コーア商事ホールディングのIPO評価分析【ジェネリック医薬品原薬銘柄】

医薬品原薬の輸入販売を手掛けるコーア商事ホールディング(9273)が東証2部に上場する事が決定しました。

想定価格は2590円
BB期間は6月5日から6月11日
仮条件は6月1日

公開価格は6月12日

上場日は6月21日です。

仮条件や追加情報は日本取引所グループのホームページから確認できます。

今回上場するコーア商事ホールディングは医薬品の素となる原薬の輸入販売を手掛けながらジェネリック医薬品の製造も行なっている製剤のマルチカンパニーです。

多くの製薬メーカーで問題となっている新薬の開発に大きく力を入れていないので大きな開発費負担が無いのがポイントです。

事業内容を見た限りでは手堅い事業を積み上げて地道にコツコツと利益を稼ぐスタイルのようですね。

この辺りは人によって好き嫌いが分かれそうです。

さて、見方を変えてIPO案件として見てみると今回のIPOも利益が獲得出来そうな条件が揃っています。

東証2部という不人気市場への上場ではありますが売り出し規模は小さ目で需給は絞れています。更にロックアップの条件も良い上に日本の少子高齢化問題も同社にとっては追い風となり多少なりとも人気が集まるでしょう。

大きなリターンは難しいかもしれませんが手堅いリターンは得られるでしょう!

今回のおすすめ指数は70です。

それではコーア商事ホールディングのIPO情報を解説していきます。

是非、貴方のIPOの参加の是非に役立てて下さい。

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コーア商事ホールディングの事業内容

コーア商事ホールディングの事業内容は「ジェネリック医薬品原薬の仕入販売、製材」と有価証券報告書に記載されています。

コーア商事ホールディングは主要な事業として原薬の輸入販売、ジェネリック医薬品の製造、ジェネリック医薬品の製造請負の3事業を行なっています。

驚いたのは原薬の販売先の多くは同じ事業を営むライバルのジェネリック医薬品メーカーということです。

どうやら大手製薬会社は開発薬の成分を悟られない為に自社で原薬の調達を行う為、自然と販売先が決まりこういった構図になるそうです。

このような業界の構図を鑑みるとジェネリック医薬品メーカーはライバルというよりも原薬を買ってくれるお客様という意味合いの方が良いのかもしれないですね。

また、一部で海外製薬事業者と共同で新薬の開発事業にも関わっており割合は小さいようですが将来的な新薬の特許取得にも力を入れているそうです。

原薬の輸入販売を行いながら、できる範囲でのジェネリック医薬品の製造、顧客からの要望に応える製造請負、有望な新薬の開発に費用拠出をと…同社からは手堅い事業性が滲み出ています。

コーア商事ホールディングの財務情報

売上

2015年6月 単体 131,391,000円
2016年6月 単体 352,225,000円
連結 15,228,950,000円
2017年6月 単体 500,813,000円
連結 15,133,285,000円
2018年3月 連結 10,494,488,000円

経常利益

2015年6月 単体 95,253,000円
2016年6月 単体 58,849,000円
連結 1,800,775,000円
2017年6月 単体 129,964,000円
連結 1,558,968,000円
2018年3月 連結 890,701,000円

純利益

2015年6月 単体 60,834,000円
2016年6月 単体 13,171,000円
連結 1,168,704,000円
2017年6月 単体 118,711,000円
連結 1,143,204,000円
2018年3月 連結 509,939,000円

ホールディング化して数年ですが売上・利益共に横ばいで安定しています。

自己資本比率は60%を超えており財務健全性は高く、ROEは10%と比較的高めに推移しています。

規模は大きいながらも手堅く利益を稼いでいる姿が見えてきます。

⇒日本取引所グループに公開されているコーア商事ホールディングの有価証券報告書

コーア商事ホールディングのIPOは買いなのか?見送りなのか?

コーア商事ホールディングのIPOは買いです。

東証2部という不人気市場への上場や3社同時上場日程は気になりますが、売り出し規模は小さくロックアップも期間で掛かっているので需給面は抜群です。それに今後日本は少子高齢化現象により医薬品の販売量の増加が見込めるので今回のIPOでは一定の人気を集めると予想できます。

総合的に見てみると公開価格を割るとは考え辛いので参加をオススメします。

買い要因

  • 売り出し規模 小
  • ロックアップ条件 良
  • これから日本語は医薬品の販売量の増加が見込める

見送り要因

  • 東証2部上場
  • 複数同日上場

コーア商事ホールディングの関連銘柄

コーア商事ホールディングの関連銘柄はジェネリック医薬品メーカー売上最大手の日医工株式会社(4541)です。

コーア商事ホールディングは原薬の販売・ジェネリック医薬品の委託製造の両事業で日医工株式会社と深く繋がっています。

その為日医工株式会社の事業に対する何らかのインパクトはコーア商事ホールディングにも良くも悪くも波及するでしょう。

コーア商事ホールディングの初値予想は?

コーア商事ホールディングのIPOは需給面・日本の社会構造といった条件面で恵まれているので人気が集まり手堅く公開価格を超えて初が決まると予想します。

但し恐ろしく人気化するとは考え辛いので…私は現実的な所で公開価格+30%辺りに初値は決まると考えています。

仮に公開価格が想定価格の2590円に決まったとしたら、初値は3367円辺りになるでしょう。

セカンダリーが狙えるか?

コーア商事ホールディングでセカンダリーを狙うのは難しいと思います。

今後日本では医薬品の販売量の増加が見込まれてはいますが、既に数年前から販売量の増加は始まっています。

にも関わらず同社の売上は横ばいを続けており、現状を見る限りでは同社が日本市場の流れを汲み取れるのか?非常に疑問を感じます。

企業規模も大きくなっており成長余地も小さいことから、私は将来の大きな株価の上昇を期待するセカンダリーとして保有するには適さない銘柄だと判断しました。

主幹事情報

コーア商事ホールディングのIPO主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券です。

副幹事はみずほ証券、SBI証券、いちよし証券、カブドットコム証券です。

今回のIPOでネットから参加できるのはみずほ証券SBI証券カブドットコム証券の3社です。

今回の幹事団の中で参加をオススメする証券会社は主幹事である三菱UFJモルガン・スタンレー証券グループ会社で口座数が比較的少なく公平抽選を行なっているカブドットコム証券です。

参考:カブドットコム証券のIPO抽選方法は100%完全公平抽選で個人向け

ここから参加しておくのがベストな選択となるでしょう。

そして、毎度のことながら余力があればIPOに参加することでIPOチャレンジポイントが貯まるSBI証券SBI証券からも参加しておくことをオススメします。

まとめ

医薬品関連の手堅い企業が上場してきましたね。

個人的にはこういった手堅い企業は好きなのですが長期保有するにも配当は0.5%代と微妙な水準で売上の伸びも期待し辛いことから手が出ないので、今回はIPO投資としてのみ狙っていきます。

私は今回みずほ証券SBI証券カブドットコム証券の3社から参加します。

6月に入ってメルカリを皮切りに連日IPOが過密スケジュールで続いていきます。

5月の静けさはどこへやら?1つでも当選を期待して臨んでいきます!