3DプリンタのJMSのIPO評価分析 ~初値は堅実に公募価格を上回ると予想~

3Dプリンターで医療分野にも進出しているJMS(5704)が東証マザーズへ上場します。

想定価格は920円

BB期間は2016年11月10日から11月16日

上場日は11月29日です。

仮条件は11月9日

公開価格は11月17日に決まります。

仮条件や追加情報は日本取引所グループのホームページから確認できます。

IPO主幹事は野村証券です。その他、SMBC日興証券SBI証券も狙い目です。

JMSは鋳造と3Dプリンターを駆使して物作りを行う企業です。

過去の鋳造技術で培われた技術を3Dプリンターにも活かして、医療分野にも進出しています。

IPOで人気のある3Dプリンター事業であり、自己資本比率80%を誇る良好な財務状況から、ある程度のリターンが期待できる案件です。

恐らくはベンチャーキャピタルのロックアップが外れる公開価格+50%辺りまでは安定して上昇するでしょう。

参加して問題無い案件です。

今回の参加お勧め指数は70です。

以下では、JMSの情報について解説していきます。参加前に目を通して参考にして頂けたら幸いです。

JMSの事業内容

JMSの事業内容は「3Dプリンターおよび砂型鋳造による試作品、各種部品・商品の製造、販売」と有価証券報告書に記載されています。

具体的な業務内容 3Dプリンタ

JMSは主に3Dプリンターと砂型鋳造の2種類の方法によって物作りを行っています。

JMSが扱う3Dプリンターは4種類

  • 高精度だが扱いが難しく導入コストも高い光造形方式
  • 高い熱耐久性を持つ製品を作れる粉末焼結(ナイロン造形)方式
  • 強度の乏しいが短時間で制作ができる粉末固着(石膏造形)方式
  • 特殊樹脂を紫外線で固めて流れるように製品を作るインクジェット方式

JMSでは、これら4種類の3Dプリンターを顧客からの要望に応じで使い分けて製品を作成しています。

また、3Dプリンターで作成した製品に皮膜を付けて質感を変えたり、加工を施す工程も行っています。JMSでは、患者のCTやMRI画像から3Dプリンターを使って実物大の頭蓋骨などを作成することも行っています。

医療分野で利用されていることからも分かるように、JMSの3Dプリンターで作成される製品の精度はとても高く顧客からの信頼性も高いです。

砂型鋳造

この砂型鋳造は、土の型に金属を流し込み鋳造する方式です。

この分野で特に同業他社と違いは見当たりませんでしたが、この分野で培われた技術が3Dプリンターの物作りに大きな影響を与えていると書かれています。

JMSは3Dプリンターと砂型鋳造のどちらも顧客からの要望に素早く応えられるように、年中無休、社内でのデータの解析や設計を行うといった企業努力を行っています。

こういった企業努力が近年の大きな業績拡大を導いたのだと考えられます。JMSは物作りを突き詰めて上場まで企業を大きくした会社です。

その姿勢を見ていると、JMSの企業ポリシーである「この国のものづくりを置き去りにする」というのも、強ちビックマウスでは無いでしょう。

最新の3Dプリンター事情

3Dプリンターは技術革新が続いており、近年では工業製品の開発に留まらず、細胞をプリントして臓器を作る分野にまで広がっています。

そして、将来的には自分の細胞を培養した細胞をプリントして臓器を作り医療問題を解決させたり、様々な材料を分解して再構成した成分をプリントして食料を作り食料問題の解決させたり、必要な工業製品を即座に作成する、といったことが可能になると考えられています。

既に医療分野では臓器の作成に成功していますし、目の前の工業製品を正確にスキャンしてパソコンに取り込み寸分違わずにコピーすることもできています。

今後もこの技術開発の流れは加速していくと考えられるので、3Dプリンターは次世代技術のカギになるのは間違いないでしょう。

JMSの財務情報

売上

2010年4月 452,797,000円
2011年4月 618,340,000円
2012年4月 595,574,000円
2013年4月 826,581,000円
2014年12月 643,713,000円
2015年12月 1,327,176,000円
2016年6月 741,125,000円

経常利益

2010年4月 49,218,000円
2011年4月 72,181,000円
2012年4月 51,412,000円
2013年4月 74,370,000円
2014年12月 51,484,000円
2015年12月 194,702,000円
2016年6月 126,633,000円

純利益

2010年4月 31,115,000円
2011年4月 28,704,000円
2012年4月 38,453,000円
2013年4月 35,399,000円
2014年12月 20,007,000円
2015年12月 124,093,000円
2016年6月 87,026,000円

長年安定した業績を上げていましたが、昨年から業績が急拡大しています。

しかも、これは一過性の物では無いようで、今年も同程度の業績を予定しています。良好は業績と共に自己資本比率は80%を維持しているので、財務の安定感は高いです。

日本取引所グループに公開されているJMSの有価証券報告書

JMSのIPOは買いなのか?見送りなのか?

JMSのIPOは買いです。

IPOとして人気のある3Dプリンター事業を営み、自己資本比率80%を誇る良好な財務状況、そして、右肩上がりの業績からは将来性も期待できます。

大株主にベンチャーキャピタルが含まれているのが残念ですが、公開価格割れすることはなく、ある程度のリターンを期待できる案件だと言えます。

買い要因

  • IPOで人気のある3Dプリンター事業
  • 良好な財務
  • 業績良好

見送り要因

  • JMSの上場日は3社同時IPOです。

他のIPOに資金を集中する為に見送るという選択もアリだと思います。

JMSの関連銘柄

JMSの関連銘柄は、主要取引先であるニプロ(8086)と東芝(6502)です。

この2社にJMSは製品を納品しているので、この2社の業績が悪化するとJMSの業績もネガティヴな影響を受けます。

JMS 初値予想は?

私が予想するJMSの初値は、ベンチャーキャピタルのロックアップの外れる公募価格の+50%辺りです。

想定価格が920円なので、上場初日は1380円辺りまで上昇すると予想します。

主幹事情報

JMSのIPO主幹事は野村証券です。

副幹事はSMBC日興証券SBI証券、静銀ティーエム証券です。この中でネットから応募できる証券会社は、私も利用しているSMBC日興証券SBI証券です。

まとめ

JMSは財務健全性も高く、3Dプリンター事業という将来的にも期待ができる事業を営む、良い企業だと思います。こういった将来的に期待できる企業に先行投資して成長を見守るのも投資の醍醐味です。

私はSBI証券SMBC日興証券からJMSのIPOに参加予定ですが、JMSの上場日は他に2社の上場が予定されています。貧乏サラリーマンの私には、全てのIPOに参加する資金が無いので、色々と見極めて参加するIPOを決めるつもりです。

私の現段階の優先度は①エルテス②スタジオアタオ③JMSです。参考にして頂けたら幸いです。

上場後株価分析はこちら
JMCの上場後の株価の見通し ~安定して上昇すると予想~

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です