ジャパンエレベーターサービスホールディングスのIPO評価分析 初値は限定的

日本最大のエレベーター保守シェアを誇るジャパンエレベーターサービスホールディングス(6544)が東証マザーズに上場します。

想定価格は530円

BB期間は2017年3月1日から3月7日

仮条件は2月28日 530円~550円に決定

公開価格は3月8日

上場日は3月17日です。

仮条件や追加情報は日本取引所グループのホームページから確認できます。

名前の通りのエレベーター保守・設置を行なっている企業です。

特定のメーカーに属さず幅広いメーカーのエレベーターを取り扱っているという事と、全国に多くの拠点を持ち緊急時には30分以内に駆けつけるという、2つの強味を持っています。

その実力は市場シェアにも反映されていて、なんとエレベーター保守市場でトップクラスのシェアを誇っています。

事業の安定性は高く長期保有して利益を得るには良いでしょう。

ただ、IPOの案件として見ると、、、

今回は見送った方が良いでしょう。

売出し規模は大きいですし、エレベーター保守という地味な事業性はIPOでは不人気です。

私の予想では初値は公開価格前後、、、当日の雲行き次第では、もしかすると公開価格を下回ることも考えられます。

ここで無理に参加する必要は無いでしょう。

そこで、今回のおすすめ指数は30です。

それでは、ジャパンエレベーターサービスホールディングスのIPO情報をまとめて行きます。

参考にして頂けたら嬉しいです。

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ジャパンエレベーターサービスホールディングスの事業内容

ジャパンエレベーターサービスホールディングスの事業内容は「エレベーターおよびエスカレーターの保守・保全業務およびエレベーターのリニューアル業務」と有価証券報告書に記載されています。

ジャパンエレベーターサービスホールディングスはエレベーターの保守・保全・設置・部品の販売を行っています。

この業界ではエレベーターを製造しているメーカーのメンテナンス部門が強いのですが、ジャパンエレベーターサービスホールディングスはエレベーターは特定のメーカーに属さずに、幅広いメーカーのエレベーターを取り扱っていることでメーカーを跨いで多くの技術を吸収しており高い技術力を保有しています。

そして、その技術力は新たなエレベーターの設置や保守に役立てられており多くの顧客に喜ばれ、エレベーター保守市場シェアトップクラスという結果に結びついています。

また、エレベーターに関わる技術力のみならず、ジャパンエレベーターサービスホールディングスでは、サポートにも力を入れています。

保守しているエレベーターの緊急時には30分以内に駆けつける体制を整えていますし、自社内にコントロールセンターを設置しており、24時間365日体制でエレベーターの監視・緊急時の対応を行なえようにしています。

また、ジャパンエレベーターサービスホールディングスは独自に開発したエレベーター監視システム「PRIME」を持っております。

このPRIMEは、簡単に言えばインターネット回線を利用してエレベーターの状態を常にモニタリングする機能です。

このシステムは特定のメーカーのエレベーターのみに設置できるものでは無く、基本的に全てのエレベーターに設置ができます。

このシステムを設置したエレベーターは、問題が起こる前に問題を察知できるようになります。また、仮に問題が起こったとしても状況を素早く把握できます。

このシステムはジャパンエレベーターサービスホールディングスが特許を取得しており、他のエレベーター保守企業には真似できない大きな強味となっています。

ジャパンエレベーターサービスホールディングスの財務情報

売上
2011年9月 5,623,590,000円
2012年9月 6,545,658,000円
2013年9月 7,772,200,000円
2014年3月 4,434,433,000円
2015年3月 単体 10,489,411,000円
連結 10,499,257,000円
2016年3月 単体 2,390,269,000円
連結 11,899,257,000円
2016年12月 連結 9,780,832,000円

経常利益
2011年9月 301,460,000円
2012年9月 285,621,000円
2013年9月 184,230,000円
2014年3月 ▲409,580,000円
2015年3月 単体 569,150,000円
連結 572,419,000円
2016年3月 単体 258,131,000円
連結 699,412,000円
2016年12月 連結293,503,000円

純利益
2011年9月 42,432,000円
2012年9月 34,720,000円
2013年9月 ▲88,260,000円
2014年3月 ▲629,786,000円
2015年3月 単体 318,649,000円
連結 316,975,000円
2016年3月 単体 128,271,000円
連結 400,993,000円
2016年12月 連結149,406,000円

2014年ごろに行った先行投資が功を奏して、売上と利益は順調に拡大していますが、借入金が多く完済には、まだ当分時間が掛かりそうです。

現段階では、苦境から光が見えてきて、これからが面白くなりそうな財務諸表たと読み取れます。

日本取引所グループに公開されているジャパンエレベーターサービスホールディングスの有価証券報告書

ジャパンエレベーターサービスホールディングスのIPOは買いなのか?見送りなのか?

ジャパンエレベーターサービスホールディングスのIPOは見送りです。

エレベーター保守市場で最大規模のシェアを持つ事と拡大を続ける売上は魅力的ですが、エレベーターという不人気業種である事と、大きな売出し規模によって初値は抑え込まれるでしょう。

IPOに参加して買うよりも、セカンダリーで様子を見て下値で拾って長期保有した方が良さそうな案件です。

買い要因

・業界最大の市場シェアを保有

・成長性に期待

見送り要因

・IPOでの不人気業種

・大きな売出し規模

ジャパンエレベーターサービスホールディングスの関連銘柄

有価証券報告書からジャパンエレベーターサービスホールディングスの関連銘柄を見つけることはできませんでした。

これは、ジャパンエレベーターサービスホールディングスがメーカーに所属しない独立系エレベーター保守会社の為に、特定の企業と深く結びついていないからだと考えられます。

ジャパンエレベーターサービスホールディングス 初値予想は?

ジャパンエレベーターサービスホールディングスの初値は公開価格から+5%〜-5%辺りになると予想しました。

仮に想定価格の530円で公開されたとしたら、初値は556円〜477円辺りになるでしょう。

主幹事情報

ジャパンエレベーターサービスホールディングスのIPO主幹事は野村証券です。

副幹事は、みずほ証券、SBI証券SMBC日興証券、東海東京証券、いちよし証券、岩井コスモ証券です。

この中でネットから応募できる証券会社は、みずほ証券、SBI証券SMBC日興証券、東海東京証券、岩井コスモ証券です。

この中で参加オススメの証券会社は、口座数が少なく公平な抽選方式を持つ岩井コスモ証券です。

まとめ

もはや生活の中で必須に近いエレベーターを扱うので、ジャパンエレベーターサービスホールディングスの事業の継続性は高いでしょう。

但しIPOで見ると初値は期待できないので見送るのが無難です。

私はIPOチャレンジポイントを得る為に、SBI証券から形だけ応募しておきます。

そして、、、何だかんだで私のIPOチャレンジポイントが130の大台に乗りました。

これだけあれば、流石に当選すると思っています。

IPO投資を続けるメリット、継続のコツについて【2年でIPOチャレンジポイントが100に】

後はチャンスを待つだけです。その時を楽しみにしています。