今回は「米国株を取引するのに、CFDと現物ではどちらがコスト的にお得?」というテーマで記事を書いていこうと思います。
しかし、あらかじめ言っておきたいのは、どちらも一長一短であり、必ずしもどちらかが優れているという訳ではないということです。各自のスタイル次第といってもいいかもしれません。
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現物とcfd、個人的な色分け。
個人的には、現物での株取引は「投資、あるいは資産運用」で、CFDの方は「投機」という風に考えています。
理由としては、CFDは下落局面での売りと、レバレッジをかけて取引を行うのが簡単な事が挙げられます。
ですからCFDの方は元手の資金が少なくて済みますし、相場の局面に合わせて柔軟な取引がやりやすいと言えるでしょう。
現物の手数料とCFDのスプレッドについて
米国株を現物で取引する際には、当然手数料が必要になりますが、CFDの場合は手数料が無く、その分スプレッドという形で証券会社にマージンを払う事になります。
現物取引は購入額が多ければ手数料は割安になる
そしてここからが大事なのですが、現物取引での手数料は基本的に「購入額が大きければ大きいほど割安になる」のです。何故なら証券会社の提示する手数料には上限があるからです。手数料の上限は証券会社にもよりますが、恐らく最安のサクソバンク証券で15ドルです。
また、当然逆もしかりで、購入額が少ないと手数料が割高になります。
手数料には下限もあるので(サクソバンク証券は5ドル)少量の取引ですと、少し苦しいことになりそうです。
CFDは購入額の多さは関係ない
そしてCFDの場合はコストがスプレッドという形式です。
これはfxの取引を想像していただくと分かりやすいのですが、「購入額が大きかろうと少なかろうと割高割安は無い」という事になります。大きい額を買えばその分スプレッドの金額は大きくなるという訳です。
ここから分かるのは、手数料が割安になる程大きな額を買うのであれば現物株、逆に少量の取引で手数料制にすると割高になるのなら、CFDを取引する方が良いのではないか、ということです。
しかし、後者の場合、実際は銘柄によってCFDのスプレッドが違ったりもするので、その都度よく検討をする必要があります。一概には言えないです。
CFDのオーバーナイト金利。
CFDで米国株を購入すると、1日ごとにオーバーナイト金利と呼ばれるものを取られます。
オーバーナイト金利の理屈は少しややこしいのですが、日本人は日本円を使って米ドルを調達して米国株を購入しなければならないため、日本円と米ドルとの金利差を払わされる、という感じです。
fxのスワップポイントとほぼ同じですかね。
そのため売りの場合は逆に、毎日オーバーナイト金利を受け取る事が出来ます。
また、fxでのスワップポイントと同様に、オーバーナイト金利での支払いと受け取りに証券会社のマージンが絡んでいるため、買いだと結構痛いかもしれません。
と、言うことは・・・買いなら現物株、空売りならCFD
買いなら現物株、売りならCFDと言えるかもしれません。勿論レバレッジをかけて大量購入したい場合は別ですが。
私はやったことが無いですし、今後もやることはないでしょうが、現物株を購入しておいて、株価が怪しくなったり変なニュースが出てきた際にCFDで売りポジションを持って両建て、なんて使い方もありかもしれません。
しかし、下手にやれば単なる股裂きになる可能性大ですので、私はオススメしません。それは相場師がやる事ですから・・・
まとめ
- 現物での米国株取引は「投資」でありCFDは「投機」と言えるでしょう。特にCFDでの長期買いはオーバーナイト金利でチクチク行かれるのでオススメしません。やるならデイトレードまたは短期スイングでしょう。
- 現物株は購入額が多ければ多いほど、手数料が割安になります。
- 下落局面ならCFD一択だと思います。こっちは長期で持っても大丈夫かもしれません。
- 「どちらの方がコスパがいいか?」というのは一概には言えませんが、単純に手数料だけの問題なら、全体的に現物が有利かと思います。
CFD投資の魅力はコストよりも、レバレッジや手軽さにあるというのが個人的な感想です。
fxのトレードと同じような感覚で取引出来るのが嬉しいですよね。
どっしりとしたスタイルで、例えば「インフレ対策に株を買う」みたいな方は現物がいいかと思います。
まあ、元手は沢山必要になりますが。
それと配当に関してはCFDの場合でも受け取る事が出来ます。しかし先述のオーバーナイト金利があるので、配当目当ての投資としては魅力が薄いと言えるのではないでしょうか。
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