先日、ボブボルマンの手法について軽く触れました(専業トレーダーを目指すために私が勉強していること【おすすめ本】)が、今回はもう少し踏み込んでボルマン手法について書いていきたいと思います。
やや批判的な内容となりそうですが、その点はご了承下さい。
FX 5分足スキャルピング ──プライスアクションの基本と原則
Contents
25emaについて
ボルマンは「5分足スキャルピング」では25ema、ティックチャート本の方では20emaを使用しています。
彼はインジケーターに関しては25(20)ema以外必要ないと豪語しています。
しかし「そんなに25emaって大事なんですかね」と私は思うのです。
emaというのは、単純移動平均線(sma)に比べて直近の値動きを重視して表す、言ってみれば単純移動平均線の亜種なわけですが、個人的にはあんまり必要の無いものだと感じます。
というよりも、私自身がボルマンの影響を受けて25emaとにらめっこしてた時期があるのですが、正直コイツがなんの仕事をしているのか分からなかったです。今でもよく分からないです。
勿論それは私の実力不足もあるのかもしれません。あくまで個人の感想です。
決済について
ボルマンは決済に関して「20pips利確、10pips損切り」を推奨しています(ティックチャート本は10pips利確、10pips損切り)
ですが、私はこの記述に関しては自分の中で賛否両論あります。
メリットとしては、難しい事を考えずに、ゲームを単純にする効果が挙げられます。
利確損切りはどちらも大変難しいものなわけですが、ボルマンのような決済方法を用いる事により、とりあえずエントリーの優位性だけを考えて取引する事が出来ます。
デメリットとしては、完全にその時のボラティリティを無視している点ですね。
ボルマンはユーロドルを想定してこの決済を推奨していますが、欧州時間のユーロドルで10pips損切りはあまり現実的では無いです。少なくともスプレッドの高い海外業者でやれば、すり傷だらけになる事間違い無 しです。
エントリーポイントの疑問
ボルマンはシグナル足を次の足が抜いたところでエントリーをするそうですが、そんなに綺麗にシグナル足のすぐ上でエントリーなんて出来るのでしょうか。
まあ、指値を使えば出来るのでしょうけど、成り行き注文なら、まず無理だと思います。
「抜いた!」と思った瞬間にはもう価格が動いている事が大半です。
このあたりはアルゴリズム取引の影響もあるのかもしれません。
そもそも、本に対する疑問
ボルマンは実際のチャートを用いて解説していますが、エントリーした足の2本後ぐらいに反転している場合が結構あります(笑)
まあ、ボラティリティにもよるのでしょうけど、20pipsに到達したのか疑問なケースは結構ありましたし、そもそも20pipsも取れなさそうな局面でエントリーしているケースも見受けられました。
個人的には、この辺りもボルマンの毒かと思います。
それでもボルマンをおすすめする理由
以上のように、ボルマン手法にはいくつかの疑問点があり、私個人としては、ボルマン自身が現在この手法でマトモな利益を上げているのかどうかすらも、かなり怪しいとまで考えています。
ですが、ボルマン本は「初心者ならそもそも読まなきゃ始まらない」ぐらいの本であるという風に、評価もしています。以下にその理由を列記しておきます。
a.チャートリーディングの基礎。
となるようなヒントがボルマン本には沢山詰まっています。例えば、「ブル派(買い方)とベア派(売り方)の戦い」という視点は、他の本にはあまり書かれていないですが、この視点を持つ事こそがチャートリーディングの始まりとなります。
b.相場に対する警句
ボルマンは本の中で数多くの名言を残しています。それを読むだけでも価値があります。
c.非常に誠実
ボルマンの大きな特徴の一つに、「相場関係者とは思えないほどの誠実さ」が挙げられます(笑)
これは実際に本を読んで頂ければ分かると思います。勿論、日本人でも良心的に相場について語ってくれる方もいることにはいますが、有名人でも胡散臭い人がかなり多いですからね・・・
まとめ
- ボルマン本は非常に誠実で良い本ですが、25emaは邪魔になるだけでいらないんじゃないかと思います(笑)
- 利食いと損切りの幅を固定するのはメリットデメリット両方ありますが、相場観のレベルアップを目指すのならそこは裁量で行くべきなんじゃないかと思います。
- 「ボルマン流を完コピすれば勝てる」と思っていた時期が私にもありましたが、多分無理です。
まあ、ボルマンから如何にヒントをもらい、実際の相場に生かすのかが大事だと思います。
良いことも沢山書いてあるので、デイトレーダーを目指すのなら必読だと思います。私も時折読み返して、新しい発見が出来たらいいなと考えています。
FX 5分足スキャルピング ──プライスアクションの基本と原則
※投資おすすめ本は以下の記事もご参考に
⇒専業トレーダーを目指すために私が勉強していること【おすすめ本】
他の手法と組み合わせればより有効に機能するのでは?
追記です。続きを書いてみました。
⇒ボブボルマンの投資手法と組み合わせが有効だと思う手法について
個人的にはマルチタイムフレームをプラスアルファで取り入れるのがいいのでは?と思っています。参考になれば幸いです。
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