ここ最近投資家の間で「サーキットブレーカー」という言葉が流行っています。これは株式系の取引で用いられる相場用語の一つですが、これについて知っていて損はないと思います。
そこで今回はサーキットブレーカーとは何かについてと、最近のサーキットブレーカー事情、そして一番恐ろしい「セルフサーキットブレーカー」について解説をしていきます。
サーキットブレーカーとは何か?
サーキットブレーカーというのは、簡単に言えば「市場がパニックになっているため取引を一時または終日停止」する制度です。
例えば相場が大暴落をしている時、投資家のパニック的な行動で必要以上に売りが連鎖的に出て、株式市場が傷んでしまう恐れがあります。
実際、1987年に起きたブラックマンデーと呼ばれる大暴落ではNYダウが一日で22パーセントも下落をしました。
しかし、現在はサーキットブレーカーのおかげで、そのようなことは起きません。
20パーセント下落でサーキットブレーカー発動となり、取引は終日停止となります。7パーセントと13パーセント下落時には15分間だけ取引停止となります。
画像はダウ平均(現物)の五分足チャートですが、楕円のあたりがサーキットブレーカーが発動した時です。場が開いている時間にも関わらず、レートが一時ストップしていますよね。これがサーキットブレーカーです。
アメリカでサーキットブレーカー乱発!一体何が起きてるの?
ここ最近サーキットブレーカーという言葉がよくツイッターとかで出てきていますが、アメリカの株式と株価指数先物市場でこれが頻発しています。
ダウ先物の一時間足ですが、2日連続でサーキットブレーカーが発動しています。ちなみに2日目は一時的に上がりすぎたのでサーキットブレーカーが起きています。
先物はそういうシステムもあるみたいです。
そして現物が時間外の時に先物でサーキットブレーカー、場が始まってもサーキットブレーカー、みたいなことが米株で起きています。
なのでもう何回起きたか分からないくらい発動しちゃっています。実はアメリカでサーキットブレーカーが発生したのは今回のコロナショックが初めてであるため、今後基準が見直される可能性もありそうです。
実はセルフサーキットブレーカーの方が怖い?
今回の時のように荒れた相場では、サーキットブレーカーが発動するというのがここまでの話でしたが、実は市場のサーキットブレーカーなんかよりも遥かに恐ろしいものがあります。
業者による「セルフサーキットブレーカー」ですね。
言葉自体は今私が適当に作ったのですが、要はあまりにも注文が入りすぎて業者のサーバーがパンクすることです。
3月9日の超ショートカバーでドル円が急騰した時も、一部の業者で取引が出来ない状態となりました。
ここ最近、散発的にCFDや為替の取引でサーバーダウンが発生したことがツイッター等で報告されています。取引ができないと新規エントリーは勿論、損切りや利確もできません。ストップロスが引っかからなかった時の保証も、本当にしてくれるかは微妙なところです。
個人的には、サブ口座を作っておいて、メイン口座でポジションを持っている場合にサーバーダウンしてしまった時に、サブ口座で両建てしたりするのがいいと思います。両方死んじゃった場合はどうしようもありませんが・・・
それとサブ口座を作る際は似たような業者で作らない方がいいでしょう。
例えば、ヒロセ通商のサブにとJFXの口座を開設しても、恐らくなんの意味もないでしょう(笑)
まとめ
- サーキットブレーカーは株式・先物市場が過度な暴落(暴騰)を防ぐための機能で、一定の条件に達した時に、取引を一時停止、または中止にするものです。
- ここ最近、アメリカで一時停止レベルのサーキットブレーカーが頻発しています。これが今の相場がヤバすぎるということなのか、基準がちょっと甘すぎるだけなのかはなんとも言えませんが、今後もしばらくお目にかかる可能性が高いため、気をつけておきましょう。
- セルフサーキットブレーカーには要警戒です。最近ちょこちょこと起きているそうです。荒れた相場ではこういうことがよくあるため、サブ口座は作っておきたいところです。現在も、この相場のクライマックスでフラッシュクラッシュが起きてしまう可能性もありますし・・・
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