三大成人病の保障について【後遺症と共に生きるには】

現代の日本人にとっていまだに怖いイメージのあるのが三大成人病ですが、日本人の死亡原因のうち実にその6割がこの三大成人病だといわれています。

三大成人病とは悪性新生物・心筋梗塞などの心臓疾患・脳梗塞などの脳卒中のことであり、生活習慣病とも言われ、偏った食事、運動不足、睡眠不足、過剰なストレス、高血圧、その他不摂生等の日々の生活習慣の蓄積により発症します。

がんより怖い?急性心筋梗塞や脳卒中

三大成人病の中でも特にがんがフォーカスされがちですが、がんは発病がわかってからも実際に亡くなるまで他の2つの病気に比べ比較的猶予があるのに対し、急性心筋梗塞や脳卒中は猶予期間がほとんどなく、急に死に至る場合が多いのです

さらに言うと特に脳卒中はその症状の部位が脳であるということから幸いにも生存した場合にも麻痺や半身不随など後遺症が残ってしまい、その後にリハビリや介護の必要があるというケースが多いと思われます。

ここでは特にある意味ではがんよりもよっぽど恐ろしい病気であるこの脳卒中についての保障について述べたいと思います。そもそも脳卒中とは正式には脳血管障害といい、脳梗塞やくも膜下出血など脳内の血管の疾患の総称のことをいいます。がん保険という名前の保険は世にたくさん出回っておりますが、この脳卒中に対する保険というものも各保険会社から販売されております。

特定疾病保険:がん・心筋梗塞・脳卒中に特化した商品

もちろん脳卒中だけのための保険というわけではなく、いわゆる特定疾病保険と呼ばれるものがこれに相当すると思います。がん・心筋梗塞(支払要件が急性のものがほとんどです。)・脳卒中に罹患した場合に死亡保険金と同額の保険金が支払われるといった類の商品が主流です。

ただがん保険に比べるとまだ認知度は低いように思われますし、まだ保険料も割高になっているものが多いです。

もしも一家の大黒柱が脳卒中になってしまったら

またこの特定疾病保険の特徴としてがんについては初期でも末期でも診断確定された時点で保険金の支払対象となりますが、急性心筋梗塞と脳卒中についてはただ罹患しただけでは支払要件とはなりません。罹患し、後に何日間か(180日が要件である商品が多いです。)手足の麻痺等の後遺症が認められた場合にようやく保険金の支払対象となるのです。

つまり支払要件はがんに比べやや厳しいものであり、脳卒中という病気の恐ろしさを鑑みるに、この脳卒中のための保険の支払要件の緩和が望まれます。脳卒中になればまず手術や入院などの治療にかかる費用、さらにその後のリハビリ費用、もしくは介護費用、一家の大黒柱が脳卒中になってしまったらその就業出来ない期間の失われた収入など、一家にのしかかる費用の額は甚大であると言えます。(参考:脳卒中の治療費について)

公的介護保険:介護サービス支給の対象(40歳以上対象)

公的介護保険の2号被保険者(40歳~64歳)は16ある特定疾病による介護状態のみが、介護サービス支給の対象になります。脳卒中はその16ある特定疾病の一つに含まれていますが、もし40歳未満の方が罹患したらどうでしょうか。20代30代でも脳卒中と無関係と考えるのは危険です。

もちろんこの世代でも脳卒中になる可能性はゼロではありませんし、この年代からの生活習慣の蓄積が後に脳卒中という形で訪れる可能性があるということを認識しなくてはなりません。そのためには生活習慣を改めることはもちろんのこと、保険という形でしっかり準備をしなくてはなりません。

まとめ:求められる保険の商品改良

以上のように脳卒中の恐ろしい点とは突然死に追いやられてしまうということと、一命を取り留めたとしても後遺症により就業はおろか、治療後壮絶なリハビリや介護を余儀なくされ、病気前の生活が一切送れないどころか多額の費用がかかってしまうということです。

ともすればあるいはがんよりももしくは亡くなることよりも恐ろしいこの病気に備える保障について顧客にはしっかりとした準備と、保険会社にはさらなる商品改良が必要であると考えます。

           

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