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アメリカ 利上げ 各国の情勢

1月27日FOMC声明発表について【今後の米国利上げの可能性について】

下記は、FOMCの声明が発表された当日のダウの値動きとなります。

FOMC1

声明が発表された後は、下落していることがわかります。

FOMC声明発表の影響について

声明文の内容としては、昨年の12月度の経済成長の鈍化を懸念した声明を冒頭で発表しています。

しかし、労働市場状況の改善、住宅部門の回復などのことも触れています。これは事実、雇用統計などの経済指標も悪くない状況であり、数値的な根拠もある声明でした。

2015年12月度の失業率は5.0%であり、2014年9月以降は5%台となっている。下記のここ最近の失業率を見ても、改善傾向にあることが一目瞭然です。

FOMC2

そこまで悪くない、いわゆる「当たり障りのない」声明文であるように思えるが、市場としては、3月の利上げの可能性を残したことを理由にした「失望売り」があり、結果として、この日のNYダウは下がってしまったということになります。

実際のところ、アメリカの経済の現実の状況は、そこまで悪くもなく、良くも無いどっちつかずの状況であると言えるのではないでしょうか。

確かにこのFOMC声明文の冒頭では、経済成長の鈍化を懸念している声明がありますが、失業率は大幅に改善されておりますし、本当に景気の悪い国であれば、「住宅部門の回復」などの声は上がらないでしょう。

なぜ、FOMC声明発表後にダウが下落したのか?3月以降の利上げの可能性について

では、何故今回このニューヨークダウは、下がってしまったのでしょうか。

現在の市場状況を見ていると、ちょっとした悪材料を見つけては、過剰に反応し、下がってしまうという「臆病な投資家が集まる市場」になっているようです。北朝鮮の問題、中国経済の減速、原油安など多くの要素がこの「臆病な投資家」を作り上げていると言えます。

本来、利上げというのは、設備投資の抑制を目的にしているものであり、景気が回復していることを完全に認識している時である為、この冒頭で、経済成長の鈍化を述べている以上、3月以降の利上げは無いと私は予想しています。

また、委員会側の発言でも雇用の最大化、物価安定の促進を目指すなどの前向きに取れる発言もしています。

こういった前向きな発言にもう少し、市場が反応して、「買い」に走ってくれれば、今回の世界同時株安に本格的な歯止めがかかっていくでしょうし、ドルについても、上向きになっていくと予想されます。

しかし、もう少しこの委員会もわかりやすい発言をしてくれれば、良いのですが。今回のように、「※タカ派でもなければ、※ハト派でもない。どちらかというとハト派かな?」みたいな、どっちつかずの声明文をもう少し、はっきりさせればいいかと。

具体的には、どうすればいいのか?というのは、何とも難しいところはあると思いますが、今回の市場が期待しているところは、「利上げ」の部分なのですから、明確に「利上げはしない」という発言を明確にすれば、市場にも期待感がわき、27日のニューヨークダウはそこまで悪くならなかったのでは?と推測されます。

※ハト派・・・
経済状況に対して、強気な立場をとっている派。物価の安定を重視しており、通貨引き締めを行うことで、利上げを積極的に受け入れている。
代表的なFOMCのメンバー・・プロッサー総裁、フィッシャー総裁

※タカ派・・・
景気拡大を重視し、金融緩和を積極的に行っており、利上げについては反対という立場をとっている。
代表的なFOMCのメンバー・・イエレン議長、バーナンキ前議長

利上げを実施しなければ、企業もお金を借りやすくなる為、設備投資も活発化し、景気の活性化にも繋がるのですが、ニューヨークダウを見ていると、まだまだ株価も実力以下の位置にいる状態であると言えます。

FOMCも、もっと市場に参加している投資家の心理を良く読んで、声明文を作成してもらいたいものです。この声明文次第で、アメリカの株価だけではなく、世界の市場にも活性化を与えるものですから、是非とも今後は考えた声明文を出してもらいたいものです。