外貨建てMMFの税金、信託報酬、分配金はどうなってるの?

高利回りで、積み立てもできることから資産形成に役立つ外貨建てMMFですが、気になるのが税金や信託報酬がいくらかかるかです。また、分配金はいつ受け取ることができるのでしょうか。ここでは、その3点について具体的に解説します。

外貨建てMMFの税金は株式と同じ

外貨建てMMFの税金は2種類あり、課税と非課税に分かれています。

まず分配金は源泉分離課税によって課税されます。税率は株式売却益と同じ20.315%(復興特別所得税を含む)です。証券会社が分配金から天引きで納税するので、確定申告する必要がなく便利です。

また、NISA(小額投資非課税制度)も利用可能です。分配金受け取り方法をNISAに設定しておけば、年間120万円の非課税枠内であれば税金はかかりません。120万円を超えた場合は、超過分のみ課税となります。

もう一つの為替差益が出た場合の所得税に関しては非課税となっています。これは投資信託自体が外国籍のため、課税の対象外だからです。

信託報酬はどれくらいかかるのか

次に信託報酬ですが、一律ではなくそれぞれのファンドによって違います。保有するファンドの毎日の運用総資産から日割り計算で算出した金額が天引きされます。SBI証券の例で見てみましょう。

ドル系の「ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド」の信託報酬は年率で0.91%が上限となっています。運用可能通貨は米ドル、豪ドル、カナダドル、ニュージーランドドルの4通貨です。

このファンドを、米ドルで1万通貨(115万円、為替レートが1ドル115円)保有した場合の信託報酬の計算は次のようになります。

1,150,000円×0.91%=10,465円、1日当たり10,465÷365=約28円

つまり、毎日28円ほどの金額が保有額から差し引かれていることになります。したがって信託報酬を別に支払う必要はありません。発表されている利回りは、すでに信託報酬が差し引かれているものですので、通常は意識することがないコストといえます。

分配金は毎月元本に組み入れで福利効果発揮

一方、収入である分配金ですが、こちらは毎月末に支払われ、自動的に再投資されたうえで元本に組み入れられます。次月以降はその増加分にも金利が付き、複利効果で実際の手取りはさらに多くなります。

最終利回り4%超の南アランドとトルコリラは魅力

では最後に、高金利の南アフリカランドとトルコリラを、NISA預かりにせず課税された場合の最終利回りを見てみます。

・1万通貨単位の金利収入と手数料、税金の例(2017年1月3日現在)

南アフリカランド 金利6.63%、手数料25銭、為替レート1ランド8.5円、運用期間5年

85,000円×6.63%×5=28,175円(金利収入)、1万×25銭×2=5,000円(往復手数料)→手取り収入23,175円(年利換算5.45%)

税金23,175×20.315%=4,708円、23,175円-4,708円=18,467円(年利換算4.35%)

トルコリラ 金利7.70% 手数料2円、為替レート1トルコリラ32円、運用期間5年

320,000円×7.7%×5=123,200円(同)、1万×2円×2(同)=40,000円→手取り収入83,200円(年利換算5.2%)

税金83,200円×20.315%=16,902円、83,200円-16,902円=66,298円(年利換算4.14%)

課税された場合は5%を割り込むものの、それでも年利4%以上を確保できることで、やはりかなり有利な商品といって良いでしょう。

参考までに銀行の5年物定期預金にトルコリラの例と同じ320,000円を預けた場合の手取り収入は、約160円(三菱東京UFJ銀行、金利0.01%で計算)ですので、比較にならない水準といえます。

ただ、上記は為替変動が無いと仮定した場合の例ですので、円高に振れれば手取り収入は減りますが、少なくともマイナスになる心配はなさそうです。

NISAは株式で運用したいので、外貨建てMMFは課税で良いという方にはポートフォリオに組み込む価値大と考えられます。

投資はバランスの良いポートフォリオを組むことが肝要。株式で攻め、外貨建てMMFで手堅く増やす。そんなポートフォリオの充実にピタリの商品が外貨建てMMFなのです。

↓外貨建てMMFの利回りなど詳細はこちらをご参照ください。

積み立てもできる外貨建てMMFの魅力を徹底分析!

外貨建てMMFおすすめの証券会社はこちら
外貨建てMMFにおすすめの証券会社と商品を徹底解説!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です