エル・ティー・エスのIPO評価分析

先進技術と企業を結びつけるありそうでなかった、ITコンサルティング事業を展開しているエル・ティー・エス(6560)が東証マザーズに上場することが決まりました。

想定価格は630円

BB期間は2017年11月29日から12月5日

仮条件は11月27日

公開価格は12月6日

上場日は12月14日です。

仮条件や追加情報は日本取引所グループのホームページから確認できます。

日々新聞やニュースではAI・ロボット・lot・ビックデータ・ITCといった様々な先進技術が報道されていますが、なかなか自社内に取り込むことは難しいと感じている企業は多いのではないでしょうか?

今回上場するエル・ティー・エスは、そんな企業に対して既存の事業に活用できる先進技術を紹介・導入して事業の効率化を図るコンサルティングを行っている企業です。

先進技術を活用した良い所に目をつけた事業ですね。

この分野はきっとこれから伸びていきますよ!

IPO案件として見ても、エル・ティー・エスは魅力的な案件です。

事業は将来性は抜群、売り出し規模も小規模、ロックアップも大株主に満遍なく掛かっています。

想定価格が630円と低いので、想定価格に引っ張られて1単元辺りの利益も低くなるのが難点ですが入手できれば利益は硬い案件です。

積極的な参加をオススメします。

利益幅が低いので、今回のおすすめ指数は、ちょっと低めに75です。

それでは、次項ではエル・ティー・エスのIPO情報を解説していきます。

是非、貴方のIPOの参加の是非に役立てて下さい。

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エル・ティー・エスの事業内容

エル・ティー・エスの事業内容は

「RPA・AI・ビジネスプロセス可視化などを活用し、企業変革と働き方改革を推進するプロフェッショナルサービスの提供および企業のIT人材不足を解消するマッチングプラットフォーム『アサインナビ』の提供」

と有価証券報告書に記載されています。

エル・ティー・エスは顧客の抱える経営問題に対して、lot・AI・ロボット・ITCといった先進技術を活用して問題解決を図るコンサルティングを主要事業としています。

多くの場合、顧客の抱える経営課題は実際に現場に赴いて見なければ本当の問題点を見極められないのでエル・ティー・エスでは、コンサルティング前に実際に現場に入り見極めた上で提案に進んでいるそうです。

また、自社でコンサルティングを主導するだけで無く、先進技術を提供している企業と、経営課題を抱える企業をマッチングするアサインナビというサービスを提供しており、取引先・顧客双方の主導でのビジネス展開が行えるような形を取っています。

要約すると、エル・ティー・エスは先進技術の提供元、提供先の橋渡しとなる企業ということです。

エル・ティー・エスの財務情報

売上

2012年12月 単体 931,025,000円
2013年12月 単体 1,378,906,000円
2014年12月 単体 1,474,524,000円
2015年12月 単体 1,866,790,000円
連結 1,898,212,000円
2016年12月 単体 1,871,529,000円
連結 1,976,205,000円
2017年9月 連結 1,752,682,000円

経常利益

2012年12月 単体 72,672,000円
2013年12月 単体 175,294,000円
2014年12月 単体 138,889,000円
2015年12月 単体 248,682,000円
連結 101,164,000円
2016年12月 単体 110,806,000円
連結 11,031,000円
2017年9月 連結 149,828,000円

純利益

2012年12月 単体 72,142,000円
2013年12月 単体 190,163,000円
2014年12月 単体 81,185,000円
2015年12月 単体 18,818,000円
連結 62,910,000円
2016年12月 単体 △144,298,000円
連結 △143,924,000円
2017年9月 連結 99,981,000円

売上は拡大傾向が継続していますが利益面では変動が激しいですね。

特に昨年度の赤字が気になると思いますが、これは上場に際して財務を整理したからだと考えられます。

現状、エル・ティー・エスの自己資本比率は5割を超えており財務健全性は高いです。

特段不安になるような点は財務諸表からは見当たりません。

⇒日本取引所グループに公開されているエル・ティー・エスの有価証券報告書

エル・ティー・エスのIPOは買いなのか?見送りなのか?

エル・ティー・エスのIPOは買いです。

先進技術を中心に事業展開を行っているので、将来性も市場の人気度も高いです。

更に、売り出し規模は小規模で大株主にしっかりとロックアップが設定されています。1つ残念なのは想定価格が低いので獲得できる利益が低い事です。

他に高い利益が期待できる案件があるのなら、別案件に資金を投入した方が良いかもしれないですね。まず、公開価格を割り込むことは無い案件ですので積極的に参加して大丈夫です。

買い要因

  • 将来性◎
  • IPOの人気業種
  • ロックアップ◯
  • 売り出し規模は小規模

見送り要因

  • 利益幅が低い

エル・ティー・エスの関連銘柄

エル・ティー・エスの関連銘柄は、大手印刷事業グループDIC(4631)と、日本を代表する住宅設備企業LIXIL グループ(5938)の2社です。

この2社はエル・ティー・エスの主要顧客であり、両社の業績はエル・ティー・エスの株価に大きな影響を与えます。

エル・ティー・エスの初値予想は?

エル・ティー・エスは先進技術という事業性から将来性・市場の人気を集めると予想できると共に需給関係も良好ですので初値は公開価格+100%辺りになると予想します。

仮に公開価格が想定価格の630円に決まったとしたら、初値は1260円辺りになるでしょう。

セカンダリーが狙えるか?

エル・ティー・エスの案件はセカンダリーが狙えます。

私は今後日本では大企業のみならず中小企業も含めて先進技術の導入は生き残りに必須だと考えています。

そして、今後エル・ティー・エスの事業の必要性は高まることでしょう。

将来的な事業の拡大が期待できるので、将来の株価上昇を期待して今のうちにセカンダリー目的で保有しておくのはアリです。

主幹事情報

エル・ティー・エスのIPO主幹事は大和証券です。

副幹事は大和証券、SBI証券、SMBC日興証券、岩井コスモ証券、マネックス証券、いちよし証券、エース証券、藍澤証券です。

今回のIPOでは、大和証券SBI証券SMBC日興証券岩井コスモ証券マネックス証券の五社からネット応募することができます。

この中で今回の参加オススメ証券会社は、公平な抽選が行われて主幹事でもある大和証券と、口座数が少なく公平な抽選システムを採っている岩井コスモ証券岩井コスモ証券とマネックス証券です。

それと、IPOの案件に参加するとIPOチャレンジポイントが貯まっていくSBI証券からも余裕があれば参加しておきましょう。

まとめ

事業に先進技術が全く絡んでいないのに、なんだかんだとこじつけて先進技術のワードを有価証券報告書にねじ込んできている企業とは異なり、今回上場するエル・ティー・エスは正真正銘先進技術を事業の中心に据えた企業です。

事業性も面白く今後の事業展開が楽しみな企業です。セカンダリーで狙うのも良いでしょう。

私は大和証券SMBC日興証券SBI証券の3社から参加します。

余りにもIPOに当たらないので、今後は大和証券にも資金を投入して当選を狙っていきます。

無理のない範囲で資金を活用していきます!