夜勤専従看護師に起こりやすい体の不調、病気について

夜勤専従看護師に起こりやすい体の不調、健康リスク、病気について

夜勤専従をずっと続けても体は大丈夫?

 

夜勤専従看護師になると、もちろんずっと夜勤業務しかありません。時間の自由もきいて魅力的だから夜勤専従として働いてみたいけれど、ずっと夜勤だけしていて体は大丈夫なの?という健康面での不安がある方もいらっしゃると思います。

 

実際夜勤業務というのは、人間のサーカディアンリズム(概日リズム)に抗うため、体内時計が仕事により乱れてしまいます。そのためそれなりの体への負担は免れません。

 

実際に私が働いていて感じた健康面でのマイナートラブルや、起こりうる不調について説明したいと思います。

 

夜勤専従看護師に起こりうる体の不調

 

便秘

生活リズムが不規則になるため便秘が生じます。特にもともと女性の方が男性に比べて便秘症の人が多いため、夜勤業務により更に便秘になる人もいます。(男性看護師ももちろん便秘になる人もいます。)

 

仕事の拘束時間が長く、生活が毎日一定のタイムスケジュールではないため、毎日同じ時間にトイレ習慣を設けることが難しく便秘気味の人は多いのではないでしょうか。

 

実際に私も交代業務や夜勤専従として働いていた時は常に便秘でした。

 

さすがに長く便秘になった場合は緩下剤を頓服で飲んだこともあります。その後日勤だけ行うようになると便秘が解消されたので、体質もありますがやはり仕事が不規則だからという要因が大きかったと思います。

 

肌トラブル

慢性的な睡眠不足や深夜に起床していること、長時間のメイク等により肌が乾燥したりストレスにより吹き出物が出来たりと肌トラブルが生じます。

 

年齢を重ねるにつれ、皮脂量も少なくなるため肌荒れも起きやすくなります。

 

一回の起床時間が長いことや、スキンケアをするタイミングが不規則になることなどで、面倒くさくなったりお手入れの時間を取れなかったりすると更に肌荒れが悪化したりもします。

 

また夜勤は食生活も不規則になるためビタミン不足などから肌トラブルが起きる要因が増えると言えます。肌トラブルを防ぐためには夜勤後のスキンケアも大切になってきます。

 

頭痛

長時間寝ても慢性的に寝不足なような感じがする状態が続き、偏頭痛が起こる人もいます。長引く夜勤生活で良質な睡眠がとれなくなったり、睡眠習慣が不規則になることで起こってきます。

 

こめかみの部分がキーンと響くような感じがしたり、目覚めてもすっきりせずに、もやがかかったような感じがしたりします。偏頭痛がひどくなると薬を内服する人も中にはいます。

 

不眠

体質にもよるとは思いますが、仮眠時間の短時間で熟睡できる人や全く眠れない人様々だと思います。仮眠時間でなかなか眠れない人や本来寝つきが悪い人などは、夜勤明けでもなかなか寝付けず不眠になります。不眠になると身体にストレスがたまり、疲れが取れなかったり体調不良をきたしやすいので注意が必要です。

 

目の疲れ

夜勤帯では消灯後も電子カルテを操作する必要があり、暗い中でパソコンを見たり懐中電灯で手元を照らしながら点滴を確認したりすることも多々あります。暗闇で目を使っているとだんだん目が疲れてきます。特に電子化が進んでほとんどの病院でカルテや記録が電子カルテとなり、パソコン操作が必須なのでブルーライトの影響なども受けるでしょう。

 

生活習慣病、がんの罹患するリスクの増大

交代シフトで働く看護師の乳がんの発がん率は日勤だけ行う看護師よりも1.8倍、夜勤専従の看護師は2.9倍も発生リスクが高まるという報告もあるそうです。男性の場合は前立腺がんのリスクが高まるそうです。メラトニンが発がん物質を抑制してくれるため、睡眠不足の状態が続いたり良質な睡眠がとれないとメラトニンの生成不足により発がん率が高まるといわれています。

 

このように、夜勤専従を行うと個人差はありますが少なからず何らかの不調は起こりうる可能性はあると思います。

 

夜勤専従看護師になるためには自身の体調管理やセルフケアも大事な仕事の一環になっています。

 

次回で、夜勤看護師がどのように体調管理を行えばいいのかについて説明したいと思います。

 

夜勤看護師の健康維持、管理方法について

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