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BOEの利上げ発言今度こそ本当か?【英国利上げのポンド円為替への影響について】

昨年6月のワールドカップサッカーがはじまるタイミングに突如として利上げを口にし、その後急激にトーンダウンしてしまったBOE(イングランド銀行)のカーニー総裁が、またしても利上げを口にして市場の注目が集まっています。

確かに中央銀行の総裁というのは自国の金融政策のために市場にを欺くのは当たり前とされていますから、嘘つきと言われようとなんら気にしないというのが基本的なスタンスですが、為替相場で要人発言にあわせて売買している人間にとってはそう簡単に承服できない内容であり、今回は本当についていっていいのかどうか判断が迷うところとなっています。昨年大損をつかまされたトレーダーはとくにこの嘘つき総裁の発言に乗るのに気乗りがしないはずで、果たして本当に年末ぐらいまでに利上げが行われることになるのかどうかが注目される状況です。

GDP成長率と失業率低下、給与の上昇などが支え

確かに欧州圏の中にあっては、ドイツを除けばイギリスはかなり景気の状況がいいのは間違いありません。GDPの規模でいえばフランスを抜いて世界第5位を維持するようになっていますし、その成長率は欧州圏の中でもドイツに次ぐ状況を維持しているところが目だつポイントとなっています。

また民間を中心として賃金の上昇率が非常に高くなっており、これが個人消費を押し上げる要素になっているのです。さらに米国並みとまではいかないもの7%台以下をキープし始めた失業率も大きな支えとなり始めているといえます。しかしこれだけの状況で米国を差し置いて世界の先進国でいち早く利上げに踏み切れるのかどうかは依然不透明と言わざるを得ない状況です。

2015年8月のBOE理事会には利上げ投票する委員も登場か?

注目されるのは8月のBOE理事会でこのタイミングから利上げを主張するタカ派が登場するのではないかとの注目も集まっています。つまり噂でポンドが上昇するお膳立てがかなりしっかりでき始めているということは言えそうで、ポンド買いを再度しかけてみるかどうかの判断が問われることになりそうです。とくに米国の利上げが行われても年末にアリバイ的に実施される可能性が高まっており、これとのコントラストでポンド買いというのはありえる話です。

ポンド円は乱高下しやすいので一定の利益がでたら利益確保が基本

ポンド円というのは皆さんご存知のように完全な架空のクロス円通貨であり、ポンド円での実需と言うものは発生しないのが基本となります。たとえば最近話題になって日経新聞のFT買収は1600億円キャッシュで行うことになるようですが、ドル円とポンドドルの組み合わせで購入することは間違いなく、ポンド円が引きづられることは間違いありませんが、直接ポンド円での調達にはならないのが実情です。

またユーロポンドはもっとも実需の多い通貨ペアとなりますが、貿易額でいえばイギリスはユーロ圏に対して常に赤字をかかえおり、実需では月末にかならずユーロ買いがでるというなかなか微妙な通貨でもあるのです。

ポンドはとにかく大きく動くというその通貨の性格上動き始めた方向に順張りでついていくことが必要になりますが、上下の動きが激しいだけによほど安いところでポジションを持たない限り、買ったまま長くホールドしておくのが非常にリスクの高い通貨でもあるのです。グリップ力が弱くてあまり早く手放してしまっては利益にはなりませんが、かといって妙に自信をもって臨んでいると結構大きくやられることになり、プロのトレーダーでも痛い経験をすることの多い通貨であることは、あらかじめ理解したうえで売買に参加していくことが必要となりそうです。

ドル円が膠着して下値で買ってもたいして動かない時期だけにこうした大きく跳ねる通貨ペアは魅力的ですが、昨年もすっかり利上げかと思ったあとにすっかり立ち消えになっているだけに迂闊に信用しきることもできないのが正直なところといえます。

参考サイト:ポンド円(GBP/JPY)のFXにおすすめのFX会社