世紀のIPO評価分析 ~2018年一発目から初値高騰期待銘柄~

今年の一発目のIPOはプラスチック製品の原料を流し込むランナーレスシステムの国内最大規模のメーカー 世紀(6234)です!今回世紀は東証マザーズに上場します。

想定価格は5190円

BB期間は2018年1月23日から1月29日

仮条件は1月22日

公開価格は1月30日

上場日は2月8日です。

仮条件や追加情報は日本取引所グループのホームページから確認できます。

今年もIPOが始まってしまいましたね。

皆さん今年もIPOブログをよろしくお願いします。

今年の一発目のIPOはランナーレスシステム国内最大手の世紀です。

ランナーレスシステムはプラスチック製品を作る際に重要なシステムで多くの業種で活用されており事業の安定性は高いです。

創業が昭和29年で業績も安定傾向にあり新興企業の多いマザーズというよりも安定企業が多いジャスラック寄りの企業じゃないかな?と思いました。

日本らしい技術企業ですね。

IPO案件として見ると売り出し規模が大き目で設定金額が高めなのが気になりますが超強気相場の追い風を受けて手堅くリターンを期待できそうです。

また、例年新年一発目のIPOは初値が爆発的する傾向にあるので、もしかすると思いもよらないような高いリターンを得られる可能性もあります。

そこで、今回のおすすめ指数は90です。

積極的な参加をオススメします。

それでは世紀のIPO情報を解説していきます。

是非、貴方のIPOの参加の是非に役立てて下さい。

世紀の事業内容

「射出成型合理化機器『ランナーレスシステム』の製造販売」と有価証券報告書に記載されています。

世紀の事業の中核となるランナーレスシステムとは、プラスチック製品を作る際に溶けたプラスチック材料を製品の型に流し込むランナーと呼ばれる溝を排除するシステムのことです。

ランナーを排除することで製品に製造時にできる余分な部分を無くし除去の手間も材料の無駄も省けます。

このランナーレスシステムは大量生産製品の製造に大きな力を発揮し自動車からコップまでプラスチックを原料とする幅広い製品に利用されています。

世紀では親会社のKISCOと協力して日本・アジア・アメリカ・ドイツに直系の営業支店を整備、その他の国でも代理店契約を結んだ営業支店を整備しておりグローバルに事業展開を行なっています。

また、世紀では自社内でランナーレスシステムの研究・生産・設計を行っており高いレベルの製品の製造、高い技術の維持、技術の向上に力を入れています。

まとめると世紀は世界的なランナーレスシステムを手掛けるメーカーとしてグローバル展開している老舗企業だと言えます。

世紀の財務情報

売上

2013年3月 単体 2,209,000,000円
2014年3月 単体 2,403,000,000円
2015年3月 単体 2,723,000,000円
2016年3月 単体 2,570,000,000円
連結 2,930,000,000円
2017年3月 単体 2,845,000,000円
連結 3,115,000,000円
2017年9月 連結 1,832,000,000円

経常利益

2013年3月 単体 247,000,000円
2014年3月 単体 369,000,000円
2015年3月 単体 435,000,000円
2016年3月 単体 547,000,000円
連結 564,000,000円
2017年3月 単体 529,000,000円
連結 520,000,000円
2017年9月 連結 369,000,000円

純利益

2013年3月 単体 133,000,000円
2014年3月 単体 61,000,000円
2015年3月 単体 306,000,000円
2016年3月 単体 352,000,000円
連結 361,000,000円
2017年3月 単体 343,000,000円
連結 338,000,000円
2017年9月 連結 247,000,000円

年々売上を着実に伸ばしており利益面も黒字が定着しています。自己資本比率も6割を超えていて安心感があり財務諸表から不安な点は見当たりません。

日本取引所グループに公開されている世紀の有価証券報告書

世紀のIPOは買いなのか?見送りなのか?

世紀のIPOは買いです。

今回の世紀の案件はニッチな事業を営む玄人向けの案件で通常それほど初値は期待できないですが、現在の日本市場は超強気に推移しており率直に言って新規でIPOされれば余程の厳しい案件でなければ初値は充分期待できます。

今回の世紀は売り出し規模は大きいですがランナーレスシステムの国内最大手メーカーでありロックアップも良好であることから手堅くリターンを上げられると考えられます。

参加して良いでしょう。

買い要因

  • ロックアップ◯
  • 今年最初のIPO
  • ランナーレスの国内最大手メーカー

見送り要因

  • 売り出し規模中規模

世紀の関連銘柄

世紀の最大の関連銘柄は上場企業ではありませんが親会社で最大の大株主であるKISCO株式会社です。

KISCOは知る人ぞ知る大手卸売商社で自社グループ内に数々のメーカーを囲い込んで、その製品を一手に卸売る営業手法を取っています。

世紀は元々は三井物産の子会社でしが、数年前にKISCOに買収されてからは、ほぼ全ての製品をKISCOを通して販売しています。その為、世紀は良くも悪くもKISCOの営業戦略に大きな影響を受ける関係にあり世紀を語る上でKISCOの存在を離して考えることはできないでしょう。

ただ、当然ながら世紀はプラスチック製品の原料を流し込むランナーレスシステムを製造しているので景気が悪化すると業績が悪化する傾向があり、世紀の株価は景気の影響を受けると考えられます。

世紀の初値予想は?

世紀の初値は相場の勢いに乗って上昇し公開価格から+20%辺りになると予想します。

仮に公開価格が想定価格の5190円に決まったとしたら、初値は6228円辺りになるでしょう。

今年最初のIPOとなるのでお祭り相場になる可能性もあり、思いもよらぬ高値をつけるかもしれません。

また、想定価格が高めに設定されているので、上昇率の割には値幅が大きく変動し高いリターンが期待できるでしょう。

セカンダリーが狙えるか?

世紀の案件でセカンダリーは難しいでしょう。

世紀は昭和29年から創業している国内最大手ランナーレスシステムメーカーで安定感は抜群ですが、既に創業から数十年が経っており、ここから爆発的な業績の拡大は難しく将来的な株価の上昇を期待するセカンダリー狙いでの投資対象としては向いていません。

セカンダリーを狙うのなら別の銘柄を探した方が良いでしょう。

主幹事情報

世紀のIPO主幹事は野村証券です。

副幹事はみずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、岡三証券、岡三オンライン証券、SMBC日興証券、極東証券です。

今回のIPOでは、みずほ証券岡三オンライン証券SMBC日興証券からネット応募することができます。

今回の参加オススメ証券会社は、開設口座数が比較的少なくIPOを公平な抽選システムで配分してくれる岡三オンライン証券です。

参考:岡三オンライン証券はIPOに当選したいなら狙い目の証券会社2

まとめ

今回の世紀の案件は相場の追い風を受けてリターンが期待できる良案件です。

参加をオススメします。

今回私はSMBC日興証券岡三オンライン証券の2社から応募します。自分のできる範囲で積極的に参加して当選を狙っていきます!

今回上場する世紀のような支配的な親会社を持つ企業は親会社の意向で積極的に配当を払い出すケースがあります。

世紀は国内最大手のランナーレスシステムを製造するメーカーで抜群の安定感を持っていますので、仮に積極的に配当を払い出すのなら、私は配当を期待した長期投資の対象としてポートフォリオに加えようと考えています。