インソース東証マザーズ上場決定 IPOは買いか?講師派遣型事業の可能性について

企業向けの社会人研修サービスを展開しているインソースの東証マザーズへの上場が決まりました。

企業向け研修サービスは、企業の根幹に関わる事業なのですが、IPOでは人気になり難い事業で大きな利益を期待できない事もあるのですが、インソースの財務諸表を見ると、素晴らしい業績を上げているので参加しても問題無いと思います。

ただ、余りにも美しい財務諸表のIPO企業は、上場後に突然の売上、利益の下降修正が行われることもあるので、インソースがそうだとは分かりませんが、私は手に入れたら早々に売ってしまうつもりです。

ただ、そんなことを考えていても仕方が無いので、現在有る情報で考えるとインソースの上場は有る程度のリターンが期待できるIPOです。

参加オススメ指数は70です。

BB期間は2016年7月4日から7月8日、上場日は7月21日です。

仮条件は460円から520円に決まりました。

公開価格は7月11日に決まります。

追加の正確な情報は決まり次第、日本取引所グループのホームページで確認できます。

以下では、インソースについて解決していきます。私の意見だけでなく、是非、ご自身の目で情報を見極めて、参加の是非を決めて下さい。

また、現在イギリスのEU離脱問題でマーケットは不安定な状況です。現在日本市場は落ち着きを取り戻しつつありますが、イギリスの問題はこれから何が起こるか分かりません。

突然の下落に巻き込まれる事も有るので、手堅く行くのなら、暫くは手を引き様子を見るのも良いと思います。

この記事を読んで、参加の検討を進めて頂ければ幸いです。

インソース上場の背景

インソースは2002年に東京で起業し、その後、順調に事業を拡大し、今や大手企業や官公庁や自治体とも取り引きがあります。起業から14年経った、今では全国に支社を持つ規模にまで成長しました。人材育成は、企業の根幹に関わる重要な要素ですので、そこに注力する企業も多いでしょう。その様な人材育成に力を入れている企業と多くの取り引きを行った事で、インソースは成長してきたのだと思います。

そして、ここまで長年に渡って教育ビジネスで成長を続けてきているという事は、その確かな研修システムが取引先に認められていると推測できます。その為、今後も継続して収益を上げる事ができるだろう、と期待できます。

私も過去に、インソースでは無いですがこのような企業向けの研修を受けたことが有ります。

その時は、駅前で歌を歌ったり、標語を覚えて叫ぶといった内容でした。後から分かりましたが、一見理不尽にその時は感じますが、仕事は土壇場では気持ちが大切です。その為、このような研修で精神を鍛えるのは、とても意味が有ると思います。

人が働いている限り必ずこのような企業むけの研修を求める企業は有るでしょう。その為、今後もインソースは継続して収益を上げる事ができるだろう、と予想します。

インソースの事業内容

インソースの事業内容は、教育ビジネスです。

そして、使われる教育プログラムは全て自社内で作られており、その教育プログラムを根幹にし事業展開をしています。そして、インソースでは講師派遣型事業、公開講座事業、その他の事業の3種で教育ビジネスを展開しています。

具体的な事業内容

インソースの講師派遣型事業とは?この講師派遣型事業はインソースの主力事業です。企業から依頼を受けて、企業へ講師を派遣し、企業のニーズに応じた研修を行います。

契約をした企業と研修回数に応じて報酬を貰うタイプと、年間契約を結び研修回数に関係なく報酬を貰うタイプの2種類があります。インソースの講師を派遣しての研修は、2015年4月~2016年3月までの1年間で9854回行われています。

インソースの公開講座事業とは?

インソースはHPで公開講座を募り、各地の教室や公演場に講師を派遣し、派遣先で教育プログラムを受けられる、公開講座事業も行っています。この事業では、個人や中小企業でも安価に教育プログラムを受ける事ができます。公開講座では始めから最少催行人数を決めているので、採算が取れないのに講座を続けなればならない、という自体が起こらない様になっています。

インソースの公開講座は、2015年4月~2016年3月までの1年間で3110回行われています。

インソースのその他の事業とは?

インソースは自社内の教育プログラムのノウハウを活かして、教育プログラムコンテンツの販売事業も行っています。

  • 人事サポートシステム「Leaf」
  • 障害者就労支援システム「Bizstage」

などの、運営販売も行っています。

また、インソースの連結子会社となるミテモでは、新しい教育コンテンツや採用支援コンテンツなどを開発しています。

インソースの財務情報

売上
2011年9月単体        \1,130,000
2012年9月単体        \1,428,000
2013年9月単体        \1,670,000
2014年9月単体        \2,007,000
連結                       \2,039,000
2015年9月単体        \2,377,000
連結                       \2,423,000
2016年3月連結        \1,297,000

経常利益
2011年9月単体        \127,000
2012年9月単体        \161,000
2013年9月単体        \253,000
2014年9月単体        \329,000
連結                       \315,000
2015年9月単体        \393,000
連結                       \398,000
2016年3月連結        \202,000

純利益
2011年9月単体        \63,000
2012年9月単体        \93,000
2013年9月単体        \134,000
2014年9月単体        \194,000
連結                       \180,000
2015年9月単体        \233,000
連結                       \238,000
2016年3月連結        \128,000

一株当りの純利益
2011年9月単体        \9.52
2012年9月単体        \12.49
2013年9月単体        \17.98
2014年9月単体        \25.95
連結                       \24.15
2015年9月単体        \31.01
連結                       \31.70
2016年3月連結        \17.12

インソースでは配当も行われており、直近では一株当たり4円の配当が行われています。インソースの財務諸表を見ると、売上、利益、どちらも順調に拡大しており、財務諸表を見る限り優良企業だと言えます。

但し、恐らくこの教育分野の成長は、教育ビジネスを受け入れる企業に限りが有る事から、今後もこのペースで継続しての売上拡大は難いでしょう。また、国民性の違いから海外に進出することも難しい、、、つまり、人口の減少が続く日本で事業を行う限り、先細りは避けられないでしょう。

既に配当を出していることからも、新しい大規模な投資をするつもりはない?と考えられ、先細りを解決するミラクルな事業計画が無い限り、私はこの企業の長期的保有は無いなと判断します。

日本取引所グループから公開されたインソースの有価証券報告書

インソースのIPOは買いなのか?見送りなのか?

インソースのIPOは買いだと思います。売上、利益共に順調に拡大しており、財務諸表にまったく問題はありません。また、昨年実績から仮条件の価格を計算するとPER13.8~15.6倍となり、指標的に割安感が有ります。

また、上位株主の殆どにロックアップが掛かっていますが、ロックアップ解除条件の公募価格1.5倍に設定されているので、そこからは有る程度の売り圧力が掛かると予想されます。

しかし、優良な財務諸表、売り出し価格の割安感を考慮し、公開価格の1.5倍までは安定して上昇すると思います。

買い要因

  • 売上、利益、共に順調に拡大している
  • 昨年実績から見ると売り出し価格に割安感有ります
  • 上位株主の殆どにロックアップが掛かっている(公開価格1.5倍で解除)

見送り要因

  • 最大11.7億の売出し規模、公募売出し割合約60%は、どちらも少し多いので初値は少し抑えられかもしれません
  • イギリスのEU離脱問題による何らかの下落に巻き込まれる可能性が有ります

主幹事情報

インソースIPOの主幹事はみずほ証券、その他の引き受け金融機関は、SMBC日興証券、三菱東京UFJモルガンスタンレー証券、岡三証券、東洋証券、SBI証券、SMBCフレンド証券などです。

この中で、ネットから購入の応募ができるのは、みずほ証券、SMBC日興証券、大和証券、SBI証券、マネックス証券です。

また、岡三証券のグループ会社の岡三オンライン証券や、三菱東京UFJモルガンスタンレー証券のグループ会社のカブドットコム証券での取り扱いがある可能性もあります。

まとめ

インソースのIPOは有る程度のリターンが期待できるIPOです。

当面は安定した需要も期待できますので、売上利益も安定するでしょう。しかし、将来的には需要の減少は避けられないことから、この企業の長期的な保有はお勧めしません。ただ、もし、将来的な需要の減少を解決する方針を打ち立てたら、その時は検討する予定です。

今回の私の投資方針は長期的保有できる材料は私には見つからないので、今回は当選したら直ぐに売ります。ただ、まずは当選しないと話が始まりません。私は当選を期待して、SMBC日興証券とSBI証券2つの証券会社から応募するつもりです。

私も当選を期待して、SMBC日興証券とSBI証券2つの証券会社から応募するつもりです。

ただ、実はインソースの上場日はデュアルタップと同日です。私のような個人だと資金繰りが難しいのですが、何とか折り合いをつけて、両方の当選を狙っていこうと思っています。

それぞれ、SMBC証券とSBI証券から1口応募します。SBIチャレンジポイントはデュアルタップに使っているので、恐らくはSBI証券では当たりませんが、チャレンジポイントをコツコツ貯めて行きます。

最後に、やはり投資は自己責任ですので、参加をする前に、自分で検討を重ねて、じっくり決めるのが良いと思います。

⇒IPOの当選確率をアップさせるためにはIPO投資のテクニック、当選確率を上げる方法をご覧ください。

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