外国株投資入門②Amazone株を買う方法 ~アマゾン株が上場するNASDAQってどんな市場?~

前回外国株投資入門①アップル株の買い方の記事に続き、今回はAmazone株についてです。

世界の最先端を行く成長企業、大企業を買える外国株投資。歴史ある企業が上場するニューヨーク証券取引所がある一方で、ベンチャー企業が多数顔を揃える新興市場のNASDAQがあります。まずは本則市場とはどのような違いがあるのか、紹介します。

日本のJASDAQ市場はNASDAQをお手本にして出来た

NASDAQとは、全米証券業協会が運営する株価自動通知システムの略称です。設立は1971年で、45年の歴史があります。かつては店頭公開株と呼ばれていたもので、ニューヨーク株価に関するニュース映像に出てくるような立会場はなく、証券会社の店頭のみで取引されるためそう呼ばれていました。

本則市場の上場基準に満たないようなベンチャー企業でも容易に株式公開できるため、ハイテク系の新興企業が続々とNASDAQに上場するようになりました。上場企業数は、2015年5月末時点で2,803社と、ニューヨーク証券取引所の2,458社を上回るほどに成長しています。あまり話題になりませんが、日本企業も任天堂、日産自動車、三井物産、三菱電機など数社がNASDAQに上場しています。

このNASDAQの大成功にならえとばかりに日本でも2000年に「ナスダック・ジャパン」が誕生しましたが、やがて提携を解消し、現在ではJASDAQという名称で市場が継続されています。

米国と日本の主要株価指数は以下のように対比できます。

  • ニューヨークダウ工業株30種平均(ニューヨークダウ)→日経225種平均株価(日経平均)
  • ニューヨーク証券取引所総合株価(NYSE総合株価)→東証株価指数(TOPIX)
  • NASDAQ総合株価指数→日経JASDAQ平均

NASDAQが取引高世界第3位の規模に拡大した現在では、本則市場との明確な垣根は無くなりつつありますが、大雑把な投資対象としては、安定運用を目指すならニューヨーク証券取引所上場の大企業を、将来大化けするような夢のある銘柄の発掘を目指すならNASDAQ市場でと分けることができます。

適正株価下回るアマゾンは今が投資チャンス?

では、NASDAQを代表する人気銘柄のアマゾン・ドットコム(AMZN)の株価の見通しを見てみましょう。

Amazone カブカ
「アマゾン・ドットコム(AMZN)」チャート(出典:SBI証券)

アマゾンは日本でもヤフー、楽天と並び通販御三家として激しいシェア争いを繰り広げています。

ヤフーは日本法人が東証に上場しているので、日本株として買うことができますが、アマゾンジャパンは非上場のため、米国市場で購入するしかありません。NASDAQ銘柄はひと昔前なら購入にはかなり手間がかかりましたが、現在では電子取引のシステム向上により簡単に投資することができます。まさに金融国際化の恩恵といえるでしょう。

株価はニューヨークダウの急落と歩調を合わせるように500ドル割れまで下落し、現在出直りから軽いゴールデンクロスが示現しています。

同社のアナリストレポートでは適正株価は700ドルとされ、現在の579.87ドル(2016年3月28日終値)という水準は安値圏といえます。通販は地域や国を選ばず業績の拡大が可能なだけに、今後も成長が見込まれます。さらに通販事業以外にもアプリ開発支援や音楽配信、電子書籍端末の「キンドル」を展開するなど、新規事業にも期待が持てるだけに、アマゾンは面白い投資先であることは間違いありません。

ただし配当金が無配である点がデメリットとなります。マイクロソフト配当利回り2.69%、アップル同1.98%(直近の数値)に比べると配当面の魅力はありません。それでも両社より株価が高い点にこそアマゾンの将来性が評価されていると考えることができます。

アマゾン株はSBI証券のほか、マネックス証券で購入可能です。

外国株投資入門①アップル株を買う方法にSBI証券での購入方法を掲載していますので、ご参照ください。

外国株投資の豆知識② 決済方法について

外国株を買い付ける場合は、外貨建てと円貨建ての2つの決済方法があります。取引の入力項目でどちらにするか選択しなければなりませんが、円貨建ての方が簡単に発注できます。外貨建てにするにはいったん為替取引を行なったうえで買い付け余力に反映されるため、手間がかかります。円貨建てなら通常日本株を買う時と同様の買い付け余力で取引できますので、わかりやすいというメリットがあります。

なお、為替取引をせず外貨建てを選択した場合は「買い付け余力不足」のコメントが出てエラーとなりますので、自動的に決済させられる心配はありません。

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