育毛剤が人間には効かない理由をDクリニック大阪院長が暴露する

育毛剤ってネズミには効くけど人間には効果ないよ？

そ、そうなんすか。。。育毛剤ってやっぱり効かないんですね。。。

こんにちは。
自分はDクリニック大阪（旧脇坂クリニック）に通院し若ハゲを克服した者として、リアルな情報を紹介しています。

さてさて、先日（2017年12月24日）の診察で、Dクリニック大阪の脇坂院長先生と１時間程度お話する機会がありました。

AGA治療の薬について熱く語ってくださり、めちゃくちゃ貴重な時間となりました。

その中で、脇坂先生が育毛剤について興味深いことをおっしゃっていたので、記事にして紹介したいと思います。

育毛剤が効かない理由

「育毛」と「発毛」の違いはもちろんご存知ですね？

はい、一応知っています。
育毛は今ある髪を育てる。発毛は新しい髪を生やすということですよね。

そのとおり。
育毛は「ブレーキ」で発毛は「アクセル」と考えてください。世の中には育毛剤を使って「髪が生えないよ〜」と嘆いてる方がたくさんいますが、それは上り坂でブレーキを踏んで「進まないよ〜」と言ってるようなもの。

なるほど。（めちゃくちゃわかりやすい。。。）
下がっていないだけマシということですね。育毛剤には今ある髪を育てる効果しかないんですね。

というか、はっきり言って育毛剤はネズミには効くけど人間には効果がないかな。

え、そうなんですか！？

育毛剤は発毛剤と違い、今、生えている髪を維持する効果しかないそうです。そもそも髪がない人はいくら育毛剤を使っても髪が増えないわけですね。

インターネットで検索するとチャップアップをはじめ育毛剤をおすすめするサイトがたくさん出てきますが、やはりこれは売りたいがための宣伝でしかないのか。。確かに知人で育毛剤を使ってハゲが治ったという人は聞いたことがないし・・・・

育毛剤に効果がないのはなぜなのか？詳しい理由をさらに教えていただきました。

育毛剤の成分は何でもいい

そもそも、育毛剤ってどうやって作ってるか知ってる？

すみません。全然知りません。。。。

簡単に言うとそれぞれのメーカーはさ、「これ、育毛に効果あるんじゃないかな？」っていう成分を10個くらい集めるんだよ。もちろん薬じゃないから、植物とかをね。それは何だっていいわけ。その10個をマウスとかで実験して「10個の中で一番効果があったもの」をあたかも「全ての中でもっとも効果がある成分」かのように宣伝して売ってるわけ。

えー！育毛に効く成分ってはっきり決まってないんですね！じゃあ本当に１番効果があるかはわからないってことですか？

そうそう。医薬品じゃないし、育毛の成分なんてなんでもいいわけ。ま、ネズミにはある程度効果があったものなんだろうけど^ ^笑

まじですか〜。（笑ってるし。。。）

医薬部外品なんてそんなもんだよ。化粧品とかもそうだし。だって育毛剤の成分って、商品ごとに違うでしょ？疑問に思わない？あれはさ、メーカーごとに「効果がある」と思っている成分が違うからだよ。それをちょっとでも入れて堂々と宣伝すれば、もう「育毛剤」として売れる。

育毛剤が人間に効果が出たらむしろラッキーって感じですね。。

育毛剤で髪が生えるなら、このクリニックにこんなにたくさんの患者さんが来るわけないしね。本来育毛剤は髪が多い人が使うべきで、すでに薄毛の人には効果は無い。でも実際には薄毛の人が何も知らずガンガン買っちゃうみたいだね。

育毛剤は医薬部外品です。

ネズミ等の動物実験で育毛に効果がある成分を試してみて、あたかも人間にも効果があるかのようにして売っているわけです。

メーカーごとに育毛剤の成分は違うのはそういうわけです。結局、育毛剤にはハゲを治す効果がないから、AGAクリニックが患者で溢れているわけなんですね。

髪を生やす「発毛」の薬はミノキシジル

（左からミノキシジル２mg内服、４mg内服、４％外用薬）

じゃあ、院長先生におすすめの育毛剤を聞いてもダメですね笑。

うん笑。だって育毛剤は効かないから笑。

爆笑！もう聞きません笑。

でも逆に「発毛」の薬は、おもしろいことに「確実に」効くんです。

確実にですか！確かに発毛の方が効果がはっきりわかりそうですね。

さっきも言ったけど、育毛は「ブレーキ」で発毛は「アクセル」。患者さんはみんな髪が増えて驚くんだけど、発毛に効く薬を使えば髪が増えるのは当然のことだね？だってアクセル踏んでるわけだから^ ^笑

（また笑ってる。。。）

育毛と違って発毛に効果がある薬ははっきりしています。この世にミノキシジルとビマトプロストの２つ。ただし、ビマトプロストは今のところまつ毛にしか使えないから実質はミノキシジルだけだね。ちなみにミノキシジルは男女ともに発毛の効果があるよ。

育毛に効果がある成分ははっきりしていない反面、発毛に効果がある薬は明確なのです。

発毛に効果がある薬は「ミノキシジル」。もちろんこれは育毛剤には入っていません。

なお、ミノキシジルが入っている塗り薬は「育毛剤」ではなく「発毛剤」と言います。

	育毛剤	発毛剤
医薬品？	No （医薬部外品）	Yes （医薬品）
効果	今ある髪を育てる	新しい髪を生やす
抜け毛を減らす効果	なし	なし
成分	何でもいい	ミノキシジルを配合
市販商品数	100種類以上	日本製は３つ

「育毛」ではなく「発毛」して毛量を増やしたいなら、素直に「発毛」の薬を処方すべきです。

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ミノキシジルの効果と副作用

ミノキシジルは、自分もこのDクリニックで処方してもらっていてもう７年間飲み続けています。また７年間、頭皮にも塗り続けています。とにかく最初に、髪が一気に増えたのは驚きました。

2010年９月18日（７年前の初診時。23歳）

2011年２月26日（薬を処方しはじめてから５ヶ月後。）全ての診察写真の推移はコチラ
>>23歳からDクリニックに通院して薄毛・若ハゲ対策をしている体験談

何度も言うけどミノキシジルは髪を生やす効果がある薬だから髪が増えて当然。当院ではほとんどの患者さんに内容薬としても外用薬としても処方しています。
ただ、ミノキシジルはもともと血圧を下げる降圧剤。実はAGA治療の薬としては１番副作用が怖い薬なんだよ？

ミノキシジルの副作用が１番怖いんですね。。。

そう。ミノキシジルの副作用は

体毛の増加
初期脱毛
むくみ
動悸
不整脈

等です。だから日本皮膚科学会が出している「脱毛症診療ガイドライン」でもミノキシジルの内服は推奨されていません。まあ、皮膚科ではミノキシジルを処方できないし。そんな大人の事情もあるけど。。。

そうなんですか。ただ自分は７年も飲んでいるのに副作用は一切感じたことがないんです。体毛も薄いですし。。

そう。実はもともと降圧剤として処方する量は１度に40mg~100mg。一方当院でAGAの薬として処方するのは１日に８mgがマックスです。その量だと実質的に副作用の心配はありません。薬本来の副作用は怖いけど、飲む量が少なければ、むくみや動悸、不整脈は全く起こりません。ガイドラインで推奨していないのは、ミノキシジルを個人で購入する人がとても多いからね。飲む量を知らずに服用するのは確かにとてもリスクが高いです。

なるほど。自分はこれからもDクリニックで処方された量を安心して飲み続けていきます。

ちなみに、ミノキシジルを「飲む」のと「塗る」のだと、７：３で「飲む」方が効果が高いです。

知りませんでした。やっぱり体の中からアプローチした方が効果があるんですね。

ミノキシジルを個人で購入するのは、副作用の面からリスクが高いです。また、信頼性の低い海外の薬を長期で飲み続けるのは、考えるだけで恐ろしいです。安心して続けるためには、AGAクリニックで適量を処方してもらうのが懸命です。

参考→「AGA治療薬の入手方法を料金の安い順にまとめました。」

ミノキシジルのように直接的に発毛するの効果はないものの、髪を増やす上で欠かせない薬があります。それがフィナステリドとデュタステリド。２つとも「抜け毛を減らす効果」があります。AGA対策でこれらの薬は欠かせません。せっかく新しい髪が生えてもすぐに抜けては意味がないからね。

自分は７年間、フィナステリドを飲み続けています。

ちなみに私もフィナステリドを飲み続けています。55歳で髪の量には十分満足しているので現在ミノキシジルは飲んでいません。

というか先生、55歳なんですか！？（死ぬほど若く見えます。ほんとに。。）

フィナステリドとデュタステリドの効果

（↑実際に脇坂院長が書いてくれたメモです）

フィナステリドやデュタステリドはAGA（男性型脱毛症）を抑える薬です。そもそも髪が抜ける原因は、睾丸で作られる男性ホルモン「テストステロン」が、毛根に存在する５αリダクターゼという酵素と結合して生成されるDHTが原因です。睾丸をとっちゃえば全て解決しますが、男性機能までなくなってしまいますね。そこでフィナステリドやデュタステリドによって、５αリダクターゼという酵素の働きを抑制するんです。

なるほど。そしたら抜け毛の原因であるDHTが生成されないわけですね。

そう。デュタステリドとフィナステリドは両方とも抜け毛を減らす効果という点では同じ。デュタステリドはフィナステリドより新しい薬なので認知度は低いですが、フィナステリドよりも５αリダクターゼの働きを抑制する範囲が広く、効果が続く時間が長いのが特徴です。当院でも少しずつフィナステリドからデュタステリドに移行していますよ。