先進医療特約の必要性【古い保険は先進医療特約が付加されていない場合が多い】

先進医療とは、厚生労働大臣が承認した医療技術で、高度な技術を持つ医療スタッフと施設設備を持つ保険医療機関で行うことが許されています。

現在110の先進医療が実施されています

 先進医療にかかる費用:高額な治療費への不安

先進医療に係わる技術料は、公的医療保険の対象にならないので全額自己負担となり、高額になる場合があります。

例えば、先進医療の技術費用100万円、診察や検査、投薬・注射・入院費用など公的医療保険の対象費用が100万円掛かった場合、患者の自己負担は3割負担ですので30万円となります。さらに高額療養費制度を利用した場合、年齢や年収によって異なりますが、自己負担額はおおよそ9万円ほどになります。その他に公的医療保険適用外の食事代、TVや冷蔵庫の使用料などが実費掛かります。つまり、先進医療費+公的医療保険対象の費用+公的医療保険適用外費用が掛かることになります。

先進医療特約:お金の不安をカバーして治療に専念

先進医療で有名なガン治療の陽子線治療や重粒子線治療となると300万円ほどの技術料が掛かります。陽子線治療は、40回の陽子線照射で1クールとなっていますので、多くの医療機関が、初回に300万円ほどの技術料を請求書を発行し、一括で振り込むこととなっています。それ以降の入院や外来治療で掛かった費用に関しては、その都度お支払するかたちとなっています。300万ほどの治療費はかなりの経済的負担になりますよね。

治療費のことを考えると不安になり、治療に専念できなかったり、先進医療を諦めてしまうこともあります。ただし、医療保険に先進医療を特約としてつけていた場合、この300万という先進医療技術費用をすべて医療保険でカバーすることができます。(参考:医療保険について【終身医療保険と定期医療保険、主契約と特約】)

わずかな掛け金で大きな保障:月200円で買える安心

ファイナンシャルプランナーの方の中には、先進医療特約は必要ないとおっしゃる方がいますが、先進医療特約の費用は200円以内です。200円節約するより、いざという時に備えたほうが安心だと思います。先進医療となっている治療方法は、厚生労働省のHPで確認することができます。

先進医療の対象:現代の治療に対応

また、先進医療の種類が変わることを心配されていらっしゃる方もいます。

確かに先進医療だった治療が健康保険対象の治療になっていたり、自由診療だった治療が先進医療になっていたりすることがあります。多くの保険会社の先進医療特約は、加入時に先進医療となっていた治療を保障するのではありません。加入時に先進医療と承認されていなくても、先進医療を受けた場合には先進医療特約の保障対象となっています。

逆に加入時に先進医療となっていた治療が、現在公的医療保険対象の治療となっていた場合には、公的医療保険対象の入院・手術給付金を受け取ることができますので安心です。

10年ほど前の医療保険に加入されている方は、先進医療特約が付加されていない場合が多いので、医療保険の見直しをお勧めします。

           

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