デファクトスタンダードのIPOは買いか?リユース事業は今後も安泰を予想

自社サイトでブランド品の買取販売を行うサイト「ブランディア」を運営するディファクトスタンダード(3545)が東証マザーズに上場します。

想定価格は1630円とされており、この価格は昨年の実績から見ると、なかなか強気な想定価格をしてきたな、と私は感じました。

が、しかし

日銀の緩和が….

インフレさせて物の価格が….

というニュースが流れ、政府や日銀は庶民の生活を豊かにさせようとしているだとは思いますが、実際私のような庶民の生活に大きな変化は無く、日々さらなる低価格を求めています。

この流れが変わらない限りは、ディファクトスタンダードのようなリユース事業を行う企業は安泰でしょう。

今後もこの流れを追い風に、更なる業績の伸びが期待できます。ただ、この上場ではロックアップがゆるゆるです。ここはいただけません。

総合すると、今回のディファクトスタンダードの上場は、有る程度のリターンが期待できるIPOですが、恐らくは、大株主のロックアップが外れる50%辺りまでの上昇にとどまり、その辺りをウロウロして初日は終わると予想します。

そのため、参加お勧め指数は65です。

BB期間は2016年8月16日から8月22日、日本での上場日は8月31日です。

仮条件は8月12日、公開価格は8月23日に決まります。

仮条件や追加の正確な情報は、決まり次第、日本取引所グループのホームページで確認できます。

ここまで読んで「これは!参加だ!」と思った方、ちょっと待って下さい。

是非、自分の目と頭での事業内容や財務諸表を、しっかりと把握してから、参加の是非を決めて下さい。

この記事を読んで、参加の検討を進めて頂ければ幸いです。

ディファクトスタンダードの上場の背景

ディファクトスタンダードは、元々は2004年に東京で創業を開始、その後2007年からリユース事業を開始、同年、メディア部門とリユース部門で分社化、メディア部門はオークファン(マザーズ上場企業)リユース部門はディファクトスタンダードとなりました。

その後、日本の消費者の低価格志向を追い風に素晴らしい勢いで業績が伸び、この度の上場に到りました。

分社したオークファンも、ディファクトスタンダードも、世界規模で電子商取引関連の新規事業に投資を行うBEENOSの傘下です。

親会社のBEENOSの業績は、一時落ち込みましたが、世界的な電子商取引の活発化からなのか、2015年からは一転大幅な経常黒字に転換、2016年度も2015年度と同等の利益を見込んでいます。

ディファクトスタンダードの事業内容

ディファクトスタンダードの事業内容はブランド・ファッションに特化した自社運営サイト『ブランディア』及び他社提携のECサイトを通じた宅配買取、販売事業となっています。

・宅配買取事業

ディファクトスタンダードは、自社サイト、CM、提携サイトなどからブランド品の宅配買取を募っています。その広告を見た商品を売りたい利用者は、インターネットからディファクトスタンダードに買取を希望します。

すると、ディファクトスタンダードから梱包用のダンボールが送られてきます。

そして、利用者はそのダンボールに買取希望商品を梱包し、ディファクトスタンダードに送ります。この時のダンボール費用や送料は全てディファクトスタンダードが負担します。

そして、送られてきた商品をディファクトスタンダードが査定し、利用者に連絡、査定を見て利用者は

①ディファクトスタンダードに査定額で買い取りしてもらう

②利用者に返却してもらう

③ディファクトスタンダードに処分してもらう

の3つ選択を選ぶことができます。そして、①を選んだ利用者には、選択した翌営業日までに査定額を入金します。また、もし利用者が②③の選択をしても、その費用は全てディファクトスタンダードが負担します。

これが、ディファクトスタンダードの買取事業です。

この買取事業の重要な査定工程をディファクトスタンダードでは本社倉庫で一括で行い業務の効率化を計っています。また、買取査定の基準を全てデータベース化することで査定効率を上げると適切な査定価格を実現しています。

また、査定システムによって、ディファクトスタンダードでは、よくあるビトンやプラダといったハイブランドよりも下のカジュアルブランドの買取もしています。そのため、この点でも利用者の裾を広げることができています。

まとめると利用者にとって使いやすいシステムを採用し、適切な買取査定をシステム化して行っていることが、ディファクトスタンダードの買取事業の強みでしょう。

・販売事業

ディファクトスタンダードでは、買取事業で買取ったブランド品を販売する販売事業も行っています。

私は当初主力はやはり自社サイトで販売しているのかな?と思っていたのですが、主力で販売しているサイトは、まさかのヤフオクでした。

主な販売ルートはヤフオク、楽天、ebay、自社サイトでした。

こういった企業の多くは自社のサイトのしがらみが有るものですが、そこを無視して、ヤフオクや楽天で多くの商品を販売しているは、ちゃんと利用者がどこを探すのか分かっているからだと思います。

そして、ディファクトスタンダードでは、各サイトで20万点以上の同時に販売している商品を、全て自社システムで管理しています。これにより、効率的に商品の販売、発送、入金が行われています。

販売事業もシステム化によって、非常に効率的に商品とお金を管理しています。

これにより、人件費や管理の手間を大幅に減らすことがでしています。これがディファクトスタンダードの販売事業の強みでしょう。

・その他

また、ディファクトスタンダードでは、法人向けの買取も行っています。

個人の買取販売とは別の入り口で募集しており、大口の取引は個別での対応を行っています。

ディファクトスタンダードの財務情報

売上
2011年9月 ¥2,934,555,000
2012年9月 ¥3,405,145,000
2013年9月 ¥4,361,328,000
2014年9月 ¥6,387,359,000
2015年9月 ¥8,622,650,000
2016年6月 ¥7,310,620,000

経常利益
2011年9月 ¥137,277,000
2012年9月 ¥18,049,000
2013年9月 ¥150,219,000
2014年9月 ¥166,098,000
2015年9月 ¥201,008,000
2016年6月 ¥296,948,000

純利益
2011年9月 ¥79,314,000
2012年9月 ¥9,353,000
2013年9月 ¥91,265,000
2014年9月 ¥100,900,000
2015年9月 ¥143,301,000
2016年6月 ¥196,808,000

2012年に特別損失を計上しているために、その年は利益がガクッと下がっていますが、それを除けば、素晴らしい勢いで売上、利益供に上昇しています。

まさに、絶好調でしょう。

日本取引所グループから公開されたディファクトスタンダードの有価証券報告書

ディファクトスタンダードの関連銘柄

ディファクトスタンダードが販売事業を展開しているサイトを運営している。

ヤフー(4689)、楽天(4755)、ebay(NASDAQ)

親会社のBEENOS(3328)

が主な関連銘柄です。

ディファクトスタンダードのIPOは買いなのか?見送りなのか?

ディファクトスタンダードのIPOは買いだと思います。

想定価格は高めですが、それを補うだけの勢いが財務諸表から感じます。また、今後更なる成長が期待されるリユース事業というのも追い風になるでしょう。

ただし、大株主に対するロックアップは公募価格の50%上昇、又は、上場後90日で外れます。

この辺りの事情も加味すると、上場当日公募価格の50%上昇辺りの価格で落ち着くでしょう。

買い要因

・リユース事業は、今後の成長が期待できる

・良好な財務諸表から勢いを感じる

見送り要因

・私が記事を書いている8/3現在、急激な円高が進んでいる、市場の地合いは決して良くない、念の為に見送るのも有りです。

主幹事情報 ディファクトスタンダードのIPO取扱証券会社

ディファクトスタンダードのIPO主幹事は大和証券です。その他の引き受け金融機関は、SMBC日興証券、藍澤証券、エース証券、岩井コスモス証券、いちよし証券、SBI証券です。

この中で、ネットから購入の応募ができるのは、大和証券、SBI証券SMBC日興証券です。

まとめ

ディファクトスタンダードは、ネットのヤフオクや楽天などの電子商取引と自社システムを融合したリユースシステムを上手く活用した企業です。

時代の流れにも乗り、今後もこの勢いは続くでしょう。

IPOもそうですが、これは長期的にホールドしても良い銘柄でしょう。

私は、SBI証券、SMBC日興証券から応募して当選を期待します。

⇒IPO投資の当選確率を上げる方法 ~おすすめの証券会社SBI証券のIPOチャレンジポイントとは~

運良く当選したら、上場後にまず売って利益を確保し、その後株価が落ち着いてきたら100株ほど購入し長期的にホールドしていく予定です。

★2016年10月18日追記:IPOの抽選結果と上場後の株価分析記事アップしました。
デファクトスタンダード上場後の株価推移、今後の見通しについて

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