マザーズ上場のロコンドは業績いまいちでIPOは見送りが賢明か

女性アパレルの総合ファッションサイト『LOCONDO.jp』を運営するロコンド(3558)が東証マザーズに上場することが決定しました!

想定価格は1660円

BB期間は2017年2月17日から2月23日

仮条件は2月16日

公開価格は2月24日

上場日は3月7日です。

仮条件や追加情報は日本取引所グループのホームページから確認できます。

ロコンドは女性アパレルの総合ファッションサイトを運営しています。

このファッションサイトは、UNIQLOやしまむらの様な自社で開発販売を行うスタイルでは無く、Amazon・楽天・ヤフーの様なサイトに商品を出店してもらって手数料で稼ぐビジネスモデルです。

このビジネスモデルは自社で在庫を抱える必要が無いメリットはありますが、商品を出店企業に依存することになるので商品の独自性は低くなり、他のファッションサイトとの差別化がし辛くなる、というデメリットも併せ持ちます。

ロコンドも他のファッションサイトとの差別化に苦戦しているせいか、厳しい業績が続いています。

正直私は投資したくないレベルの業績です。

この業績で上場を決断したことに驚きます。。。

また、IPOの諸条件を見ても売出し規模が大きく大株主にベンチャーキャピタルが揃っているので条件は良くありません。

避けた方が案件です。

今回のおすすめ指数は30です。

では、以降ではロコンドのIPOに関わる情報を解説していきます。

どうぞ、IPO参加の是非にお役立て下さい!

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ロコンドの事業内容

ロコンドの事業内容は「通販サイト『LOCONDO.jp』の運営、プラットフォームサービスの提供」と有価証券報告書に記載されています。

ロコンドの主な事業はECサービス・プラットフォームサービス・e3-PLの3つです。

ECサービス

ECサービス事業ではファッションサイト『ロコンド』を活用したサービスを展開しています。

この事業がロコンドの主要事業でECサイトロコンドの利用料金が主な収益源です。

ロコンドの主な収益手段は2種類あり、1つ目はロコンドが商品を委託販売する方法、2つ目はロコンドが商品を買取りサイトで販売する方法です。

1つ目の委託販売では出店・販売に伴う手数料を徴収して利益を得ており、2つ目の商品の買取ではサイト内での販売実績を活かして適正価格で企業から商品を買取り、その後サイトで販売して利ざやを稼いでいます。

そして、ロコンドでは他のECサービスサイトと差別化する為に、送料無料・返品送料無料・サイズ交換無料・即日出荷という4つのサービスを提供しています。

これは、ユーザーフレンドリーなサービスですが、サイトを見た限り商品の値段にサービス料金が上乗せされている価格設定をしているので、このサービスだけで他のECサイトよりも有利に事業展開できるとは思えませんでした。

また、ロコンドは自社サイトだけでなくヤフーや楽天に同時に出店しており幅広く販売窓口を広げて事業を展開しています。

プラットフォームサービス

ロコンドではファッションサイトの運営と同時に、商品の配送をタイムリーに行う物流システムも運営しています。

この物流システムの一部を企業に提供するのがプラットフォームサービスです。契約した企業は、店頭に商品が無い場合にロコンドに手配することで、ロコンド側から欠品商品の配送が直ぐに行われ顧客にタイムリーに商品が届きます。

現在、このサービスはサマンサタバサジャパンリミテッドとアルペンの2社と契約を行い大きな売上を上げています。

e3-PL

この事業ではロコンドで培った物流ノウハウを活かして、他社の物流支援・改善を行っています。

この事業は有価証券報告書にサラッと書いてあるだけなので、余り力を入れていないような印象を受けました。

ロコンドの財務情報

売上
2012年2月 860,103,000円
2013年2月 1,867,486,000円
2014年2月 1,093,138,000円
2015年2月 1,693,376,000円
2016年2月 2,227,833,000円
2016年11月 2,043,002,000円

経常利益
2012年2月 ▲1,411,643,000円
2013年2月 ▲607,343,000円
2014年2月 ▲516,378,000円
2015年2月 ▲633.833,000円
2016年2月 ▲207,295,000円
2016年11月 158,849,000円

純利益
2012年2月 ▲1,495,548,000円
2013年2月 ▲607,343,000円
2014年2月 ▲517,614,000円
2015年2月 ▲635,223,000円
2016年2月 ▲209,763,000円
2016年11月 283,344,000円

業績は良く無いですね、、、

今期は黒字の予定ですが、来年以降の業績は不透明で沢山のECサイトが乱立している中での起死回生の策は無いようです。

私には、上場した後に業績予定を下降修正する計画が透けて見えるようです。

手を出さない方が良いでしょう。

⇒日本取引所グループに公開されているロコンドの有価証券報告書

ロコンドのIPOは買いなのか?見送りなのか?

ロコンドのIPOは見送りです。

業績は不調で将来的な見通しも不透明です。

売出し規模も大きめですし大株主からの売りだし量も多く需給的にも株価は値下がる方向に動くでしょう。

買いに向かう材料に乏しく、買い材料を見つけるとしたら将来ファッションサイト内で使える株主優待を新設した時に備えての保有くらいでしょうか、、、まぁ、それも、業績が上昇してからの話なので、、、どこから見ても厳しいと言わざるおえません。

参加は見送りを強く推奨します。

買い要因

  • 将来株主優待を新設する可能性があるので事前に仕込んでおく

見送り要因

  • IPOで不人気なアパレル事業
  • 売出し規模中型
  • 業績不調
  • 大株主にベンチャーキャピタルが揃っている
  • 先行き不透明

ロコンドの関連銘柄

ロコンドの関連銘柄は、サマンサタバサジャパンリミテッド(7829)アルペン(3028)です。

この2社はロコンドの大口顧客で、この2社からの売上がロコンドの生命線と言えます。

特にロコンドの大株主でもあるアルペンとの結び付きは強く、アルペンの店舗在庫が欠品の際には、店舗で支払いを済ませればロコンドから欠品商品を顧客に配送して届けるサービスを展開するなど特別な関係にあり、アルペンは上場後も継続した株式の保有を確約しています。

そして、そんな特別な関係のアルペンよりも売上規模が大きいのがサマンサタバサジャパンリミテッドです。

こちらはアルペンよりも取引開始は古くアルペンに提供しているサービスを同様にロコンドに委託しているので、本来ならこちらの方が大株主になっても良さそうなのですが、、、色々事情があるのでしょうか?

まぁ、どちらにしてもこの2社の業績にロコンドの業績・株価 は大きな影響を受けるでしょう。

ロコンド 初値予想は?

ロコンドの初値は−10%辺りで落ち着くと予想します。

上場後は公開価格辺りをウロウロして、その後徐々に株価は下落していくと予想します。

仮に想定価格の1660円で公開されたとしたら、初値は1494円辺りになるでしょう。

主幹事情報

ロコンドのIPO主幹事は野村証券です。

副幹事は、SBI証券大和証券マネックス証券SMBC日興証券みずほ証券岩井コスモ証券です。

この中でネットから参加できるのは、、SBI証券大和証券マネックス証券SMBC日興証券みずほ証券岩井コスモ証券岩井コスモ証券です。

幹事団の中でオススメの証券会社は、副幹事の中では口座数が少なく公平な抽選方式を用意している岩井コスモ証券マネックス証券、そして、応募することでSBIチャレンジポイントが貯まるSBI証券です。(参考:IPO投資を続けるメリット、継続のコツについて【2年でIPOチャレンジポイントが100に】

まとめ

業績・事業性・IPO諸条件

どれを見ても厳しいのでロコンドのIPOは見送りをオススメします。

私も今回は見送ります。

ここから業績が回復していくのなら、もう一期待って来年上場した方が株価は確実に上昇します。そこまで待たずに上場する、、、それとも待てないのか?

どちらにしてもキナ臭い怪しさを感じる案件です。他のリターンが見込める案件に注力した方が良いでしょう。