シュフティのうるるがマザーズ上場!クラウド案件でもIPOは見送りが賢明か

クラウドワークスやランサーズと同様のクラウドワーク支援サービス「シュフティ」を展開する株式会社うるる(3979)が東証マザーズに上場することが決まりました。

想定価格は2840円

BB期間は2017年2月28日から3月6日

仮条件は2月27日

公開価格は3月7日

上場日は3月16日です。

仮条件や追加情報は日本取引所グループのホームページから確認できます。

今回上場するのは新しい働き方の1つとして、世間で注目を集めているクラウドワークを支援する「シュフティ」を運営する株式会社うるるです。

世間からのクラウドワークの注目度が高いので初値は期待できると思えますが、うるるは業績が悪い上に売出し規模も大きいので初値は厳しい物になるでしょう。

暫くはIPOが立て続けに予定されており、他に利益の見込める案件は沢山あるので、ここは見送って、他の案件に注力した方が良いでしょう。

そこで、今回のおすすめ指数は20です。

それでは、うるるのIPO関連情報を解説していきます。

貴方のIPO参加の是非に役に立てて頂けたら嬉しいです。

Sponser Link


うるるの事業内容

うるるの事業内容は「CGS事業(クラウドワーカーを活用した事業)の運営など」と有価証券報告書に記載されています。

うるるの具体的な業務内容は自社サイトのクラウドワークサイト「ジェフティ」を活用した「CGS事業」「BPO事業」「クラウドソーシング事業」の3つです。

CGS事業

このCGS事業では、うるるがクライアントから業務を受注して、その業務を細分化して自社サイトのジュフティに登録しているクラウドワーカーや協力会社に仕事を依頼して収集して自社内で加工・ブラッシュアップを行いプロジェクトを完成させて、クライアントに納品して利益を得る事業です。

BPO事業

この事業は、うるるの子会社「うるるBPO」が担っている事業で、うるるのクライアント先の企業が人手を必要としているピンポイント業務に対して、うるるのクラウドワークサイト「ジェフティ」に登録しているクラウドワーカーや自社の協力会社によるソリューションを提供しています。

クラウドソーシング事業

この事業では、うるるが運営するクラウドワークサイト「ジェフティ」内でクライアントとクラウドワーカーを繋ぎ、プロジェクトの成功によって受け渡される報酬に対する手数料で利益を得ています。

ここまで紹介してきたように、うるるは全ての業務で自社サイト「ジェフティ」に登録しているクラウドワーカーの力に頼っています。

その為、うるるの業績はジェフティのサイトの実力に大きく左右されます。

ジェフティは、平成29年1月時点で登録者は約33万人、利用クライアント約4000社、交わされた契約約20000件の実績を積み重ねており、その規模は相当の物です。

売上規模も着実に拡大しており、サイトの力は着実に大きくなっています。

このペースでサイト規模が拡大を続ければ、将来的なうるるの業績にも期待が持てます。

うるるの財務情報

売上
2011年3月 645,000,000円
2012年3月 740,000,000円
2013年3月 784,000,000円
2014年3月 861,000,000円
2015年3月 単体 320,000,000円
連結 566,000,000円
2016年3月 単体 837,000,000円
連結 1,409,000,000円
2016年12月 連結 1,281,000,000円

経常利益
2011年3月 34,000,000円
2012年3月 16,000,000円
2013年3月 ▲22,000,000円
2014年3月 13,000,000円
2015年3月 単体▲126,000,000円
連結▲101,000,000円
2016年3月 単体▲358,000,000円
連結▲289,000,000円
2016年12月 連結 210,000,000円

純利益
2011年3月 32,000,000円
2012年3月 9,000,000円
2013年3月 ▲43,000,000円
2014年3月 5,000,000円
2015年3月 単体▲128,000,000円
連結▲112,000,000円
2016年3月 単体▲358,000,000円
連結▲314,000,000円
2016年12月 連結 164,000,000円

ご覧のように売上は年々拡大していますが、利益ベースで見ると業績は厳しいです。

うるるによると今期から黒地転換する予定ですが、私としては「そうなってから上場した方が良いんじゃないか?」と思いますが、今上場を推し進める何か事情がある?のかもしれませんね。

⇒日本取引所グループに公開されているうるるの有価証券報告書

うるるのIPOは買いなのか?見送りなのか?

うるるのIPOは見送りです。

約42億円の売出し規模は東証マザーズでは大きく、業績も悪いので買い支えることは難しいでしょう。

うるるの公表では、今期は黒地の予定ですが、これは素直に受け取れません。

それは、過去に上場した同業態のクラウドワークスが、同じように業績が悪い中で上場を決行し、今期は黒地に転換予定だと公表して上場しましたが、、、上場後直ぐに今期の業績が赤字になると発表、その結果、株価は大暴落、多くの投資家は大損しました。

この過去を多くの投資家は覚えているでしょうから、クラウドワーク業のイメージは悪いでしょう。

クラウドワークという業態の将来性は高いですが、悪材料が多過ぎて初値は期待できません。ここは見送りを推奨します。

買い要因

  • クラウドワークという業態の将来性

見送り要因

  • 不安定な業績
  • 大きな売出し規模
  • 前回の同業態で上場したクラウドワークスと同様の懸念

うるるの関連銘柄

うるるの関連銘柄は有価証券報告書からは読み取ることはできませんでした。

これはうるるは幅広い企業と多くの個人顧客を相手に取引をしているので、現段階で特定の相手から大きな売上を上げていないからだと考えられます。

うるる 初値予想は?

うるるの初値は公開価格から-10%になると予想します。

仮に想定価格の2840円で公開されたとしたら、初値は2556円辺りになるでしょう。

業績は不安定ですし、過去に上場した同業態のクラウドワークスが、上場後直ぐに業績の下降修正を行い株価が大暴落したこともあり、うるるの初値は厳しい物になるでしょう。

主幹事情報

うるるのIPO主幹事は野村証券です。

副幹事は、大和証券、みずほ証券、SBI証券、SMBC日興証券、いちよし証券、エース証券、マネックス証券、岩井コスモ証券、丸三証券、岡三証券です。

この中でネットから応募できる証券会社は、大和証券みずほ証券SBI証券SMBC日興証券マネックス証券、岩井コスモ証券です。

この中で参加オススメの証券会社は、公平な抽選方式で口座数の少ないマネックス証券です。

また、幹事団に岡三証券がいるので、後から岡三グループの岡三オンライン証券から応募できるようになる可能性があります。

まとめ

今回のうるるIPOの初値は厳しい物になると予想されるので見送った方が良いでしょう。

私はIPOチャレンジポイントを貯めるために、SBI証券SBI証券から形だけ参加するつもりです。(参考:IPO投資を続けるメリット、継続のコツについて【2年でIPOチャレンジポイントが100に】

それにしてもクラウドワーク業の上場企業は、何故黒地に転換する前の黒地見込みで上場を決行するのか???

クラウドワークスの件で投資家は、黒地見込みの企業に対する警戒感が高まっているので、本来よりも初値は低く見積もられるので良いことは無いのですが、、、まぁ、きっとこの辺りは私には分からない大人の事情があるのかもしれませんね。