バロックジャパンリミテッドのIPO評価分析、初値予想 ~今回は見送りか~

女性向けカジュアルファッションを手掛けるバロックジャパンリミテッド(3548)が東証1部または東証2部に上場します!

想定価格は2240円

BB期間は2016年10月17日から10月21日

上場日は11月1日です。

仮条件は10月14日に2000円〜2400円に決まりました。

公開価格は10月24日に決まります。

仮条件や追加情報は日本取引所グループのホームページで確認できます。

主幹事は大和証券です。

また、マネックス証券SBI証券SMBC日興証券等でも取り扱いします。

IPOに強いSMBC日興証券の口座開設

仮条件を想定価格を下回って設定されました。これは余り人気がなかった事の表れです。

バロックジャパンリミテッドは最大で約800億円になる大型上場です。

財務諸表を見る限り仮条件は割高ですので、恐らくは公開価格を下回ります。今回は見送った方が良いです。

その辺りを考慮すると今回の参加お勧め指数は20です。

私にはバロックジャパンリミテッドの魅力は分かりませんでしたが、同社のブランドのファンの方には、また違った形で見えているかもしれません。

次項以降では、バロックジャパンリミテッドの業務内容などを解説していきます。

是非、目を通して参加の検討に役立てて下さい。

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バロックジャパンリミテッドの事業内容

バロックジャパンリミテッドの事業内容は「主に女性向けの衣料品及び服飾雑貨の企画及び販売をおこなう製造小売業」と有価証券報告書に記載されています。

バロックジャパンリミテッドは路面店やイオンモール、ららぽーと、大手百貨店などに女性向けカジュアルファッションブランド店舗を展開して販売を行っています。

同時にZOZOTOWNや自社サイトからの販売も行っており、ネット限定商品などを用意し、実店舗のみならず幅広いチャンネルを駆使して販売を行っています。

そして、出店店舗の立地に応じたマーケティングを行い、ブランドのターゲットとなる顧客の多い場所に応じたブランド展開を実施しています。

また、上海や台湾などの中国圏の現地法人とフランチャイズ契約を結んで国外にもブランドを展開してロイヤリティを得ています。

展開ブランド 女性向けカジュアルファッション

MOUSSY、SLY、rienda、Lilidia、AZUL by moussy、RODEO CROWNS、RODEO CROWNS WIDE BOWL/RCWB、Avan Lily、ENFÖLD、BLACK BY MOUSSY、PEGGY LANA、House_Commune、AEVES、RIM.AR、STACCATO、SHEL’TTER

女性向け靴 STACCATO

個別に色々なブランドコンセプトが決まっていますが、大まかに同社のブランドコンセプトをまとめると「ちょっと高いけど、オシャレなファッションブランド」となります。

ブランド名ではピンと来ない方も、店舗を見ると「あぁ、よく見るね」と思うことでしょう。現在全国346店舗、海外136の店舗を構えており、年々50店舗前後の割合で増加しています。そして、今後も店舗を増やしていく予定です。

今日の最新ファッションも来週には大衆ファッション

有名ブランドから最新のデザインが発信されると、来週にはコピーされ、よく似たデザインの服が安価なファッションメーカーから発売されます。

移り代わりが早く人気が出ると分かれば、直ぐに大量のコピー品が量産されるのが、今のファッション業界です。

その為、デザインの差別化によってブランド価値を維持することは非常に難しいのです。

そして、デザイン以外で差別化を図るとなると、自社で常に最新デザインを生み出し続ける、質を上げる、、、といった簡単には答えの出ない工夫が必要になり、しかも、それも良いと思えば他社に真似されるという、本当にサバイバルな業界です。

そして、そんな中で生き残ってきたバロックジャパンリミテッドのような企業は、サバイバルでも生き残る術を体得した企業だと判断できます。

バロックジャパンリミテッドの財務情報

売上
2011年1月 52,458,000円
2012年1月 59,865,000円
2013年1月 59,017,000円
2014年1月 単体 58,941,000円
連結 62,525,000円
2015年1月 単体 63,429,000円
連結 68,769,000円
2016年7月 連結 32,281,000円

経常利益
2011年1月 2,505,000円
2012年1月 258,000円
2013年1月 △219,000円
2014年1月 単体 △659,000円
連結 △874,000円
2015年1月 単体 6,173,000円
連結 6,141,000円
2016年7月 連結 1,851,000円

純利益
2011年1月 407,000円
2012年1月 △3,177,000円
2013年1月 △614,000円
2014年1月 単体 △2,321,000円
連結 △2,340,000円
2015年1月 単体 4,196,000円
連結 4,221,000円
2016年7月 連結 1,214,000円

2012〜14年は中国圏の現地法人との合弁事業を開始するに当たる様々な費用によって赤字を計上しています。

店舗数は増えても売上横ばい利益は減っていくという、何だか嫌な気配が漂っています。

財務諸表を見る限り「関わらない方が良い」と思いました。

日本取引所グループから公開されたバロックジャパンリミテッドの有価証券報告書

バロックジャパンリミテッドのIPOは買いなのか?見送りなのか?

バロックジャパンリミテッドのIPOは見送りです。上場規模も大きいですし、財務諸表から見ても想定価格は割高です。

株価の上昇要素は、東証への上場によるファンドからの需要くらいしか見当たらないので大きく上昇はしないでしょう。

ここは見送りをオススメします。

買い要因

  • 同社のファン
  • 東証への上場なのでファンドからの買入需要が見込める
  • 将来の株主優待の新設を期待

見送り要因

  • 業績の頭打ち感
  • 大きな公開規模

バロックジャパンリミテッドの関連銘柄

バロックジャパンリミテッドの関連銘柄は、同社の株式を約30%保有するオリックス(8591)です。

両企業は事業同士の結びつきは薄いですが、バロックジャパンリミテッドの業績が上昇すれば株式を保有しているオリックスも恩恵を受けます。但し、オリックスの中でバロックジャパンリミテッドの存在は大きなものではないので、株価が大きく反応することは無いでしょう。

主幹事情報

バロックジャパンリミテッドのIPO主幹事は大和証券です。

副幹事はマネックス証券SBI証券SMBC日興証券、SMBCフレンド証券、いちよし証券です。

この中でネットから応募できるのは、大和証券、マネックス証券SBI証券SMBC日興証券、SMBCフレンド証券です。

まとめ

バロックジャパンリミテッドは上場規模800億円規模の大型案件です。

何だか今年は大型案件が続きますね。今年はそういう年なのでしょうか?大型案件はIPOの当選が容易なので、多少利益が望めるのなら何だか参加したくなるのですが、このバロックジャパンリミテッドは正直な所、全く利益を得られるイメージが湧かないので、今回は参加しない方が良いでしょう。

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