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サンタクロース・ラリーで相場はどう動く?

例年、米国の相場は11月末の感謝祭が終わるとクリスマスが終了するまではほとんど取引が閑散とするのが一般的です。儲かったヘッジファンドのスタッフは早々と休暇に入りますし、取引参加者は限定的となる閑散相場がスタートする時期となるわけです。

そしてクリスマス後から1月にかけては投資関連企業も新年度を迎えることから、逆にこの時期は株価が上昇するのがアノマリーとなっており、金融関係者はこうした市場の状況のことをサンタクロース・ラリーなどと呼んでいるのです。日本ではあまりこうした状況は意識されていませんが、米国の証券市場はかなりこうした相場状況が鮮明となります。

一方12月中は個人投資家が株の処分売りをすることも多いため、参加者が少ないなかで売りも出やすくなるのがこの時期のもうひとつの特徴となっているのです。したがって、12月前半は売りに押され、クリスマス以降急激に買い意欲が高まって相場が上昇するのがこの時期の典型的な市場の動きとなり、為替も少なからず影響を受けることになるのです。

クリスマス以降にこうした相場でプレゼントが与えられるということからサンタさんに准えてサンタクロース・ラリーなどという名称で呼ばれているわけです。

<日本は選挙という特殊事情>

この米国のサンタクロース・ラリーは日本の株式相場や為替相場にも毎年影響を与えているもので、12月はレパトリも多く発生するためドル需要が高まりドル高円安になりやすい時期でもあります。ところが今年は12月14日に衆議院選挙があるため、日本に関しては単純に米国市場の影響を受けるだけではない状況となっているのです。

通常選挙までの期間中は株価は大きく下げることがないのが特徴で、株に連動する関係でドル円も底堅い動きになることが考えられます。果した今回の選挙期間中がそうした動きになるかどうかは不明ですが、結果が判明するまでは大きく下げる要素もないのが実情です。

<日銀とGPIFの株買い>

10月31日の日銀の追加金融緩和発表以降、ほぼ3日に1回日銀は380億円規模でETFを購入し続けており、下がれば必ず買いがはいる特別な相場状況になってきています。またGPIFは手持ちの国債を日銀に売却することから株式や海外債券への調達ボリュームが増加することになり、こちらも相場を後押しする可能性がでてきています。

したがってこうした状況も例年の米国のサンタクロース・ラリーの影響を受ける相場とは異なる展開となることが予想されているのです。

<120円超えでは政権や米国から牽制発言も>

年末には120円を思われたドル円は、早々と12月4日には120円を示現し、今後さらに上値を伸ばす可能性もでてきています。しかし選挙の期間中であることから閣僚から上昇に対する牽制発言がでることも考えられますし、米国など他国から円安の行き過ぎに対する批判が飛び出すことも考えられ、ドル円に関しては相場レベルか日柄かは不明ですが、なんらかの調整局面を迎える可能性は十分にあるといえる状況となっています。

ただ、昨年も年末ぎりぎりまでドル円は上昇しましたし、クリスマス明けの米国市場の影響は大きく受けることだけは間違いありません。したがって、例年以上にこの時期の相場の動きに注目していくことが重要となりそうです。

日本ではクリスマスを過ぎるとすでにお正月で三が日は最低お休みとなりますが、米国市場ではまさに新年のスタートダッシュの月でもあることから相場は急激に上昇しやすい時期となってきているのです。このあたりのセンチメントの違いはなかなか日本人にはわかりにくいものですが、為替もこうした動きの大きな影響を受ける時期となるのです。