ、他の2社と比較すると見劣りしてしまう、串カツ田中が、何故この日程での上場を決めたのか、、、

その理由は不明ですが、過去の傾向から上場企業の数が増えることで、投資家の資金が分散され、多少初値は抑えられます。

しかし、この点を考慮しても、ある程度のリターンを期待できます。

今回の参加お勧め指数は65です。

仮条件や追加の正確な情報は、決まり次第、日本取引所グループのホームページで確認できます。

ここまで読んで「これは!参加だ!」と思った方、ちょっと待って下さい。是非、自分の目と頭での事業内容や財務諸表を、しっかりと把握してから、参加の是非を決めて下さい。

この記事を読んで、参加の検討を進めて頂ければ幸いです。

串カツ田中の事業内容

串カツ田中の事業は、串カツ居酒屋「串カツ田中」の直営及びFCの運営事業です。

レシピは社外秘

串カツの田中では、串カツの肝となる、タレ、衣、油のレシピは、全ての取引先と契約を交わし、他社に同じ物を納品しない、レシピは社外秘という形を取っています。

肝心の串カツの味で他社と差別化を図る、その姿勢は素晴らしいと思います。

安価な価格設定

串カツ田中のメインとなる串は一本100円から200円の価格帯です。アルコールも合わせて客単価は約2500円をとしており、リーズナブルで気軽に立ち寄れるお店です。

出店戦略

串カツ田中は基本的に一階の路面に出店し、年代性別に関わらず誰でも気楽に入れる雰囲気を第一にしたお店作りを行っています。

お店の看板には白地に串カツ田中と、ハバン!と大きく書かれ、遠くからでも串カツ田中だな、、、と分かるようにしています。

当初は賃料を抑える為に、駅から少し離れた住宅地などに出店していましたが、近年では、知名度の向上も兼ねて駅や繁華街などにも出店を行っています。

そして、今後はファミレス型、ロードサイド型の出店も計画しています。

つまり、串カツ田中は、郊外、繁華街、駅、どの地域に出店するにしても、それぞれのノウハウを得ているので、串カツ田中は出店予定地に囚われない幅広い選択肢の中から選ぶことができます。

串カツ田中は、全国1000店舗展開を目標としていますが、どの立地でも事業展開が可能な串カツ田中なら、その目標も遠くない未来に達成できる可能は充分あると思います。

飲食業の泥沼パターンを串カツ田中は避けられるのか?今後の串カツ田中の事業展開の課題をザクッと解説します。

串カツ田中は、今後日本全国で1000店舗展開を目標としています。

そして、串カツ田中は、本体が運営する店舗とFCが運営する店舗の2体制で1000店舗を目指します。

これは、飲食業は1店舗で稼げる金額に限りがあるので、売上、利益を上げるには、店舗を増やす必要があるので、店舗数を増やすのは自然な流れです。

しかし、多くの飲食業では多店舗経営に乗り出すことで、全体の売上が上がるが利益は下がるという、泥沼に陥ることがあります。

これは

①多店舗経営に乗り出す

②出店ペースに人員の採用、育成が追いつかなくなる

③お店の味や接客のレベルが低くなる

④お客様が遠ざかる

⑤全体の店舗数が増えるので売上は上がるが、各店舗の利益が下がる

⑥利益が押し下げられることにより、新規出店費用を賄えなくなり、採算が合わなくなる

⑦既存店も赤字になり、財政は火の車になる

という負の連鎖に繋がる恐れがあるからです。

過去に多くの飲食業が、この泥沼にはまり規模の縮小や廃業に至るケースは多々ありました。

現段階で串カツ田中は120店舗を展開し、飛ぶ鳥を落とす勢いで拡大していますが、そのペースを落とすことなく続けられるかは、この飲食業の泥沼にはまらないかどうかに掛かっているでしょう。

因みに串カツ田中の有価証券報告書の中で、今後の多店舗出店の中で店舗レベルを維持する為に、食材の選定定量化の徹底、料理レシピの簡略化、串カツ田中の担当者による店舗への抜き打ち検査、覆面調査官による店舗の質の確認、この4つの方針が打ち出されています。

これの方針が功を奏すかどうかは、数年経たないと分かりませんが、上手くいくことを願っています。

串カツ田中の財務情報

売上
2011年11月 349,182,000円
2012年11月 485,741,000円
2013年11月 840,909,000円
2014年11月 1,360,521,000円
2015年11月 2,510,606,000円
2016年5月 1,820,000,000円

経常利益
2011年11月 13,969,000円
2012年11月 86,283,000円
2013年11月 178,314,000円
2014年11月 176,241,000円
2015年11月 267,507,000円
2016年5月 187,000,000円

純利益
2011年11月 5,894,000円
2012年11月 53,233,000円
2013年11月 105,506,000円
2014年11月 120,557,000円
2015年11月 183,938,000円
2016年5月 107,000,000円

売上、利益共に爆発的に拡大しています。現段階で財務諸表に不安な点はありません。このペースが続けば、そう遠くない未来に市場変更にも期待できます。

日本取引所グループから公開された串カツ田中の有価証券報告書

串カツ田中の関連銘柄 食材仕入先の尾家産業株式会社(7481)

串カツ田中の関連銘柄は、食材を購入している尾家産業株式会社(7481)東証1部です。

串カツ田中の店舗が増えれば、それに応じて購入する食材も増え、尾家産業の売上利益も上がります。現段階では、どちらの株価にも大きな影響はありませんが、串カツ田中の出店が増えれば、影響を拡大させていくことになるでしょう。

串カツ田中のIPOは買いなのか?見送りなのか?

串カツ田中のIPOは買いです。

爆発的な拡大を続ける売上、利益と、共に株主優待の新設によって株価の底上げも期待できます。

公募割れすることは、まず無く、ある程度のリターンを確保できるでしょう。

買い要因

・出店ペース、売上、利益共に急拡大させており、今後も期待できる

・株主優待が有る

見送り要因

・9月14日は他にも2社IPOを予定しています。串カツ田中も悪くはないですが、他の2社の方が多くのリターンを期待できるので、そちらを優先する為に、串カツ田中を見送るというのも有りです。

主幹事情報

串カツ田中のIPO主幹事は大和証券です。

その他の引き受け金融機関は、SMBCフレンド証券、SMBC日興証券、みずほ証券、丸三証券、岩井コスモス証券、いちよし証券、SBI証券、マネックス証券です。

この中で、ネットから購入の応募ができるのは、大和証券、SBI証券マネックス証券SMBC日興証券、SMBCフレンド証券、です。

まとめ

串カツ田中は、飛ぶ鳥を落とす勢いで順調に売上利益を拡大しています。串カツというコンセプトもはっきりしており、現段階で不安になることはありません。

株主優待も新設されるので、ある程度のリターンを確保できる案件でしょう。株主優待を目当てに長期保有される方は、店舗数が増えることによる、飲食業の泥沼に串カツ田中がはまらないか、どうかを注意深く見ていくことが必要だと思います。

それには、財務諸表を見ることも大切ですが、1番分かりやすのは、ちょくちょく串カツ田中にいって自分の目で確かめることだと思います。

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