共和コーポレーションのIPO ~不人気のアミューズメント銘柄で見送り予定~

アミューズメント施設APINAを運営している共和コーポレーション(6570)が東証2部に上場することが決まりました。

想定価格は1430円
BB期間は2018年3月1日から3月7日
仮条件は2月28日
公開価格は3月8日
上場日は3月19日です。

仮条件や追加情報は日本取引所グループのホームページから確認できます。

今回上場するのは全国でアミューズメント施設APINAを運営している共和コーポレーションです。

残念ながら、私は実際に店舗に行ったことは無いのですがネットの情報を見る限りではラウンドワンに近い印象を持ちました。

広い施設にボーリングや様々なゲーム機器を用意し子供から大人まで全ての年齢層も楽しめる店舗運営を行っているようです。

ラウンドワンのように施設内で使える株主優待券を発行することで爆発的に株価が上昇する可能性を秘めています。

株主優待券を発行する前に仕込んでおけば後々大きな利益を獲得できるかもしれません。

さて、IPO投資として見てみると難しい案件です。

そもそも、東証2部と言う市場があまり人気ではなくここに上場すると言う時点で初値の大きな上昇は見込めません。

アミューズメント施設の運営も残念ながらIPOでは不人気な為、今回はIPO投資として参加することはおすすめしません。

今回のおすすめ指数は30です。

それでは、共和コーポレーションのIPO情報を解説していきます。

是非、貴方のIPOの参加の是非に役立てて下さい。

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共和コーポレーションの事業内容

共和コーポレーションの事業内容は「アミューズメント施設運営およびアミューズメント機器販売」と有価証券報告書に記載されています。

共和コーポレーションは地元長野を中心に主要な中核都市で「APINA(アピナ)」「YAZ(ヤズ)」「GAMECITY(ゲームシティ)」という3種類の名称のアミューズメント施設を運営しています。

アミューズメント施設としては珍しく有力なゲーム機メーカーなどに属さず完全に独立した運営を行っています。

そのため各メーカーの新製品のいいとこ取りを実施することができるのでアミューズメント施設業界の中でも自由な施設運営が可能で、この点が同社の強みです。

また、アミューズメント機器の販売事業にも手を出しており自社で使う分+他のアミューズメント施設が必要とする機器をメーカーから仕入れて販売しています。

このアミューズメント機器の販売事業を行うことによって自社+他のアミューズメント施設が使用する機器の総戸数でメーカーと交渉することができスケールメリットによって仕入れ値段を圧縮することができています。

その他、アミューズメント施設で使う消耗品の販売や地元長野の広告販売事業など細かい事業いくつか事業展開している。

事業の中核をなしているのもアミューズメント施設の運営で売り上げのほとんどをここで稼ぎ出しているので、他の小さい事業はあまり大きく考える必要はなくアミューズメント施設の運営を行う企業だと考えてみて行った方が良さそうです。

共和コーポレーションの財務情報

売上

2013年3月 単体 8,099,472,000円
2014年3月 単体 7,931,300,000円
2015年3月 単体 13,267,897,000円
2016年3月 単体 9,505,619,000円
連結 11,298,319,000円
2017年3月 単体 9,691,083,000円
連結 11,978,124,000円
2017年12月 連結 10,024,905,000円

経常利益

2013年3月 単体 57,346,000円
2014年3月 単体 142,287,000円
2015年3月 単体 215,893,000円
2016年3月 単体 149,749,000円
連結 223,936,000円
2017年3月 単体 350,589,000円
連結 326,929,000円
2017年12月 連結 549,097,000円

純利益

2013年3月 単体 22,437,000円
2014年3月 単体 77,264,000円
2015年3月 単体 51,330,000円
2016年3月 単体 103,220,000円
連結 142,937,000円
2017年3月 単体 128,348,000円
連結 328,454,000円
2017年12月 連結 364,383,000円

売上は横ばいが続いていますが近年利益面は大きく拡大しています。

箱物が必須な事業性の為か、自己資本比率は約24%と少し低めですが、ROEは16%と非常に高い数値となっています。

日本取引所グループに公開されている共和コーポレーションの有価証券報告書

共和コーポレーションのIPOは買いなのか?見送りなのか?

共和コーポレーションのIPOは見送りです。

東証2部上場、IPOで不人気のアミューズメント施設運営という事業性

この2点から初値は公募割れする可能性が高いので見送ったほうが無難です。

ただし、共和コーポレーションは自社のアミューズメント施設で利用できる株主優待を発行することによって株価が大幅に上昇する可能性を秘めているので、誰も見向きもしないこの場面で仕込んで将来の株主優待の新設に賭けて敢えて参加する!いうのも選択として有りだと思います。

買い要因

・90日の期間 ロックアップ

・将来の株主優待の新設に期待

見送り要因

・不人気業種

・東証2部上場

共和コーポレーションの関連銘柄

共和コーポレーションの関連銘柄は有価証券報告書からは見つけられませんでした。

当初は主要株主のユーミーコーポレーションが関連銘柄かな?とも思ったのですが、この会社はネット上に情報が全く無いので社長の資産管理会社(?)といった事業とは深い繋がりが無い企業だと考えられます。

共和コーポレーションの初値予想は?

共和コーポレーションの初値は人気の薄い東証2部上場と不人気業種という負の相乗効果によって公開価格-5%〜-10%になると予想します。

仮に公開価格が想定価格の1430円に決まったとしたら、初値は1358円〜1287円辺りになるでしょう。

セカンダリーが狙えるか?

共和コーポレーションはセカンダリーが狙えます。

狙えるといっても業績面での大きな上昇と言うよりも、株主優待の新設によって優待を狙った個人投資家の買いが期待でき、それに伴う株価上昇によるセカンダリーを狙うことができます。

アミューズメント施設を運営する多くの企業は、施設内で使える商品券のような株主優待を設定することが多いので、共和コーポレーションも同様の株主優待を新設する可能性は充分あると私は見ています。

私の独断と偏見ですが同社の株価は世の中にアミューズメント旋風が巻き起こるような何かが起きない限り低迷すると考えられ、そのテコ入れのために株主優待を新設して株価の上昇を狙うという、過去の同業が何度も行ってきた株価対策が行われる可能性は高いでしょう。

また、仮に株主優待が新設されなくてもROEも高く配当金も2 %台とそこそこの水準で排出しているので長期で保有するのに悪くない銘柄と考えることもできます。

主幹事情報

共和コーポレーションのIPO主幹事は野村証券です。

副幹事はみずほ証券、SMBC日興証券、SBI証券、八十二証券です。

今回のIPOでネットから参加できるのはみずほ証券、SMBC日興証券SBI証券です。

この中から今回の参加オススメ証券会社を選ぶなら…IPOの公平抽選を実施しているSMBC日興証券とSBI証券です。

参考:IPOで当選するためにSMBC日興証券は外せない証券会社です。

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まとめ

今回上場する共和コーポレーションはIPO投資としては利益を期待できませんが、将来的な株主優待新設に伴う株価上昇が期待できる銘柄です。

もし将来の株価上昇に賭けるのであれば上場後のザラ場で買いに入りましょう。

私は今回の案件は、IPOチャレンジポイントを狙ってSBI証券から形だけ応募しておきます。

こんな消極的な姿勢で当選したらびびります。

思うのですが私は実際に店舗に行ったことがないので当社の魅力が自分の感覚としてわかっていません。

普段お店に行って楽しんでいる方なら同社のことをより深く知っておられると思うので私とは違った見方になるのかもしれません。

見る人の視点によって会社の見え方が変わってくると言うのは不思議なものであり面白いところです。