クックビズのIPO評価分析 ~当選後はすぐに売り抜けるのが得策か~

飲食業界に特化した求人サイト「cook+biz(https://cookbiz.jp)」を運営しているクックビズ(6558)が東証マザーズに上場します。

想定価格は2070円

BB期間は2017年11月10日から11月16日

仮条件は11月8日に2070円〜2270円に決定

公開価格は11月17日

上場日は11月28日です。

仮条件や追加情報は日本取引所グループのホームページから確認できます。

飲食業界に特化した求人ビジネスを展開している企業が、また1つ上場します。

定期的に飲食業界をターゲットにした求人ビジネスを展開する企業が上場するので既視感があるのですが、それだけビジネスチャンスに溢れた業界だということでしょうか?

これだけ同様の企業が上場すると、いずれ淘汰の時代がやってくるのではないかと心配になります。

今回のクックビズに限らずに、飲食業界に特化した求人ビジネス企業の長期保有は、よくよく考えた方が良さそうです。

しかし、IPO案件としてみてみるとクックビズは魅力的な案件です。

売り出し規模は中規模で大株主にも適切にロックアップが掛かっています。ロックアップが外れる公開価格+50%までは問題なく上昇するでしょう。

問題なく参加して良い案件です。

今回のおすすめ指数は80です。

それでは、次項ではクックビズのIPO情報を解説していきます。

是非、貴方のIPOの参加の是非に役立てて下さい。

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クックビズの事業内容

クックビズの事業内容は

「飲食業界に特化した人材紹介事業・求人広告事業」

と有価証券報告書に記載されています。

クックビズのビジネスの中心は自社求人サイト「cook+biz」が中心です。

このサイト知名度利用者を年々増加させていて、その実績はPV数として公表されています。

クックビズが公表しているPV数

平成25年11月期 2,066,338PV
平成26年11月期 4,723,648PV
平成27年11月期 9,343,406PV
平成28年11月期 15,878,331PV

恐ろしい勢いでPV数を増やしていて、クックビズの勢いを感じます。

求人サイトcook+bizでは、求人広告の掲載・求職登録者に対しての求人紹介(人材紹介事業)を行なっています。

このサイトでは、求人サイトによくある面倒な会員登録をしなくても求人に応募できるので利用者にとっては都合よく利用できます。

また、サイトを覗くと分かりますが、海外の求人や特別なキャリアを持つ料理人に向けの高給案件も多数掲載されています。

これは、飲食業界によくある人数をとにかく増やしたい!という募集ではなくキャリアアップを目指した求人案件です。

この様な貴重な求人は利用者が望む所であり、他のサイトとの明確な差別化を計れます。

さらにクックビズは、求職に役立つ様々な情報をSNSやサイトから拡散しており求職者にとって痒いところに手が届く作りになっています。

また、この他にも会員が使えるSNS「Foodion」も提供しており、横の繋がりの促進にも貢献しています。

クックビズの財務情報

売上

2012年11月 57,528,000円
2013年11月 154,157,000円
2014年11月 339,231,000円
2015年11月 692,085,000円
2016年11月 1,232,549,000円
2017年8月 1,480,385,000円

経常利益

2012年11月 843,000円
2013年11月 613,000円
2014年11月 △56,616,000円
2015年11月 63,201,000円
2016年11月 75,300,000円
2017年8月 181,963,000円

純利益

2012年11月 618,000円
2013年11月 163,000円
2014年11月 △72,614,000円
2015年11月 59,547,000円
2016年11月 51,901,000円
2017年8月 116,596,000円

財務諸表から見ると、ここ数年で急拡大したことが伺えます。

PV数も増えてきておりクックビズが公表した所では、平成28年11月期で15,878,331PVを記録しています。

当面は順調に業績拡大を継続していくと期待して良いでしょう。

日本取引所グループに公開されているクックビズの有価証券報告書

クックビズのIPOは買いなのか?見送りなのか?

クックビズのIPOは買いです。

業績は拡大しており売り出し規模も程良く絞られロックアップの掛かりも良好です。

ロックアップが外れる公開価格+50%までは問題なく上昇すると思いますので買いで入って良いでしょう。

長期保有という観点から見ると、同業種の企業が増えてきたので不安を感じますが、短期で手放すIPO投資という観点から見ると気にしなくても大丈夫です。

買い要因

・業績好調

・ロックアップ◯

・売り出し規模は中規模

見送り要因

・特になし

クックビズの関連銘柄

クックビズの関連銘柄は、株主優待券が人気の飲食大手のSFPダイニング(3198)です。

SFPダイニングはクックビズ最大の顧客ですので、同社の不振がクックビズの業績にもダメージを受けます。

クックビズの初値予想は?

クックビズは業績も良好で売り出し規模も中規模でロックアップの掛かりも良く初値上昇の条件は揃っています。

恐らくはロックアップが外れる公開価格+50%までは問題なく上がり、市場が好調ならその上も期待できるでしょう。

仮に公開価格が想定価格の2070円に決まったとしたら、少なくとも初値は3105円まで期待できます。

セカンダリーが狙えるか?

クックビズの案件でセカンダリーを狙うのは賭けです。

近年飲食業界をターゲットにした求人ビジネスを展開する企業が、どんどん出てきているので、クックビズが新興企業から脱皮してリクルートホールディングスのような求人業界の巨塔になれるかは全くわかりません。

近年の業績は好調ですが、現段階でクックビズの将来性は未知数ですので、私なら長期保有するのは避けます。

主幹事情報

クックビズのIPO主幹事は大和証券です。

そして、副幹事は野村證券、SMBC日興証券、エース証券、SBI証券です。

今回のIPOでは、大和証券SMBC日興証券SBI証券からネット応募することができます。

今回の参加オススメ証券会社は、主幹事で当選本数が多く公平抽選システムを採用している大和証券です。

また、余裕があればIPOに応募するとポイントが貯まり将来のIPO当選確率が高くなるSBI証券からも参加をオススメします。

まとめ

連日のIPO発表ですが、優良案件もポツポツ出て来て年末に向けて楽しみですね。

今回のクックビズの案件もリターンが期待できる良案件です。

私は大和証券・SMBC日興証券・SBI証券の3つの証券会社から参加します。

沢山のIPO案件が出て来て嬉しいのですが、こうも数が多いと案件を選定して参加先を絞るのが大変です。

まさに嬉しい悲鳴なのですが、余り全ての案件に何が何でも参加しよう!とは思うわずに、こんな時は欲張らずに無理がない範囲で参加をした方が良いと思います。

多分、この年末に掛けての上場ラッシュの勢いは、まだまだ続くので焦らずにボチボチやっていくのが良いでしょう。