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日経平均2万円の到達は必至?その後の暴落の可能性【株価と為替の今後の見通し】

3月期末まで残すところあと1週間程度ということで日経平均は配当権利を確保するため、どうやら26日までは順調にその値を上げそうで2万円までもう本当に手の届くところまできているといえます。

しかしこの高値で個人投資家はなかなか高くなってからは買い進めない相場状況の中にあって、今国内の株は一体だれが買っているのでしょうか?一説にはGPIFをはじめとする年金関連が買っているなどとまことしやかに言われてきましたが、東証が発表している投資主体別売買動向を時系列的に丹念に見ると必ずしもそうではないことがわかります。

購入の主体はヘッジファンドで、しかも先物主導

1月には現物と先物で計6818億円の大幅買い越しを行った信託銀行の年金勘定は、二月に入ってからは急激にその買いを逓減し、3月第一週には34億円の売りこしを行っています。つまりGPIFをはじめとする年金勢は安いところでは買いを入れていますが、PKOと称して高いところでは株を買い入れてはいないことがわかります。

それでは買いを入れているのは誰かということになりますが、1月に現物、先物を含めて2兆円に迫るボリュームを売った外人の投機筋が、予想外の日銀とGPIFの買いに驚いて2月の後半から先物9割、現物1割程度の比率でほぼ1月と同額の2兆円を買い、3月に入ってもその流れを止めずに買いあがっているのが今の相場状況につながっているといえます。

したがって、どこかのタイミングで必ず売りに回ることはほぼ間違いなく、このままでいけば2万円をつけるところまではそのまま買い進みそうな気配となっているのです。

なぜ為替はついていかないのか?

これも大きな疑問を持たれている方が多いと思いますが、2013年のアベノミクススタート時には日本円で資金調達をした外人投機筋は株を買い上げ、平行して円安になることを想定してアルゴリズムがほぼ自動で連動しながら為替も買い上げてドル円の円安にヘッジをかけていたのです。

しかし今の120円超の段階ではこれ以上一方向にするするあがらないと見ているのか、株の先物を買っても連動して為替を買わなくなっていることが最大の非連動要因ということができます。また先物主導で典型的なデリバティブの手法を行っている関係もあり比較的短期間に販売売買に回る可能性が高くなってきているのです。

日経平均2万円の先に何がある?

こうしたことから、この先問題になるのはいつ大幅に下げ始めるかということです。先物で吊り上げている日経平均ですから、先物主導で下げ始めれば1000円以上の下落はわけない状況となることは言うまでありません。ひとつは2万円をつけた直後のやれやれ売りとなる可能性がありますが、ドルベースの株価を現状の165ドルベースから180ドルレベルまで買いさえることも考えられます。

外人勢にとっては2万円は切りのいいレベルではないというのがその理由になります。ただし、5月にはヘッジファンドの決算が控えていますから45日ルールの適用を考えると統一地方選挙後あたりがもっとも危なくなる可能性もでてきています。

米国の利上げが決定的になれば株式の下げは間違いなく加速

2004年における米国の利上げ前後での日経平均の下げが今回も同じように起きるかどうかは不明ですが、7%から8%程度の下落実績を考えれば、1400円から1600円以上の下落に直面する可能性が高くなっていることは間違いない状況といえます。

参考:米国FRB利上げを2004年の酷似ケースから占ってみる【株価、為替への影響】

嫌なのは、上げにはついていかない為替も、こうした下げの局面では付き合って一緒に下げる可能性があることです。もはや2万円乗せは市場がそこまでやらないと納得しないところまで来ている感がありますが、一番心配なのはその後といえそうです。これまで9週陽線が立ってプラスのまま継続してきた相場だけに調整局面の大きさが気になるところです。