フュージョンが札幌アンビシャスに上場!IPO評価分析

ビッグデータを活用したマーケティング事業を展開するフュージョン(3977)が札幌アンビシャスに上場する事が決まりました。

想定価格は1000円

BB期間は2017年2月6日から2月10日

仮条件は1,000-1,140円

公開価格は2月13日

上場日は2月23日です。

仮条件や追加の情報は札幌証券取引所のホームページから確認できます。

久々の札幌アンビシャス上場案件です。

名証、札証、福証などの地方証券所に上場する案件は、地方取引所特有の流動性の悪さを懸念する投資家から嫌煙されるので、マザーズに上場する場合よりも初値は抑えられる傾向にあります。

ただ、今回のフュージョンは人気のビッグデータ関連企業であり、更に業績・ロックアップの状況も良好です。その点を考慮すると、札証アンビシャスでの上場を物ともせずに、まずまずのリターンを上げると私は予想します。

今回のおすすめ指数は60です。

それでは、フュージョンの事業内容・IPO情報をまとめて解説していきます。

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フュージョンの事業内容

フュージョンの事業内容は「ダイレクトマーケティング事業(ビッグデータ等の分析、マーケティングシステムの提供、各種プロモーションの企画・制作・コンサルティング)」と有価証券報告書に記載されています。

フュージョンは顧客の抱えているビッグデータを活用して、3つのダイレクトマーケティングサービスを提供しています。

マーケティングリサーチ

この事業では、顧客の抱えている売上・メール・顧客・在庫状況などのビッグデータを分析して顧客の経営課題を発見します。

マーケティングシステム

フュージョンは大手物流企業向けに、顧客の抱えているビッグデータを活用したマーケティングシステムの構築、システムを運用する為のソフトウェアの導入を行っています。

そして、ビッグデータから得られたマーケティング結果に対しての活用方法も提供しています。

ダイレクトプロモーション

マーケティングリサーチやマーケティングシステムなどの分析結果に対して企画設計を行い提供するのがダイレクトプロモーションです。クライアントの目的やターゲットに対するコンテンツ制作から実行まで、関連業務を一貫してトータルに請け負っています。

具体的な事業内容 まとめ

フュージョンの提供するサービスは顧客が抱えている情報量に分析結果が左右されるので、全ての経営状況をデータベースに基づいて情報化されている企業向けのサービスです。

今後、物がインターネットに繋がるlotが爆発的に増えると予想されています。そして、lotが活用されれば自然とビッグデータの量も爆発的に増えます。

そうなれば、フュージョンのビッグデータ解析事業の制度と有効性は飛躍的に上昇し、それに吊られて業績も上昇していくことでしょう。

ビッグデータの拡大期に移っていく、これから先が楽しみな企業です。

IPOは地方取引所にチャンスあり!?

日本には東京・大阪を担う日本の証券取引の約9割が行われる日本取引所(JPX)以外に、名証・福証・札証といった地方取引所があります。

日本での証券取引の殆どはJPXで行われるので、東証の取引量は多く流動性も高いので、投資家は自然と高い流動性に誘われて東証に上場している銘柄に投資します。

反面、名証・福証・札証といった地方取引所は流動性が低く取引量が殆ど無い銘柄も珍しくありません。

こういった事情から、名証・福証・札証といった地方取引所には、東証では考えられないような割安な株価で放置されている銘柄が沢山あります。そして、そういった割安な銘柄が名証・福証・札証といった地方取引所から東証2部や東証1部に市場変更して、一気に株価が上昇する事も良くあります。

これを見越して、名証・福証・札証といった地方取引所で、調子の良い割安な銘柄を発掘して保有しておく!という投資方法も有効です。この投資方法は企業が段々大きくなり育っていく楽しみを感じられるのでオススメです。

地方取引所なんてどうせロクな銘柄が無いだろう、、、と思っているのはナンセンスです。逆に、地方取引所こそチャンスあり!です。

フュージョンの財務情報

売上
2012年2月 669,540,000円
2013年2月 719,831,000円
2014年2月 880,690,000円
2015年2月 906,846,000円
2016年2月 985,804,000円
2016年11月 865,040,000円

経常利益
2012年2月 8,132,000円
2013年2月 12,304,000円
2014年2月 54,984,000円
2015年2月 66,037,000円
2016年2月 47,504,000円
2016年11月 65,801,000円

純利益
2012年2月 2,632,000円
2013年2月 5,039,000円
2014年2月 29,446,000円
2015年2月 38,209,000円
2016年2月 27,785,000円
2016年11月 40,941,000円

売上はペースを落とさずに上昇を続けていますし、経常利益・純利益も高水準で維持されています。

財務諸表から不安な点は見当たりません。

⇒札幌証券取引所に公開されているフュージョンの有価証券報告書

フュージョンのIPOは買いなのか?見送りなのか?

フュージョンのIPOは買いです。

今後大きな期待が寄せられている人気のビッグデータ関連銘柄ですし売出し規模は小規模、業績は順風満帆でロックアップも申し分無い!

初値は高騰する条件は整っています。しかし、ここに人気の無い札幌アンビシャスへの上場というデメリットも内在しています。

私の予想では、フュージョンはデメリットを乗り越えて、まずまず初値は上昇するでしょう。

買い要因

  • IPOで人気のビッグデータ関連銘柄
  • 小規模の売出し規模
  • 好調な業績
  • 大株主にロックアップが掛かっている

見送り要因

  • 札幌アンビシャスへの上場

フュージョンの関連銘柄

フュージョンの関連銘柄は主要顧客である以下の4社です。

フュージョンはこれらの企業から直接若しくは子会社を通じてマーケティング業務を請け負っています。それぞれの各企業の売上は全体の約10%にもなるので、各社に問題が起こればフュージョンの株価にも影響を与えます。

有価証券報告書内では、今後取引先を増やして主要顧客への依存度を低下していく方針であると記載されています。

フュージョン 初値予想は?

フュージョンの初値は公開価格から+30%辺りになると予想します。

仮に想定価格の1000円で公開されたとしたら、初値は1300円辺りになるでしょう。

主幹事情報

フュージョンのIPO主幹事は岡三証券です。

副幹事は、SBI証券、SMBCフレンド証券、上光証券、エイチエス証券です。

この中でネットから応募できる証券会社はSBI証券です。

主幹事が岡三証券ですので、今後グループ会社の岡三オンライン証券からも応募できる可能性があります。

幹事団の中でオススメの証券会社はIPOに参加するとIPOチャレンジポイントが貯まるSBI証券です。(参考:IPOの当選確率を上げる方法 ~IPOにおすすめの証券会社SBI証券のメリット~

まとめ

フュージョンはマザーズに上場すれば、もっともっと大きなリターンが期待できる案件だっただけに、札幌証券取引所に上場するのは残念です。

しかし、企業としての魅力は変わらないので、私は札幌証券取引所でも構わずに積極的にSBI証券から参加します。上がればササっと売りますし、下がっても気長に保有していくつもりです。