NYダウがついにやらかした・・・という出だしで今回の記事を書こうと思ったのですが、相変わらずのゾンビぶりを発揮していますね(笑)
前回、2019年は下落トレンドになると書きましたが(参考:【2019年相場予想】下落トレンドになる理由を挙げてみました。)果たしてどうか。
今回は、2018年12月後半から現在における株価の推移等を、いくつかのポイントを踏まえつつ、ざっとおさらいしておきましょう。
現在の株価はどんな感じ?
こちらはNYダウ(先物)の日足チャートです。
12月頃から坂を転げ落ちるように下落し、節目である23000ドルを一気に突破したわけですが、22000ドルを割った後に強烈なリバウンドが発生し、現在は23000ドル前半まで値を戻しています。
こちらは週足と月足です。
日足はともかくとして、週足月足ではまだ上げの余力がありそうにも見えます。
しかし月足を見ればよくわかるのですが、ボラティリティが明らかに大きくなり、これまでの上げ一辺倒な形ではない事も事実です。
ここから売り手と買い手の殴り合いが起きる可能性が高いですが、下抜ければ今度こそは大暴落が待っていそうです。
2019年の見通し 株価のこれまでと今後、ファンダメンタル編。
先程はテクニカル的な側面から見ていきましたが、次はファンダメンタル的な面から見ていきましょう。
今回の暴落の一番の原因として、FRBの利上げ推進があります。基本的に株は低金利時に買い、高金利時で売るものなわけですが、去年のパウエル議長が登場してからは、FRBは長らく続いた低金利路線をやめ、粛々と利上げを行なっています。
この明らかな路線変更が株価の売り圧力を高めていると言えるでしょう。
勿論中央銀行であるFRBは物価を調整するという一番の仕事があるので、別に利上げ自体に問題があるという訳ではないです。株の下落を恐れて低金利を放置している方が後々問題をこじれさせるでしょうから・・・
現在のアメリカの政策金利は2.5パーセント(上限)です。2015年のあたりでは0.25パーセント、2016年では大体0.5パーセント、去年の1月頃が1.5パーセントですから、大分上がってきています。
また、2019年以後についてですが、おおよそ3パーセント前後になるまでは利上げを行うとされています。
ちなみにリーマンショック時は5.25パーセント程です。参考までに。
※2019年1月3日にフラッシュクラッシュが起きました。
⇒2019年1月3日ドル円暴落フラッシュクラッシュの原因と今後の戦略
逆イールド&フラット化について
利上げと並行してマーケットを敏感にしているのは金利の逆イールドとフラット化現象です。
これは要するに、長期の金利と短期の金利に差がなくなったり、短期の金利が長期の金利より高くなったりする現象です。この明らかに不健全な現象は、景気後退のサインの一つとされています。
先程、アメリカの政策金利が2.5パーセントだと書きましたが、米10年債の金利は現在2.668パーセントと、限りなく接近しています(一時は2.5パーセント台まで落ちていました)
勿論、ついこの間までは10年債の金利が3パーセント以上あったように、10年債の金利はよく変動するので必ずしもここから逆イールドになる訳ではありませんが、この調子が続く(政策金利上げ、債券金利下げの構図)のなら、政策金利と10年債の逆イールドは時間の問題と言えるでしょう。
また、アメリカの2年債と5年債は既に逆イールド化を一時達成(?)しています。
まとめ
- アメリカの株価はFRBの利上げ推進が一番の材料となり暴落していますが、現在はリバウンドが入っており、ここからは難しい相場がしばらく続きそうです。
- FRBは3パーセントあたりを目標に利上げをしています。現在の相場はそれを踏まえた動きをしていることを念頭に置くといいのではないでしょうか。
- 10年債と政策金利の逆イールド化は目前に迫っています。歴史的には、逆イールド化から直ぐに株価が暴落するわけではないとされていますが、インターネットの発達した現代ではどうでしょうか。市場心理が悪化するスピードは間違いなく早まるのではないかと私は考えています。
日本にしろアメリカにしろ欧州にしろ、今から株を買うのは塩漬けリスクが高くなりすぎるのでやめといた方がいいのではないかと思います。
まあプロフェッショナルの相場師なら、現物で株を買いつつ先物でヘッジしたりするのかもしれませんが、素人の私にはやる理由がよく分からないです。
それと先物やcfdを空売りする時は、よく気をつけておかないと鬼リバで担がれます。
とにかく難しい相場になりそうなので資金管理等は徹底してやらないといけないですね(これは自戒です)
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